第十二話 僕の家族と次回への伏線(?)
皆さん、こんにちわ。
喜助です。
今日は少しだけ僕の家族についての話をします。
ま、ここまで読んでくださってる方なら分かると思いますが…みんな変人です。
…僕の周りってどうしてマトモな人がいないんだろう……
「も~い~くつ寝~る~と~、お正月~♪」
学校が終わり帰宅途中…
ミツキは転校の手続きが残っているとのことで居残り、アヤコはどこにも見つからなかったので、僕は今こうしてサヤと二人で帰っているところだ。
ちなみに今は四月中旬…お正月まではあと八ヶ月近くある。
「お正月には餅食べて~喉を詰まらせ救急車~♪」
「…年始めに幸先悪過ぎだ」
その年の運勢は最悪だな
「は~や~く逝~け逝~けお父~さん~」
「…少しはマトモな歌を唄おうよ」
替え歌でももう少しポジティブなのは作れないものか…
あと伊吹家でのお父さんの扱いはヒドイ気がする
「そういえば喜助のお母さんって若いよな。初めて会ったときはビックリしたぞ。」
「ああ、母さんは19歳の時に僕を生んだからね。」
「ということは…32歳!?」
「35歳だよ。小学生でも出来る計算間違えるなよ。」
「わ、ワザとに決まってるだろ。」
ウソだな。バレバレだ。
「と、ところで喜助には兄弟はいないのか?」
あ、逃げたな…
もともとあんまりイジるつもりも無いけど。
「何だいきなり…兄貴と妹が一人ずついるよ。」
「え?上がいるのか!?」
「ああ、兄貴は母さんが16歳で生まれたらしいな。」
「へぇ~…妹はいくつだ?」
「12歳の中一だ。」
「なるほど。でもこの間行った時はいなかったみたいだけど…」
「妹は友達の家にお泊まりで、兄貴は…行方不明?」
「へ?」
「いや、家族の僕が言うのも変なんだけど…あの人はよくわからないからね。何処かにフラフラと出掛けていって、しばらくしたら帰ってくるような人だから。」
「そ、そうなんだ…」
今度はいつ帰って来るのやら…
「あ、私コッチだから。」
「うん。それじゃあね。」
「また明日な!」
そう言って僕らはそれぞれの帰路についた。
(ガチャ)
「ただいま~」
「あ、キー兄おかえり!」
家のドアを開けると、丁度妹の『花梨』が迎えてくれた。
「ん?今日は部活なかったの?」
「顧問の先生が出張でやろうにも出来なかったの」
「ふーん。」
「あ、忘れてた」
(ギュッ)
「…抱きつくな。暑いから」
「いいじゃん少しくらい♪」
ちなみに花梨は重度のブラコンです。
僕の小学校の修学旅行のときに僕の鞄の中を全部出して中に潜んで着いてきたほどブラコンです。それに気付いたのは目的地に着いてからでした。……クラスメートから必要物を分けてもらったのは良い思い出です。
「キー兄、幸せ者だよ?これでも私かなりモテるんだから」
「ハイハイ、モテる花梨ちゃんに抱きつかれて十分幸せだから、もういい加減離れて。」
「全然ありがたく思ってないじゃん!」
ムゥ、とほっぺたを膨らまして唸る花梨…なるほど、これはモテるだろうな
「いい加減兄ばなれしないと、いくら可愛くても男が寄ってこないぞ?」
「いいもん。私、キー兄と結婚するもん。」
「小さい子みたいなこと言うなよ。じゃ、僕は宿題するから。」
そう言って自分の部屋に上がろうとすると…
「…キー兄、どこにも行かないでよ?」
「ん?そりゃ遊びに出たりはするけど…」
「そうじゃなくて!………勝手にいなくならないでよ?前みたいなことは…もう無しだよ?」
「……心配しなくも、もうそんなことはしないよ。」
「ホント?約束だよ?」
「わかってるって。何回目だ?この約束?」
「…だって心配なんだもん」
「心配症な花梨ちゃんには心配かけないよ♪」
「そうやって子ども扱いしないでよ!!」
「ハハハハハ!じゃ、宿題するからね。」
「うん!ご飯できたら呼ぶね」
そうだよ。もうあんなことはしない。あんなバカなことは……………
「まったく…どうして日本の転校ってあんなにややこしいんだい?面倒なことこの上ないよ…」
時刻は夕方6時半過ぎ…
すでに若干薄暗い感じのある時間帯だ。
「早く帰らないと…居候の身だし、心配かけては申し訳無いからね…」
喜助の家にまだ居候しているミツキが帰り道を急いでいると…
「お嬢ちゃん…ちょっといいかい?」
「はい?」
ミツキが振り向くと、そこには頭からフードを被った男が立っていた。顔はよく見えないが…いかにも怪しい雰囲気を出している。
「えっと…すみません、急いでるんで。」
「まぁちょっとだけだから、待ってくれよ。なぁ…アンタ“首斬り”って知ってる?」
「首斬り?処刑道具か何かですか?」
「いやいや、違うよ…ある人物のことさ。」
「人物?」
「そう。俺はソイツを殺しにきたのさ…“首斬り”と呼ばれた…才原喜助をね!」
(シュッ)
「!!(スッ)」
「ほぅ、避けたか…」
男がミツキの腹に拳を入れようとしたが、間一髪ミツキはそれを避けた。
「アンタ何者だい?(コイツ…速い!)」
「彼の昔の馴染みさ。キミは彼と仲が良いんだろう?なぁ…宮沢美月さん?」
「!?ボクの名前!!」
「キミのことは少し調べさせともらったよ。キミを人質に彼を呼び出そうと思ってね。」
「なるほど…でも、ボクもかなり強いよ?」
(シュッ)
「!?」
(バキィッ)
ミツキのハイキックが男のアゴにキレイに決まった。
「なんだかよくわかんないけど…ボクは彼をずっと追いかけてきたんだ。そう簡単には人質になんかならないよ。」
倒れた男にそう言い捨て、その場を立ち去ろうとした。
しかし…
「驚いたな。君が昔彼と一緒に空手をしていたのは知っていたが…ここまでとはね。」
「!?」
ミツキが振り向くと、そこには男が何食わぬ顔で立っていた。
「ま、まともに食らったはずなのに…」
「お嬢ちゃんは強いよ。普通のヤツじゃ相手にならないくらいだ。でも…」
(スッ)
「なっ!?」
「…それはあくまで“普通”ならだ。」
男は一瞬でミツキの背後に移動し、ミツキの口にハンカチを押し当てた。
「ぐっ…(これは…睡眠…や…く…)」
「寝る前に教えといてあげるよ。俺は…
“腹砕き”さ」
時間が出来たので書きましたが……次はいつ書けることか(汗)
終わり方だけに早く書かないとなぁ……
なるべく早く書きます!(苦笑)