第十話 地獄絵図とちょっと感傷に浸る僕
前回に引き続き、短いです。しかも今回後半調子に乗ってしまいました。
小説って難しいぃ!!
みなさん、こんにちは
ギルド&クエスト
オンラインPCゲーム
キャラクター自体に成長はなく、装備のみで強さが決まる。
また最先端技術の人工知能を多数使用しているため、敵キャラ(コンピューター)も人と同等の知能がある。そのため従来のゲームとは違い、敵の動きがパターン化せず読みにくくなるためやり込む人が多い。
え?何でこんな説明入れたかって?
まぁ作者が書き忘れてた部分があるのがのが一つ(2つ目)。
あと一つは…これから起こることが現実ではない、ということをよくわかって欲しかったから。
だって…ねぇ…
『嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…』
『た、助け…助けてくれぇぇぇぇぇぇ…』
『死にたくない!死にたくねぇよぉぉぉ!』
『この子だけは!どうかこの子だけは助けて下さい!』
「………」
「オラオラオラァ!!」
「アハハ、アハハハハハハハ!!」
「死ね死ね死ね死死死死死死……」
「………」
『熱い、熱いよぉ!お母さ~ん!!』
『もう悪さはしませんから、命だけは!命だけはお助けを!!』
『死ぬんだ…ここでみんな死ぬんだぁぁぁ!!』
「……………………………………………………………………地獄絵図だ」
今僕のパソコン画面に映っている様子を説明しよう。
ずばり…盗賊の殺戮現場です。
サヤが鈍器で殴り、ミツキが殴り蹴り、アヤコは魔術で火を放つ。
しかも血とか喚き声とかホントにリアルなんです…
18歳未満禁止、なんてレベルじゃないぞコレ!!精神障害になるぞ!!
“クエストクリア”
どうやら百人殺し終えたみたいだ…
「ふぅ~、スッキリ~」
「だなぁ~」
「だねぇ~」
そんなトイレの後みたいな雰囲気出すな!!
「ね、ねぇ…」
「ん?どした?」
「いや、その…」
「あ!もうこんな時間か!?」
「お腹すいた…」
「じゃあボクはお母様の晩御飯の手伝いしてこようかな」
「お!それなら私も行くぞ!」
「ワタシも行く」
そういうと三人は台所へと向かって行った
「………忘れよう」
僕は忘れることにしました☆
………ていうか、母さん帰ってたんだ
それからは特に何もなく、普通に過ごした。
三人は相変わらず火花散らしあっていたが、別に心底嫌っていて仲が悪い、というワケではなさそうだ。
次の日になると、ミツキが学校に用事があるとかでサヤとアヤコを連れていった。制服のサイズを計ったり、それが終わったら生活用品を買いに行くと言っていた。
僕も誘われたが、用事があるので遠慮させてもらった。
三人とも残念そうにしてたのが、少し嬉しかったりしたことは内緒だ。
一緒にいたい、そう思ってもらえる…そう思ってもらえる人になれた…
それが、そんなことが僕にとっては、たまらなく嬉しい…
昔はなかった。周囲から恐れられ、孤独だった。僕の力は必要とされた。でも、誰も“僕”自身を見てはくれなかった。
「行ってきま~す」
外に出ると太陽が眩しい。今日は雲一つない、快晴だ。
僕は…あれから先に進められている、のか…
自分では…わからない…
でも…
「今日はいい天気だ」
今のこの日常は、とても幸せだ…