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16-2・ネメシスvsゲンジ~堕天使の口吻

-19時40分・DOCOSファミレス付近-


 交差点のカーブミラーを見つめる真奈が立っている。何故、防犯灯は壊れたのか、何故、部屋のスタンドミラーは割れたのか、気になる。真奈は「まさか」と思いながらも、「もしかしたら自分が特殊な力で?」と考えて鏡を見つめ続ける。


パリィン

「えっ!?」


 カーブミラーにヒビが入った。今のは間違いない。曖昧な記憶ではない。真奈が念じたら鏡が割れた。「信じられない」と言いたげな表情でカーブミラーに近付く。触れてみると、見間違いではなく、さっきまで無かったヒビが入っている。


「私が・・・やった?」


 文架大橋東詰の歩道の上で、弁才天ユカリが、満足そうな微笑を浮かべながら真奈を眺めている。


「ふふふっ・・・やはり、良い素材のようね」


 同じく、文架大橋東詰の照明灯の上では、バルミィが真奈とユカリを交互に見回している。


「もうしばらく様子を見た方が良さそうばるね」


 美穂から、これから河川敷で行われる“麻由のカマイタチの実践”に呼ばれているのだが、不穏な気配が気になって離れることが出来ない。




-20時・学校裏の河川敷-


 美穂が到着をすると、既に麻由と紅葉が待っていた。


「・・・・・・・・で、なんで紅葉が?」

「桐藤さんが呼んだのでは?」

「いや、呼んでない」


 美穂が呼び出したのは麻由だけなのに、何故か紅葉も来ている。頭には「何処で用意した?」とツッコミを入れたくなる「喧嘩上等!!」と書かれたハチマキ。まるで「果たし合いでもすんじゃね?」って格好だ。嫌な予感がする・・・てか、嫌な予感しかしない。


「あ、あのさ、紅葉・・・・・・・・・・・・・・・・」

「ケットウなんでしょ?」


 美穂と麻由が「決闘をする」と思い込んでいる。まぁ、麻由のカマイタチ攻撃を、美穂が試してみるんだから、100歩譲って「決闘」と勘違いされたのは納得しよう。


「ケットウ・・・ァタシが先ね!」


 だけど、なんで、紅葉が戦う気満々なのだろうか?


「オマエ(紅葉)は呼んでないんだけどさぁ」

「ミホとマユだけケットウはズルい!

 この前(第3話)ゎボッコボコにされちゃったけど、今度ゎ負けないよっ!」

「おいおい、あの時のこと、根に持ってたのかよ?」

「根にゎ持ってなぃっ!

 でも、あの時より、どんくらぃ強くなったか確かめたぃっ!」


 全く聞く気が無い。目が据わっている。こ~ゆ~時の紅葉はアレだ。何が何でも自分の意志を貫こうとする時だ。


「しゃ~ない・・・か。やれやれ」


 美穂は、腹を決めて紅葉と向き合う。最近は妖怪やアナザービーストが出現しないので、少し体が鈍っていた。模擬戦で体を慣らしておくのも悪くはない。

 紅葉と戦うのは2度目になる。1度目は、まだ、意思の疎通が足りなかった頃。戦い慣れている美穂が、喧嘩慣れしていない紅葉を、一方的に力押ししたが、紅葉が敗北を認めずに喰らい付いてきて、美穂の逆転負け(ってか、下手すりゃ死亡)寸前で、どうにか凌いだ。

 あの時と比べて、確かに、紅葉は強くなっただろう。一方の美穂の戦力は大して変化をしていない。だが、それでも、美穂は負けるつもりは無い。


「解ったよ!どうせ、何を言っても引かないんだろ!?」

「えへへ!ありがとっ!!」


 2人は同時にそれぞれの変身アイテムを翳す!


「げ~んそうっ!」 「変身!」 


 妖幻ファイターゲンジ&異獣サマナーネメシス登場!ゲンジが巴薙刀を装備して、ネメシスに突進をする!ネメシスは、ネメシスハルバードを装備して応戦!ただし、武器をまともにぶつけ合おうとはしない。ゲンジの大振りの攻撃を回避しつつ、時々、回避不能と判断をした巴薙刀の切っ先を、的確にハルバードの刃をぶつけて、剣閃の軌道を変える!


 生身の紅葉ならともかく、変身してスペックが上がったゲンジと正面からぶつかったら、確実に力負けをする。しかし、ゲンジの攻撃は直線的すぎて読みやすい。以前は、直線的な紅葉と、まともにぶつかった。その結果、紅葉のペースに引きずり込まれた。つまり、直線攻撃を回避し、直線にならないように軌道を変えてやれば、ゲンジは思い通りの攻撃が出来なくなる。


「ん~~~~~っ!イライラするっ!!」


 ゲンジ(紅葉)の攻撃は、今まで以上に、力んだ大振りが増えてきた!ネメシス(美穂)は冷静にゲンジの攻撃を回避、または受け流す!ゲンジには、必然的に隙が増えてくる!


「獣みたく、素早くてしなやかに動くオマエが、そんだけ力んだら致命的だ!」

「んぁっ!?」


 巴薙刀とネメシスハルバードぶつかると同時に、ネメシスは巴薙刀の柄でハルバードを滑らせ、ゲンジに一撃を叩き込んだ!胸プロテクターから火花を散らせ、バランスを崩しつつ踏み止まるゲンジ!ネメシスは、素早く体を捻ってハルバードを水平に回し、今度はゲンジの背中に一撃を叩き付けた!ゲンジは堪えきれずに、前のめりに倒れる!


「これが、フェンシングやなぎなたの試合なら、これで決着だろうけど、

 どうせ、負けを認めるつもりはないんだろ?」

「んんっ!もちろんっ!」

「だったら、オマエが持ってるもん全部を使ってぶつかってきな!!」


 数ヶ月前に比べて、ゲンジ(紅葉)は間違いなく強くなっている。しかし、同時に、ネメシス(美穂)はゲンジの戦法を熟知している。基本的には直線的な力押し。それが通じずに追い詰められてくると、徐々に無心になって闘争本能が前に出て来て、機敏かつ隙を突いてくるようになる。つまり、追い詰めないように戦えば、ゲンジは戦闘力の真価を発揮できない。ネメシスがその気になれば、ネメシスハルバードを叩き込める隙は、今の2回以外にも何度かあった。だが、あえて攻撃をしなかった。ゲンジを追い詰めず、ただ、イライラさせ、無心にさせず、ゲンジの中に潜在している闘争本能を目覚めさせない為に。


「んぁ~~~~~~~~~~~~~~っっ!!ミホ、ズルい!!

 ちゃんと戦えっ!!逃げるなっ!!」


 相変わらず、ネメシス(美穂)はゲンジ(紅葉)と正面からぶつかろうとはせず、回避と受け流しを続ける!そして、時々、隙を見て「指導!」と言わんばかりに、痛いけど致命傷にはならない一撃を叩き込むのみ!


「ズルくない!ちゃんと戦ってるかどうかはともかく、逃げてはいない!

 逃げるってのはね・・・こういうのっ!!」

「んえぇぇっっ!!!?」


 ネメシスは、素早く踵を返し逃走開始!ゲンジはカッカして巴薙刀をブンブンと振り回しながら、ネメシスを追いかける!ネメシスは、しばらくは逃げ回っていたが、やがて「紅葉はイライラしすぎて周りが見えなくなってきた」と判断し、踵を返してゲンジに突進!低い位置でネメシスハルバードを大振りして、突っ走るゲンジの足に引っ掛ける!


「ふんげぇぇっっっ!!!」


 想定外すぎる攻撃を受けたゲンジは、為す術も無く転倒!ネメシスは、ゲンジに向かって、マスク越しに「あっかんべ~」をして、今度は今までとは反対方向に逃げていく!


 まるっきり、ネメシス(美穂)がゲンジ(紅葉)をおちょくっていると言うべきか、大人が子供を相手にして茶化していると言うべきか、随分と妙な決闘になっている。しかし、ネメシスからすれば、決して手を抜いているわけではない。本気同士でぶつかる戦法を徹底的に避けて、あえて脱力して、ゲンジも脱力させるように仕向け、ゲンジの長所を徹底的に封じて戦っているのだ。


「んぁぁぁっっっっっっっっっっ!!!!

 ムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくっっ!!!」


「あ~あ~・・・カッカしすぎて、完全に周りが見えなくなってる。

 さてと・・・あのノータリンのことだから、何があっても引かないだろうし・・・

 そろそろ、この戦いの落とし処を探さなきゃかな?」


 ゲンジは、一気に決着を付けるべく、左手甲のYスマホに、画面に「冥鳥変化」と書き込んだ!ゲンジの目の前に八卦先天図が出現!飛び込んで、漆黒の鳥に変化をする!ヘルズノヴァ発動!


「うぉぉぉぉぉぉっっっっっ!!!ウルティマバスタァァッッッッッッ!!!!」


 冥鳥が低空で漆黒の翼を広げて、ネメシスに襲いかかる!しかし、ネメシスは、逃げるどころか、立ち止まって踵を返し、冥鳥に向かって構えた!


「前回は、その突進技に追い詰められた!

 あの時は、かなりビビった!・・・だけど!!

 来い、キグナスター!!紅葉を地面に貼り付けろっ!!」


 ネメシス(美穂)の合図で、山頭野川の水面が歪んで、白鳥型モンスター=キグナスターが出現!空高く飛び上がり、冥鳥の真上で羽ばたいて強風を打ち下ろした!上空からの強風を喰らった冥鳥は、失速をして地面に叩き付けられ、衝撃でゲンジの集中力が切れて闇の衣が消滅!それでもなお、キグナスターは羽ばたき続け、猛烈な強風がゲンジ(紅葉)を地面に這いつくばらせたまま動きを封じている!


 観戦をしていた麻由には意外すぎる展開だった。ネメシスよりもゲンジの方が強いのは明らかだ。しかし、ゲンジはネメシスに手を足も出ない。

 改めて、不動明王ツヨシ戦を振り返る。あの時は、ゲンジは打ちのめされながら、麻由を救い出し、直後の必殺技で形勢を逆転させた。ゲンジの活躍ばかりが印象に残っている。だが、実際には、ゲンジの周りでは、常に、ネメシスとバルミィがサポートをしていた。ネメシス(美穂)とバルミィんが居たから、ゲンジ(紅葉)は麻由の救出とツヨシへのトドメに集中できたのだ。


「桐藤さんが・・・紅葉の戦闘能力を活かしている?」


 麻由が、この模擬戦を見て感じた事は、このチームでの美穂の存在感の大きさだった。麻由は、戦闘面では初心者だが、知力ではチームでトップだと思っていた。だけど違う。麻由では、紅葉を上手く活かす事や、徹底的に封じる事ができない。戦略戦術において、美穂には到底適わない。麻由は、悔しそうに拳を握りしめながら、模擬緯線を見守る。


「ばるばるっっ!!美穂っ!大変ばるっっ!!」


 大声がして、空からバルミィが降りてきた。ただ事ではなさそうだ。ネメシス(美穂)は、戦いを中断して、暴風でゲンジ(紅葉)を押さえ付けていたキグナスターを引っ込め、変身を解除して、麻由と共にバルミィに駆け寄る。


「真奈が、天界人の女に連れて行かれたばるっ!

 ちょっと、厄介な能力を使うから、ボクだけじゃ対抗できないばるっ!」

「・・・なに?」 「熊谷さんが!?何処へ?」

「学校ばるっ!」


 地面に張り付いていた紅葉は、少し遅れてプンスカと怒りながらバルミィに寄ってきたが、説明を聞いて、直ぐに気持ちを切り替え、美穂&麻由と共に真剣な表情になる。




-回想(1時間ほど前)-


「ばるばるっ!もうしばらく様子を見た方が良さそうばるね。」


 文架大橋東詰の、照明灯の上では、バルミィが、真奈とユカリを交互に見回している。バルミィは、真奈を注視した後、橋の上にいたユカリに視線を戻した。


「ばるっ!?」


 既に、その場所にユカリの姿は無かった。ファミレスの脇を通過して、真奈が立っている交差点に向かって歩いている。移動が早すぎる。テレポートでもしたのか?バルミィは、照明灯の上から飛び立ち、ファミレスの屋根に着地をして、屋根に設置された看板に身を隠しながら、ユカリの動向を注視する。

 一方のユカリは、横目でバルミィを見て微笑を浮かべた。


「邪魔・・・だけど、まだ、仕掛けるタイミングではないわね」


 ハイヒールが地面を打つ音が、真奈の耳にも聞こえてくる。真奈がユカリの存在に気付いた。真奈と目を合わせて微笑を浮かべるユカリ。真奈は、まるで蛇に睨まれた蛙のように動けない。その微笑みが、とても冷たく感じられる。


「オマエに預けた召喚術の本・・・内容は理解できたわよね?」

「あ、あなたが、この、気味の悪い本を?」

「私が聞いているのは、本の感想じゃない。

 内容が理解できたか?と聞いているの」

「ま、まだ、半分も読めていません。一体、何の本?

 ・・・い、いいえ、あなたは一体?」

「最初の数ページ、その本の存在意味・・・

 その本が、召喚術の本って事を理解して貰えれば、それで充分。

 召喚という概念がある事が理解出来れば、それで良いの。

 オマエが理解できていない部分は私が補ってあげるから、安心して良いわよ」


 ユカリは、真奈の問いには一切答えず、一方的に語る。その口調は、穏やかだが、表情と同じで、とても冷たい。先日、真奈は、目の前の女性に口吻をされた。記憶が曖昧で、先ほどまでは、それが夢だったのか解らなかったが、今はハッキリと「事実だった」と解る。その女性から、口移しで冷たい物を体内に入れられて、体の自由が利かなくなり、同時に意識が朦朧として気を失ったのだ。

 真奈はユカリに背を向けることも後退りもできず、震える手で自分の唇を触れる。


「ふふふっ。覚えてるわよね、強制契約・堕天使の口吻。

 あの時、私は、オマエの魂に、契約の楔を打ち込んだ。

 オマエは、既に私の物なのよ」


 秘技・堕天使の口吻とは、弁才天ユカリが使用する洗脳術。呪文詠唱と口吻により、対象者の魂に理力の楔を打ち込み、強制的に“対象者を操る”契約を結ぶ。操る対象が一人なら複雑な命令が出来るが、操る対象が多いほど、単純な動きでしか操れなくなる。なお、操っている最中は、操ることに意識を収集させる必要がある為、術者はほぼ無防備になる。

 

 時刻は20時5分。山頭野川を挟んだ向こう岸で、模擬戦が始まった。バカ正直なほどに丸出しにされた妖気が、対岸にいるユカリにも伝わってくる。戦闘中の闘気は、妖気しか感じられない。


「力が覚醒したばかりの天の巫女(麻由)は、まだ正確な感知はできず、

 異獣サマナー(美穂)は感知力を持たない。

 そして、最も高い感知力を持つ娘(紅葉)は戦闘中。ちょうど良いわね。

 自分の戦いに夢中で、多少、私が派手に動いても察知をされにくい。

 あとは、コソコソと私を監視している、宇宙人さえ黙らせればね!」


「ばるっ!気付かれてるっ!!」


 振り返ってファミレス屋根に隠れていたバルミィを睨み付けるユカリ!バルミィは、危険を察知して飛び上がろうとしたが、ユカリが発した攻撃的な思念に掴まって、体が動かなくなり、屋根から転がり落ちてしまう!真奈は、バルミィに駆け寄ろうとするが、ユカリが冷たい声で制止をかける。


「あの宇宙人を動けなくして水に沈めて窒息死させるくらいなら、

 簡単にできるわよ」

「・・・えっ!?」


 バルミィんは、地面に落ちたまま這いつくばっている。ユカリに何かをされて動けないのだ。あのまま川に放り出されたらどうなるかくらい、真奈にも解る。肉体へのダメージでは死なないバルミィでも、コアが窒息すれば死んでしまう。

 ユカリへの警戒心で固まっていた真奈の心に動揺が生じる。ユカリは、その動揺を見逃さない。真奈の腕を掴んで、もう片方の手を真奈の正面に翳し、動揺で生まれた心の隙に付け入るように、暗示をかけて真奈の意識を遠のかせる。力無く、その場に崩れ落ちる真奈。理力や妖力の類いを使える者なら誰でも出来るような初歩的な暗示なのだが、防衛術を知らない真奈は簡単に落ちてしまった。


 ユカリは駐車場に入って辺りを見回し、適当な車に手を翳す。すると、ロックが解除され、エンジンがかかった。真奈を後部座席に押し込み、自分は運転席に乗り、車を発車させて、文架大橋側に向かって走り出す。


 念の戒めから解放されたバルミィは、空を飛んで、ユカリの車の尾行を開始。車は文架大橋を通過して、交差点を北に曲がり優麗高に入っていった。


「学校?・・・真奈を連れ込んで、何をする気ばるっ!?」


 バルミィは、宙を飛んで車を捕捉しながら、攻撃のタイミングを伺う。少々粗っぽいことになるが、ユカリが次の行動を起こす前に、先制攻撃をする!

 バルミィが車と並走する為に近付いたタイミングで、後部座席の窓が開き、真奈が顔を出す。バルミィは、真奈の安全を確認して安堵をしたが、それはミスだった。目が虚ろだった真奈の表情が、攻撃的に変化!真奈が掌を向けた途端に、バルミィは金縛りにかかって飛べなくなり、勢い良く地面に突っ伏す!


「あ、操られているばる?」


 停車した車から降りて、念でバルミィを縛り続ける真奈。一方、ユカリの元に、嬉々とした表情の少年1人と青年1人が寄ってきた。


「準備、できています!」

「魔方陣3つで良いんですよね!」

「ふふふっ・・・ご苦労様。・・・真島君と相良君にご褒美よ」


 ユカリは、少年(真島君)と青年(相良君)に向けて掌を翳し、小声で呪文詠唱をする。真島と相良は、何かに軽く押さえ付けられているような圧迫感に支配をされる。ユカリは、先ずは真島に近づいて唇を重ね、続けて、相良と唇を重ねた。2人とも一瞬驚いたが、ありがたい「ご褒美」を抵抗なく受け入れてしまう。途端に、2人共、心臓が握りしめられたかのように苦しくなり、やがて、目が虚ろになって、表情からは精気を失う。


「強制契約・堕天使の口吻・・・。もうしばらく、私の為に働きなさい!」


 ユカリは、支配下に入れた真奈&真島&相良を連れて、グラウンドに歩いて行く。バルミィは、真奈の念の戒めから解放されたが、「また単身で追っても動きを封じられる」と判断して、河川敷の紅葉達を呼ぶ為に、空高く飛び上がって優麗高から離れた。



 今回ユカリが使用した堕天使の接吻は、パラレルワールドになる『妖幻ファイターザムシード』で夜野里夢が使用した魂約の口吻の上位術。里夢は人間でユカリは天界人なので、ユカリの方が拘束力の強い術を使える。

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