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9-1・バルミィの実況見分~紅葉140位~バルミィの模擬戦

-朝・羽里野山(水曜日、優麗祭の10日前)-


 バルミィの投降から4日が経過。本日は「バルカン族同士の争い」及び「弁当盗難」の実況見分に訪れていた。車で途中まで上がり、登山道を歩いて、途中から獣道に入り、バルミィの小型宇宙船の不時着場所に到着。夏沢雛子や秋川岳虎をはじめ、同行した警官たちは既に疲れているが、ここでゴールではなく、ここから実況見分がスタートする。


「申し訳ないけど、少し休ませてもらっていいかしら?」

「どうぞばるっ!

 なんなら、警官さん達には駐車場にいてもらって、

 “どろーん”って機械に付いてきてもらって、説明しても良いばるよ」

「そうしたいけど、形式上、そう言うわけにもいかないのよね」


 休んでくれと言ったが、スタート前に休憩を入れられると、バルミィとしては先が思いやられる。ここから、優麗高生を発見した登山道までは、木の枝に飛び移りながら移動したのだが、地球人は、そんな身のこなしはできない。飛び跳ねた木の下の、道無き藪を歩いて移動しなければならないのだ。




-優麗高・昼休み-


 売店でパンを購入した美穂が2Bプレハブに顔を出したら、紅葉が机につっ伏して死んでいた。驚いて美穂が駆け寄ると、紅葉の近くにいた亜美が苦笑いで対応をする。午前中に中間試験の最後の答案用紙が返されて学年順位が通達されたらしい。


「それで死んでんだ?成績が悪かったって事?」

「紅葉は140位(240人中)だってさ」

「へぇ?悪くないじゃん。あたしなんて、230位台だぞ」

「クレハのお母さんが厳しくて、平均以下の順位になると怒られるみたい」


 青ざめた表情の紅葉がムクリと顔を上げ、小刻みに震えたまま、遥か遠くを眺めるような目で力なく答えた。


「去年の二学期中間で、183位を取ってしまった時・・・」


 紅葉は、両手で頭を抱えながら続ける。


「結果を知ったママゎ、鬼そのものっ!!

 まずゎ延々と、ぉ説教された・・・・・・・・・ずっと正座でっ!!

 しかも絨毯ぢゃなくて床でっ!!」

「大変だったんだな」

「次に座禅ぉ3時間・・・

 チョットでも動くと、肩を警策で叩かれちゃうのっ!!」

「警策!?そこまでするのかよ?」

「それから羽里野山の滝に連れてかれて、滝に打たれて反省」


 聞いてる美穂は「ひょっとして、紅葉の母親って変人?」と思えてしまう。


「ほぼ死にそぅな状態で帰ったら、休む間もなく廊下の拭き掃除」

「おっ?急に優しい地獄になったな。ビショ濡れの足で廊下を歩いたのか?」

「その後、原稿用紙に5枚の反省文ぉ書かされた・・・・・そして宿題」

「宿題は当然でしょ?」 「あたしはやらないけど」

「その後しばらくは、ごはんのぉ替りゎ2杯までっ!!パンゎ1斤までっ!!

 麺類は2人前まで!!ォカズゎ並盛ぉ1人前っ!!」

「オカズ1人前は普通!パン1斤は食い過ぎ!」

「ラーメン屋さん入ったんだけど・・・・・・・・くっ!

 パパとママゎ“全部のせ”だったのに、ァタシだけ普通ラーメン!」

「あたしは、普通で充分かな。」

「何ょり辛かったのゎ、同時進行で行われた【ォャッ抜きの刑】っ!!

 パパとママが、フルーツタルトゃ、モンブランゃ、カステラゃ、

 みたらし団子ゃ、ぁんこ団子ゃ、ゴマぁん団子ゃ、ぁんこぉ萩ゃ、

 きなこぉ萩ゃ、黒ゴマぉ萩ゃ、カスタードプリンゃ、キャラメルプリンを

 美味しそうに食べているんだよぉ!!・・・ヒドくね?」


 紅葉は、そこまで話して、俯いて黙り込んでしまった。美穂と亜美は、紅葉を眺めてから、呆れ顔で互いの視線を合わせて深く溜息をつく。


「あたしは、目の前で食われたオヤツの内容を、

 キッチリ覚えているオマエの方が怖い。

 オヤツなんて食わなくても死なん。家の掃除くらい、たまには手伝え。

 警策や反省文は確かにキツいけど、食事的には、ちゃんとしてるじゃん。

 全然、お仕置きになってね~ぞ」

「ぅ~~~~~~・・・・・」

「私からすれば、作文5枚なんて、どうって事ないんだけどね」

「ぅ~~~~~~・・・・・」

「帰ったら、直ぐにお母さんに報告するんだよ。

 去年の秋は、しばらく誤魔化して隠していた所為で、

 凄く怒られたってのもあるんだからね」

「お~お~・・・隠してたのは確かに拙いな」

「ぅ~~~~~~・・・・・」


 バンドメンバーに真奈が加わって、何となく形が整ってきたと思ってた矢先に、今度は、紅葉のテンションが、だだ下がりだ。こんな有り様で、ライブなんて実行できるのだろうか?




-昼過ぎ・羽里野山-


 バルミィ&警官達は、ようやく、優麗高生を発見した登山道まで辿り着いた。当時は木の上を移動して、10~20分くらいで到着したと思うけど、今日は、草木を掻き分けて、道が無い藪を歩いて移動したので、もの凄く時間がかかった。実況見分に付いてくるのが1人や2人なら、背中に乗せて飛んで案内できるんだろうけど、10人も付いてこられると歩いて移動するしかない。


「ここからは、優麗高の子達を追いかけて、ずっと道沿いに移動したばるよっ!

 お弁当を盗ったのは、もう少し登ってからばるっ!」


 バルミィが登山道を案内しながら歩いて行くので、警官達は「ようやく道を歩ける」と安堵の表情を浮かべて、後ろからついていく。この先は、道なりに山頂まで行って、優高生の女の子(真奈)を拉致したバルカン人が通った道沿いに飛んで千石釜池まで行って・・・問題はその後、池から山の北側の大型宇宙船まで、スピードを上げて飛んだコースになる。つまり、また道が無いところを歩いて行かなければならない。空を移動したので一飛びだったけど、歩くには、結構な急斜面が待ち受けている。


「ばるぅ~~・・・日が暮れる前に、山の北まで行けるばるかな~?」


 地球に来て、特有な“時間”という概念を知った。地球が一回転(自転)するまでを1日と決めて、24時間という単位で換算するらしい。そして、地球が太陽の周りを一回転するのを1年という単位で表現して、1日が365回で1年になる。地球解釈だと、金星の1日は、金星の1年より長い(公転周期より自転周期の方が長い)のでビックリした。

 地球人は、1日の間に、寝て、起きて、活動をして、平均3回の食事をして、また寝る。バルカン人とは睡眠の周期が全然違うのだ。不便だと思うが、美味しい食事を何回も楽しめるのは羨ましい。


「ばるるっ?」


 バルミィは、突如、何かに気付いて飛び上がり、先に行ってしまった。雛子達は、バルミィの勝手な行動に焦ってしまう。


「ま、待ちなさいっ!」


 息を切らせながら、バルミィを追い掛ける雛子と秋川。しばらく先で、バルミィを発見して安堵をする。


「うぇ~~~~んっ!」

「ばるるっ?どうしたばる?迷子ちゃんばるか?」


 バルカン人の聴力では、先程の位置で、幼児の泣き声が聞こえたようだ。バルミィはしゃがみ込んで、迷子になってた幼児をあやしていた。その光景を見た雛子と秋川は目を合わせて微笑む。幼子を守りたいと思う感情は、地球人も宇宙人も同じなのだろう。


「夏沢さんっ!秋川さんっ!迷子発見ばるっ!警官さんの出番ばるよ~!」


 安心している場合ではなかった。本来の職務を思い出した雛子達は、ヘバった体に鞭打ってバルミィと幼児に駆け寄り、無線で迷子の手配をする。




-放課後・2Aプレハブ-


「虹の彼方に鳥が飛ぶのに、どうして私にできないの?」


 ドロシー役の真奈が調子を取り戻した為、『オズの魔法使い』のリハーサルは着々と進捗をしていた。総監督の麻由は、満足そうにリハの様子を眺めている。

 『オズの魔法使い』には、「新しいことに挑戦」「びびりながらも挑戦できることが本当の勇気」「失敗を恐れない」「成功の反対は失敗ではなく、挑戦しないこと」と言うテーマがある。皮肉にも、麻由の呪縛から離れ、美穂達と共に「挑戦する事」を選んだ真奈にとって、ドロシーは感情移入がしやすい役になっていたのだ。




-夕方・羽里野山-


 薄暗くなった道を、3台の警察の車両が連なって走る。最後尾の車は、秋川がハンドルを握り、後部座席に雛子とバルミィが乗っていた。視線を感じたバルミィが、時々、後ろを気にして振り返る。


「つけられてるばる~」


 雛子の表情が険しくなった。後ろを確認したら、小さな乗用車が一定の距離を保って走っている。距離がある上に薄暗いので、運転者の顔どころか車種も解らない。


「夏川さんと同じ歳くらいの女の人ばる」

「見えるの?」

「バルカン人は地球人よりも視力が良いばるっ」

「記者か何かでしょうね」

「・・・キシャ?」

「警察の動きに嗅覚を働かせて、

 誰も知らない情報を得る為に、つけ回しているの」

「・・・ふぅ~ん」


 バルミィは「世間の注目を集めてしまった自分が詮索されるのは仕方が無い」と思っている。だけど、何らかの手掛かりを得て、紅葉や美穂がつけ回されるのは困る。


「不満みたいね」

「尾行されるのは気分が悪いばるよ。夏川さんは平気ばるか?」

「立場上、記者に絡まれるのは慣れているわ」

「目障りだから追っ払いたいばる」

「気持ちは解るけど、注目されている立場だから、

 勝手に行動をして目立つのはオススメしないわ。

 僅かな落ち度を、面白可笑しく大袈裟に公表するのが、記者の仕事ですからね」

「ばるぅ~~?・・・なら、どうすれば、上手く追い払えるばるか?」

「そうねぇ・・・

 公の存在に成って、探られる秘密が無くなれば、つけ回されずに済むわ」

「なら、サッサと公の存在に成りたいばる」

「了解。秋川君、星間友好の為に手を貸してもらうわよ」

「えっ?私が・・・ですか?」


 雛子は“名案を思い付いた”表情をしており、秋川には嫌な予感しかしない。




-夜・サンハイツ広院-


 リビングの絨毯の上に紅葉が正座をして、母の有紀が向かい合わせのソファーに座っている。


「今回は凄く(順位が)落ちたわけじゃないから、

 反省文と座禅と滝業は免除してあげる。

 そろそろ『今の成績じゃ拙い』って考えて、塾に行く人が増えて、

 その結果が、今回の成績に繋がったの。

 今まで通りに頑張ってるつもりでも成績が下がっちゃうのよ。

 ノンビリしていると、ドンドン周りから置いて行かれるから、

 次は、もっと頑張りなさいね」

「は~い」


 亜美から「サッサと報告しろ」と指摘をされていた紅葉は、夕食前に母親に報告をした。怒られたけど、素直に白状したことを評価してくれたので、紅葉が怯えるほどの説教(折檻)はされなかった。

 紅葉は知らないことだが、母親は「紅葉が妖幻ファイターとして活動をしている事」を知っており、「慣れない戦いの連続で勉強が後回しになったのは仕方が無い」と一定の忖度をしてくれたのだ。


「さぁ、ご飯にしましょう」

「ぅんっ!パパゎまだ帰ってこないの?」

「今日は残業で遅くなるみたいよ」

「そっかぁ~・・・パパ大変だねぇ」


 安堵をした紅葉は、立ち上がってキッチンへ行き、既に調理を終えていたオカズをフライパンから自分の皿に山のように盛り付け、ボールに入ったサラダを半分ほど取り、お椀では足りないのでドンブリに味噌汁をよそい、ご飯を茶碗に山にしてテーブルに並べた。・・・が、それを見た母親は、紅葉が準備したオカズ&サラダ&味噌汁を、半分ほど自分用の皿に取り分ける。


「・・・んぇ?なんで?」

「取り過ぎだから」

「いつもと同じくらいぢゃん」

「どうして、いつもと同じくらい食べられると思っているのかしら?」

「んぇぇっっ!!?」

「成績が落ちたから、当たり前でしょ。

 しばらくは、ご飯は2杯まで!パンは1斤まで!麺類は2人前まで!

 オカズは1人前!オヤツは抜き!

 今盛ったので、ご飯は約2杯分だから、お替わりは無しよ」

「んぇぇぇぇっっっっっ!!!?次にガンバレばイイんぢゃないのぉ~!?」

「免除すると行ったのは、反省文と滝業と座禅よ!」

「サギだぁ~~~~~!!!」

「不満なら、期末試験で順位を上げなさい!」

「オニだぁぁ~~~~~~~~!!!」


 忖度ばかりしたら紅葉が現状に甘えてしまうので、食事制限の罰則はシッカリと課しておく。絶望で立ち眩みがする紅葉。その日の夕食以降、しばらくの間は、普通にしか食べさせてもらえず、紅葉の腹は満たされなくなる。




-翌日の午後・羽里野山の演習場(木曜日、優麗祭の9日前)-


 急きょ集められた警察官僚が立ち会い、何台のもカメラが設置されて、日本国どころか、同盟国やヨーロッパ各国の上層部がオンラインで繋がり、世界中のトップが見守る物々しい雰囲気の中、雛子の合図で、バルミィとザックトルーパー部隊の模擬戦が開始される!雛子が秋川に「手を貸してもらう」と言ったのは、この模擬戦のことなのだ。


 2班のザックトルーパー隊が、各隊長の赤ザックの指示で散開してハイアーマードバルミィを囲む!しかし、ザックトルーパーが配置につく前に動き出したバルミィが、緑ザック3人と、赤ザック(冬條)に接近して蹴り飛ばす!更に、班長が倒されて動揺した緑ザック2人の懐に飛び込んで蹴り飛ばす!そして、短刀代わりに持ったサインペンで、倒れたザックトルーパー達の胸プロテクターに「×」印を書いていく!

 その間に配置についた秋川隊が、バルミィに向けてペイント弾を発砲するが、バルミィは飛び跳ねて楽々と回避して、素早く赤ザック(秋川)の後ろに回り込んで盾にしたうえで、赤ザックの背中を押しながら緑ザックに突進して、攻撃を出来ない緑ザック達を次々と蹴り飛ばし、赤ザックの頭を拳でコツンと叩いてから、サインペンで、「×」印を書いた。

 ザックトルーパー2班(12人)とバルミィの模擬戦は、開始から1分も経過せずに終わってしまった。


「ばるっ!実戦なら、これで、全員、死亡ばるっ!」


 瞬殺をされて不満な冬條が、赤ザックのヘルメットを脱いで、雛子に詰め寄る。


「ま、待ってください!バルカン人の、今の戦い方は卑怯なのでは!?」

「フンッ!実戦なら、卑怯もヘッタクレも無いわよ!

 それに、バルミィが手を抜いてなければ、

 ザックトルーパー部隊は、もっと早く全滅していたわ。

 悔しいけど、それほどの技術力の差があるって事なのよ」


 雛子が言う通り、バルミィは、飛び道具を一切使っていない。動き回って徒手空拳を放ったのみだ。自分が開発したザックトルーパーシステムの惨敗を披露する雛子にとって、この演習は赤恥である。しかし、それでも、雛子からすれば、恥を披露をする価値の方が勝っていた。


「さて・・・偉い人達の眼には、この結果がどう映ったかしらね?」


 この演習は、現地に立ち会った当事者達と、オンラインで招待された友好国の上層部しか知らない。そして、数日前に文架市で発生した人外事件については、世界中で知れ渡っている。当然、各国からは詳細情報の提供を求められ、大国からは“異星人らしき物”の捕獲の申し出や、脅しに近い“譲渡の要求”をされた。


〈バルカン人の保護は、日本国では難しいだろう。是非、我が国に招きたい〉


 早速、大国のトップが【英語】で提案をしてくる。宇宙への進出を目指す国からすれば、バルミィの情報は喉から手が出るほど欲しく、且つ、他国には漏らさずに自国だけで独占をしたいのだ。雛子が【英語】で対応をする。


「確かに、我が国の軍事力では、バルカン人を抑えるのは不可能でしょうね。

 ですが、貴国の軍事力ならば可能なのでしょうか?

 一歩間違えれば、星間の外交問題に発展しますよ」

〈物騒な物言いだな。武力でバルカン人を抑え付けるつもりは無いのだがね〉

「なら、貴国でバルカン人を管理する必要は無いのでは?」

〈私を誰だと思っている?一公務員が私に意見をするのか?〉

「意見具申をするつもりはありません。

 本人が、文架市への滞在を希望しているのです。

 私には、彼女の行き先を采配する権限はありません。

 ご不満でしたら、ご自身で交渉をして下さい。」

〈むうぅ・・・そうさせてもらおう〉


 12人の特殊機動部隊を相手に、一切、本気を見せずに圧勝したこと。そして、火車戦で撮影された特殊能力と圧倒的な攻撃力。バルミィ曰わく「金星から宇宙船で来た」という科学力。「偶発的に発生した特殊個体」ではなく「同等の力を持つ種族の1人」でしかないこと。そして、文架署に協力的な対応。

 これは、各国に「バルミィに敵対するべきではない」と思わせるには、充分な判断材料になる。頭の良い偉い方々は、バルカン人の軍事力を想像した上で、友好外交を選ぶしかない。


「これで、軍事大国は、彼女を怒らせる危険性を理解したはず。

 あとは、他国の誘惑を、彼女がどう判断するかだけ。

 文架市で大切なお友達を見付けた彼女が、他国を選ぶとは思えないけどね」


 雛子は、あえて“バルカン人の戦闘能力”を各国に理解させ、且つ、「日本の一地方で隠蔽するつもりは無い」と知らしめる為に、この秘密裏の演習を催したのだ。


「さて・・・我が国の偉い人達は、どう解釈してくれるかしらね?」


 もう一つ、国家間が絡む問題とは別に、雛子には、警察官僚達を演習視察に引っ張り出す目的があった。むしろ、各国のトップをオンラインで呼び出すことを餌にして、警察官僚に現実を見せることの方が、真の目的だった。ザックトルーパー瞬殺を目の当たりにした警察の偉い人達は、唸り声を上げている。


(良い反応ね。

 不可思議な事件が多発する現状では、

 ザックトルーパーでは対応が出来ないのよね)


 数日後、雛子は思惑通りに、警察の上層部から「バルカン人の技術協力を受けて、ザックトルーパーを強化発展をさせろ」と言う指示を受けることになる。

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