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ジーンマニ 調査開始

これから今日もお手伝いがあると言うちえりを宿まで送る。僕は一応男の子だしね。気持ちだけでも。僕の後から、二人が護衛している。そしてまた、ジーンマニへ戻った。

穀物の卸をしている商会の建物を探した。リストにある住所はこの街にまだ慣れない為、難しかった。やっと一軒目を見つけ出し様子を伺う。

(うん、見ても、分かるわけ無い)

ケインを取り出し

(店の外からでも、建物の中の帳簿の情報集められる?)

『大丈夫、出来るよ』

(お~流石ケイン、では、一つお願いします)

『ハイハイ、回収!』

ケインから光線が出ている様に見えるが、これは僕にしか見えていない。魔物を集める時も出ているが、その結果が割りと気持ち悪いのでキレイだとは思えない。

『終わったよ!』

(おー!どうだった?何か怪しい伝票とか裏帳簿とか無かった?)

『そんなの判るわけないだろ?』

(え?)

『クリスは帳簿が読めるのか?偽装を見抜ける程に!僕は君だって言ってるだろ?君が知らない事は直接魔力で回収した事の知識しかないよ』

(そんなぁ、どうするの?)

『二人に相談してみたら?』

(そうだね)

ルーとトッドに顔を向けると、ケインと話し終わったと気づいたのか、二人が先に口を開く。

「どうです?何かもう解ったんですか?」

「こんな事まで出来るんだなぁ」

まだ、何も言っていないのに感心してウンウン言ってる。待ってよ、答えはまだなんだよ。

「ごめん、取引先とか数とかは書いてある内容のままなら分かるけど、そのどれが怪しいのか判んないんだよ。だいたい、この店かどうかも判ってるわけでもないし」

二人は顔を見合せ、クリスが解らない理由を察した。

「そうゆう事でしたか。私も士爵などやってましたが領地が無いので勉強しませんでした。」

「オレは一応勉強はしたぞ、そうゆう仕事はしたことないけどな」

ルー先生は頼りになるなぁ。

「じゃあまず大口の客の所へ行ってそちらの情報を集めて照らし合わせてみるか?」

お~地道な感じもするけど案外、確実かもしれない。

そんな、感じで僕等の調査は始まった。



その日、一軒目に怪しい取引先は見付からなかった。帰りの道で、ちえりと行った石鹸の工場の前を通りかかる。

(そう言えば、貝殻で石鹸ってどうやるんだろ?ケイン、この工場の情報も集めてくれない?)

『うぁ?石鹸作りたいの?』

(どうだろ?ちょっと気になるだけかなぁ。)

『まぁ、いいよ、回収!』

今度の情報集めはすぐ終わった。

(分かったの?)

『うん完璧!』

僕等は再び歩き始めた。

「どうするの?」

『貝殻はかなりの高温で焼くらしいね。そして水と混ぜる』

(それで石鹸になるの?)

『そんな訳ないだろ?草を燃やした灰を水につける』

(また水?液体石鹸なの?)

街門を潜る。

『その上澄みを混ぜたら、今度は油を混ぜると石鹸になるらしい』

(へ~思ったより出来そうかな?雑草いっぱい収納されてるし)

『魔法で防御した状態でやった方がいいよ。扱いが危険みたいだよ。』

(危険なの?う~ん、そう言われるといつかやってみたいなぁ)

砂浜を歩く。

『そうだと思ったよ。』

(よーし!)

宿に着いた。お風呂だ!




夜中、静かに出かける。勿論トッドにもルーにも既に話してあるので付いて来てくれる。

海に入りケインを取り出した。

(海底の二キロに渡って表面に落ちている貝殻を集めて!)

『ハイハイ、回収!』

すると微かに水面を盛り上げる様に迫って来るのが見えたと思ったら目の前にこんもりと貝殻の山が出来た。

(お~貝殻って結構色々あるなぁ!これなんて凄くキレイだ!)

貝殻をケインごと収納したら、適当に貝殻を少し取り出してばら蒔いておいた。取りすぎた気がしたからだ。気休めだけど。

(僕の落とし物~)

そんなことを思考していて、はっとした。

(もしかして...)

ケインを再び取り出す。

『やってみるかい?』

脳内を読んだケインはイタズラする前のノリで僕に訊く。

(うん、正直、気になって仕方ないよ!)

『じぁやるか?』

いつもの、考え無しの行動パターンである。

(うん、海に沈んでいる、金銀財宝を集めてケイン!)

『海だね、回収!』

今までのケインの回収の光の中で一番の強さだった。これはヤバイと悟る。

『海を指定したからね!』

(そっか距離を指定しなかった。)

見る間に目の前に煌びやかな山が出来あがった。見上げて思う。

(ルーより高い。)

後ろの護衛達が慌てて寄って来る。

金貨に銀貨ネックレスやペンダントトップに埋まっている宝石も大粒だ。たくさんのアクセサリーと冠。宝剣や銀の盾、鎧もある。食器や何が入っているか分からない箱も装飾されている。砂金も集めたみたいだ。

財宝の山は水面に映る月を霞ませる存在感だった。

「クリス様、早く収納して下さい!」

「何て事してるクリス!」

二人に叱られて、慌てて収納した。

「クリス!」

「クリス様」

しょうがない物を見る目だった。

「ごめんなさい」

普通に猫ババである。犯罪だ。


どうしよう?考えることが増えたのだった。



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