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ドクターのいやらしい罠【side 対転生者 1】

私が魔王城を目指した同時刻あたり…。


私は、ネームプレートを持った、勘違い転生、転移者の集団と、ドクターが相対する敵を無視して、《《何か》》をやっているところまでしか知りません。


で、現在、転生、転移者は、ネームプレート毎に捕縛され、まとめられている光景と、見知った顔ぶれの集団が、立食パーティーさながら、酒盛りをしている…という、実に奇妙な光景を目の当たりにしました。


(何これ…)


見知った顔ぶれとは、

獣人族領領主、ライオンの兄弟以下、獣人族の親衛隊の面々。


龍人化した龍族の家族、以下、ドラゴニュートと呼ばれる人型の龍族のみなさん。


精霊女王様以下、側近やらエルフやら妖精やら…。


もちろん、顔見知りは各領のトップのみ。

眷属の方々は、イマイチわかりません。


そして、人間族から、見た目判断で、王妃、王様、王子2人、王女6人。


(王女もいたのね…)


そして、ドクターの側近とも言うべき、ヨーコ、レイコ、ミーコ、チーコ…と、見知らぬ妖怪達。

おそらくは、4人の眷属でしょう。


で?

あとは…何やら威厳のオーラをほと走らせる9人の…って、誰??


思いつくのは、幼馴染君が言っていた《《原神》》。

要するに、正規の神様方…。


この人数、記憶の中では、これぐらいしか思いつきません。


「「「わははははっ!!」」」

「「「「何それ、笑える」」」」

「「「「ギャハハハハ!!」」」」


こちら陣営は、ものすごく楽しそうです。


あちら側は…。

全員、顔を真っ赤にして、歯ぎしりが聞こえるぐらいお怒りなようです。


「中々、我慢強いなぁ…」ボソリ


はて?

今の独り言は、間違いなくドクターなのですが、何を待っているのでしょう??


ぶっちゃけ、アウェイ感が半端ないので、話に入るに入れないでいる私です。


つか、この状況…誰か説明してっ!!


パタパタ…。


「イノリ様!お届け物です」


そこへ、妖精の何人かが、何やら持ってきてくれました。

これは間違いなく、精霊女王様のお計らいでしょう。


「まぁ!何かはわからないけど、嬉しい!お礼言っておいてねー」

「はーい」


パタパタ…。


さすがは精霊女王様!


早く、近くで愛でた…い??

いや、それほど…。


あれ?

あれだけ依存していた幼女趣向が薄れているような?


☆☆☆


ま、まぁ、そのへんは、今はいいでしょう。


今は、妖精さんが持ってきてくれた《《ファスナー付きのトートバッグ》》。


最初、何やらと言ったのは、中身が入っているようには見えなかったから。


《《お届け物》》と言う限り、必ず中身があるはずで、中身が入っているならテンプレだと、バックの形態と中身が釣り合わない、魔法バックみたいな扱いになるわけですが…。


チィィィ…。


私がファスナーを開けた瞬間、妖精達が一斉に襲いかかり、私はバッグの中に放り込まれてしまいました。


チィィィ…。


あ!こら!

ファスナー閉めちゃダメでしょ?!


「………」


またしても、ドクターに《《してやられました》》!!


まぁ?確かに?

お届け物とは言ってましたが、まさか《《バック自体が》》お届け物だとは予想できません。


しかも、これは想像通りの魔法バック…。


なんせ、バッグの中に、さっきまでと、さほど変わらない風景が広がっていたからです。


変わっていたのは、私の記憶にある《《魔王城へ向かう前の時間軸。


「はいはい…これ、説明するより、《《実際に見とけ》》的なやつですね…はぁ…」


そう、ドクターは、事の経緯を、時間軸をずらした空間に放り込む事で説明しようとしているわけです。


もう、これは魔法バックというより、四次元ポケ…コホン…バックです。


親切なんだか遊ばれているだけなんだか、もう、諦めて流れに任せるしかない事だけはハッキリしました。


ピカァァァァーー!!


私が諦めムードで荒野を眺めていると、転生、転移者陣営の詠唱が終わったのか、術が発動し、何かが出てきます。


召喚精霊?召喚獣?テイムモンスター??


ワクワク…。


「よっこいせ…狭いなこれ…」


「ブゥゥーー!!」


私は、盛大に吹き出してしまいました!

ちょ!まって!


「何故、妾が死霊魔術陣の中から出てこなきゃならんのじゃ…ブツブツ」

「「魔法陣の構築下手すぎ…」」


バリィィーーン!!


「なめとんのか!!精度が足らん!!本来なら、俺クラスは通れんぞ!!出来損ないの召喚術師がぁーー!!」


ザワザワザワザワ…。

シュンシュン…。


「「「「わーい!!森の外だぁーー」」」」


フワフワフワフワ…。

ゾロゾロゾロゾロ…。


魔法陣から出てきたのは、先程歓談をしていた私の知ってる皆様。


しかも、召喚主を無視して、みんなドクターの元に集まっていきます。


これには私も驚きましたが、もっと驚いているのは、魔法陣を構築し、魔法を発動した転生、転移者の集団。


「「「「なんだなんだ?何が起こった???」」」」


本来、自分が召喚した手駒のはずが、見ればまったく違う《《生物》》が召喚されており、自分達を無視して敵側に行っているのです。


「き、きさまぁーー!!俺達を騙したなぁ!!」


おー!

キレてるキレてる!


「いや、術は発動しただろ?嘘は言ってない」

「「「「くっ…!!」」」」


いやいや、確かに嘘は言ってないけど…。


これ、ちょっと笑える!


☆☆☆


もっと笑えるのは、その広さ…。

笑えると言っても、面白くて笑えるのではありません。


やれやれ…という諦めの笑いです。


なんせ、敵勢は3万人。

本来なら、元々広がっていた荒野には、入り切る人数ではありませんでした。


それがなんと、敵勢が余裕で立っていられるスペースに、こちらの仲間が立食できるスペース。

その両者の間に広がる、広大な荒野…いわゆる戦闘区域というやつです。


元々あった荒野は、ドクターが広げたもの。


であるなら、この広さもドクターの仕業…まぁ、妥当な推測でしょう。


とはいえ、広すぎません?


前は、海を隔てて神族領の大陸が見えていたはずなのに、今は、その影すら見えません。


「はぁ…」

(私のいない間に何をしてんのやら…)


もう、今更ですが、ため息しかでません。


なんせ、時間軸の違う景色を見ているのです。

ツッコミすらできません。


異世界でリアルなバーチャル空間…なんか、いろんな物語の根幹をごちゃ混ぜにしたような…コホン。


もう、何でもいいです!


ドクターですしぃ〜

で納得しておきましょう。


何やら、そんな《《些細な事》》よりも、大変な事が始まりそうな空気が漂っています。

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