私の書く文章には『言いたいこと』がない
タイトルのとおりです。
私の書く文章には、主張のあるエッセイを除いて、詩にも小説にも『言いたいこと』がありません。
自分好みでない意見でも言えてしまいます。
自分がないから?
自分ではそう思っていません。
自分は確りと持っているつもりです。
自分が確固としてあるから、それを揺らがせることなく、どんなことでも言えてしまう?
いいえ。だってそれは嘘つきでしょう?
ぽんと、空からことばが降りてくるのです。
私はそれを書いているだけです。
つまり、私のことばは神の啓示のようなものなのです。
こう書くと偉そうに思われるかもしれませんが、そんなつもりもありません。
イタコさんみたいなものなのです。
私はうんこみたいな人間ですので、自分のちっぽけな『言いたいこと』なんて作品に込めるつもりがありません。
それよりは神様とか霊様とかに降りてきてもらって、その誰かのことばを書いたほうがいいと思っています。
私の作品に私の言いたいことはありません。
だけど誰かの言いたいことはあるような気がします。
それが一体何を言いたいのかは、だから書いた自分にもよくわからなかったりします。
交通系以外で主張のあるエッセイを書くと、自分が何を言ってるのかわからなくなります。
小説や詩だとそれを考えなくていいので楽しいです。
私がぽんと置いたリンゴを見て、
「うまそうだ」
「まずそうだ」
「好きな赤さだ」
「腐ってる」
「どーでもいいな」
好きに眺めて、好きに感想言ってくれたら嬉しいな。