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54.緊急ミッション開始

「それでは各自配置についてください!!」



 冒険者ギルド職員の指示で俺達は配置につく。今回は前回とは違いゴブリンがどこに潜んでいるかもわからない事もあり、低ランクの冒険者達はゴブリンの森を包囲して逃げ出す魔物を狩る役割を与えられている。

 そして、俺達の役割は……



「遊撃隊って要は便利屋だよね……」

「まあ、私たちは今回は二人だし、いいんじゃないかしら。ライムを追いかけて行ったモルモーンが何事もないといいんだけれど……」

「ああ、そうだね、ライムがシュバイン達の故郷であるダンジョンに行ったって知ったらすごい動揺して、彼らを追いかけて行ったからね……」



 カサンドラの言葉に俺はあの時の事を思い出して、顔をしかめる。あの時のモルモーンの様子は異常だった。

 ポルクス達からライムの話を聞いた彼女は俺達にどうしてもライムを追いかけさせてくれと必死な形相で頼み込んできたのだ。そして、結局彼女は詳しい事を話す時間ももったいなとばかりに、ダンジョンの方へと行ってしまったのだ。



「あんなに取り乱したモルモーンを初めて見たわ……あそこってシュバインの故郷でもあるけど、ライムの故郷でもあるのよね……」

「ああ、そうだね、ライムは群れの中の連中とは話が合わないっていっていたから、基本的には一人でいたけど……やっぱり仲間が心配になったのかもしれないね」



 シュバインもそうだが、やはり自分の故郷とは特別なものなのだろう。俺だって、ケイローン先生に育てられた時に住んでいた村が魔物に襲われていると知ったら冷静ではいられないと思う。



「それで……モルモーンの様子だけど、彼女がライムを暴食ってよぶことと何か関係があるのかしらね?」

「多分ね……彼女の記憶は戻っているんだと思う。そして、巨大なスライムがあらわれたダンジョンは魔王がかつて敵と戦ったところだからね……何かがあったんだろう。いきなり現れた巨大なスライムと暴食が無関係だとも思えないし……」

「群団のお二人様、こちらをお受け取り下さい。ここにあなたがたにサポートをしてほしい場所が書いてあります」



 冒険者ギルドに話しかけらたこともあり俺達は雑談を止め、戦闘モードに切り替える。皆の事は心配だけど今は目の前の敵に集中しないと……



「わかりました」

「私達に任せて」



 モルモーンの件はアンジェリーナさんに事情を話してなんとか事後承諾を得たものの戦力ダウンは否めない。そして、数が少ないならという事で、こうして遊撃隊になったのである。

 主な役目は手薄な所をサポートして、ゴブリン達から情報を得てサポート、そして、敵の大将である剣を持ったゴブリンを追い詰めたら倒すというものだ。

 いやいや、仕事多すぎでしょと言いたいが、仮にもこの街のトップパーティーである。それくらい期待されているという事なのだろう。だったらやらなきゃね……

 それに実はちょっと懐かしいななんて思っている自分がいる。



「二人で大丈夫かなとか思っていないでしょうね? 安心しなさい。私はあなたと一緒なら負ける気がしないわよ」

「いやぁ、最初は二人だったなって思ってさ。懐かしんでたんだよ。頼むよ。相棒」


 

 俺とカサンドラは二人で手を叩きあう。そう……俺達は二人で始めたのだ。ならば二人で戦うことだって怖くなんてない。

 自信たっぷりな相棒を見て俺のモチベーションもあがる。本当に頼りになるよね。

 


「ゴブリン達が攻めてきたぞー」



 偵察にいった冒険者からの伝言が戦場に響き渡る。その一言と共に戦いがはじまるのだった。


この作品『追放された俺が外れギフト『翻訳』で最強パーティー無双!~魔物や魔族と話せる能力を駆使して成り上がる~』の二巻が発売中です。


ゴルゴーンの里でのお話になっております。書き下ろしでシオンとアスの過去編もありますのでよんでくださると嬉しいです。


二巻の表紙は活動報告にアップしているので見ていただけると嬉しいです。


最初の一週間で、続刊が決まるので、もし、購入を考えている方がいらしたら早めに購入していただけると嬉しいです。

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[気になる点] 書籍化作業でで忙しくなってる頃合いなのか、ここのところ誤字脱字に加えて、文章が単語からそのまま文に繋がっていたりが多い。 このなろう掲載の内容から書籍を手に取るか取らないかの分かれ目の…
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