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傲慢と強欲の罪人

俺が合図を送るとそのまま走って行き裏口から侵入していく。

その間に俺とハクは出来るだけ目立つように正面から侵入した。


破壊、破壊..........。


全てを破壊をするイメージが頭の中で駆け回る。

人々の悲鳴や建物が粉々になっていくイメージがぐるぐると。


「さあ、始めよう。銃撃戦闘術第74式、破壊の制圧」


いつものように魔法陣が展開される。

しかし中から出てきたのは大量のロケットランチャー(RPG)だった。

手を握り締めると一斉に飛んでいき、大きな門を粉々に破壊した。

又、恐ろしいことに門に仕掛けあったトラップも同時に跡形もなくなっていた。


「誰だ!?」


門の奥からは一人の男が出てきた。

その男はいかにも貴族らしい服装をして剣をこしらえている。

しかも完全怒っているようだった。


「あんたが千切りか?」

「いかにも、私が千切りだ。それでそなたは何者だ?」

「いきなりですまないな。少しだけ相手をしてもらうぞ」

「そなたでは力不足に見える」


そう言って手を鳴らす。

すると千切りの影の中から何かが飛び出した。

それは地面に着地と同時に形を作っていきやがて人型になった。

多分だが影の中に溶け込む言わば俺の迷彩身体の上位版だろう。

そして影から出てきた暗殺者達はナイフを取り出しこちらに向かってくる。

しかし無意味なことをしてくれる。


「銃撃戦闘術第100式、一斉射撃」


この戦法が初見殺しのように効くのだ。

相手を知らな過ぎたな千切り。

俺は勝ったも同然のように立っていた。

そして追い打ちをかけるようにハクが魔法を使う。


「我が魔力に答えろ。火炎(フレア)


ハクの手からは野球のボールくらいの火球が何個も放たれる。

かなりのダメージを与えたはずだが.....なんか手応えがない。

俺は嫌な予感が背筋を駆け巡る。

それが当たりと言わんばかりに千切りの表情は変わっていた。


「いいね、いいね.....。久しぶりに本気を出そうかな!?」


そう言った瞬間に俺は思い切り吹き飛ばされる。

何が起こったか理解が出来ずにただただ硬いコンクリートの壁にめり込んだ。

おええ、溝内をもろにくらった.....。

しかしかなりの一撃だった。

少し構えていなければ俺は気絶していただろう。


「よそ見は禁物だぞ?」


そう言ってまた瞬間移動のように姿が消える。

そして次の瞬間、俺は下からアッパーをくらい中に浮かんだ。

不味い、防御を.....。


「銃撃護身術第2式、銃剣の構え!!」


2発目の攻撃はなんとか銃剣が受け止める。

そしてまた千切りが見えなくなる。

攻撃が止んだ........?


「マコトさん!大丈夫ですか?」


俺はハクの方向を見るなり瞬時に理解した。


「ハク!来ちゃダメだ!」

「へ?」


ハクの後ろには千切りが現れた。

やはり俺よりも弱いハクを狙う気だったか!

ハクは後ろに振り向こうとするが間に合わないだろう。

千切りの攻撃はハクに迫っていく。

そんな時、俺の頭の中で何かが聞こえた。


お前の罪は.....


なんなんだろうか。

知らない声が俺を飲み込んでいく。

そしてまた聞こえ始める。


強欲だ........。


俺が?......俺はハクを助けたいだけだ。

完全に視界が真っ暗になっていき、光がなくなって俺はその場に立ち止まる。


お前は何がしたい.......。


ハクを助けたい。


違う.......。


違う?俺がそんなことを思ってないというのか!?

俺は認めたくなかったが、正直迷っていた。

ハクの正体がもし魔王軍幹部だったら俺は助けるべきなのか。

しかし本当の笑顔が偽りだったなんて思いたくなかった。

そして全てを解決する言葉が帰ってきた。


なら傲慢に強欲に全てを己のものにしてしまえ。


世界が戻され光が戻ってくる。

走っていた俺は気づくとハクを通り越し千切りを殴り飛ばしていた。


「ぐはっ!!!」


その一撃で肋骨が粉砕され血を吐き出す。

いつもより体が軽く、少しの力であの威力だ。

俺は疑問に思ってステータスを表示させる。


名前 暁 誠 HP20000(2000 )MP4000/4000(400/400)

種族 人間+罪人

職業 傲慢と強欲の銃召士

Lv30

スキル 召喚銃 、迷彩身体、呼吸マスター 、足音無音化

補正 銃撃王 (この補正により飛び道具の威力が1000%アップ)

暗殺者(致命傷の攻撃で即死が入ることがある)

傲慢(光と闇を司り、全ステータスを1000%アップ)

強欲(火と風を司り、武器のステータスを1000%アップ)


そして傲慢の効果が発動し俺のHPとMPも合わせて全ステータスは10倍に跳ね上がっていた。

まるでレベル30とは思えないな。

しかしなんだったのだろうか。

これも神様の力なのだろうか。

少し疑問に思ったが考えるのも面倒だ。

今は戦闘に集中する。

すると意識が集まっていくのがわかる。

体全身が軽くなり、引き締まる感じがした。


「ほらどうした千切り、これで終わりとか言わないよな」

「ハハハ、いや〜久しぶりに死にそうだったよ」


冗談ではなさそうだった。

目立たった外傷は癒えているがところどころまだ傷が残っていた。

すると千切りは少し顔つきが変わり本気を出す気なのだろう。

千切りが動き出した瞬間、また姿が見えなくなる。

しかし何度も同じ手を使われたらさすがにわかってくる。


「そこだ。銃撃接近戦闘術第24式、二双の刃」


ガキンっ!!!


「何故だ!?私の姿見えているといのか」


千切りは弾かれた勢いで体勢を大きく崩した。

その外した一撃は重いだろう。

俺は千切りが体勢を立て直す前に2発ほど銃弾を打ち込む。

もちろん弾は実弾ではなく睡眠弾だ。

意識が揺らいだのか千切りは立っているのもやっとの様子だった。


「くそ、ただの人間風情がこの私に勝つなど......断じてありえない!!」


そう言って千切りは何やら詠唱を始める。

周りには大きな魔法陣が浮かび上がり、千切りを取り囲むように輝いていた。


「マコトさん、その魔法はヤバいです!今すぐ離れてください!!」

「もう遅い、我が魔力の全てを使い我に力を........」


千切りの片腕が赤黒く輝き俺に向かってくる。

しかし俺は逃げるどころか哀れんでいた。


「千切り!!」


千切りの一撃が俺に直撃する。


「マコトさん!!!!」


ハクの後ろには妹を連れて戻ってきた吸血鬼の少女がいた。

爆風がやみ終わるとそこには千切りともう一人の影があった。


「これがお前の本気か.........」

「んな、生きているだと!?私の術は直撃したはずだ!」

「ああ、そうだな。だが俺には無意味なだけだ」

「くそ、もう一度!」


千切りは距離をとりもう一度詠唱を開始する。

しかしもう猶予も躊躇もない。


「俺の番だ。銃撃戦闘術第現代式、攻の型.....太陽光砲(レールガン)!!!!」


俺の目の前には太陽のように赤く輝いている一丁の銃が現れる。

この銃は地球でもこの世界のものでもない。


「この銃は俺自身が生み出した、誰も飲み込むことのできない太陽の銃」

「まさかお前が.............!?」

「いっぺん、死んでみるか千切り?」

「罪の王だと言うのかああああああああぁぁぁ!!!!」


俺は引き金を引いた。

すると銃からは超高熱の銃弾が音速で飛んでいき千切りの頬をかすめる。

そして千切りの後ろにあった豪邸も何もかも燃えて跡形もなくなっていた。


「何故だ!?何故殺さない!?」

「もう仕事は終えたのでな」

「仕事だと?」

「お前は奴隷を使役していたからだ。なんの罪もない人をな」

「私はこの周辺の街に力を見せつけた。今更ここらの街が私を認めないななど」

「いい事を教えてやろう。お前は俺よりも弱い、ならここらの街に俺のことが広まったら、人々はお前に助けなど求めることはない」


千切りの顔が青ざめていくのがわかる。

やっと理解したのだろう。

俺に負けたことを街中に知られれば誰も千切りに頼ることはないと言うことだ。


「お前はこんな小さな子どもにまで手を出したんだ。それがお前の愚行だと言うことを忘れるな!!」


千切りは呆気なくその場に倒れ込む。

そして激しい戦闘も終わり俺達は最初に集まった場所へと戻ってきていた。


「.......ん?お姉ちゃん?」


吸血鬼の少女の妹が目を覚ました。

目のの色が赤く、とても美しかった。


「無事でよかった.....本当によかったああ.....」


吸血鬼の少女は泣きながら微笑んでいた。

俺はそれを眺めているといきなり力が抜けて地面に膝をついた。


「マコトさん!!」

「大丈夫だ。少し疲れただけだ」


だめだ、意識が遠のく。

俺はゆらゆらと何度も倒れそうになる。

それをハクが頑張って支えていた。

すると吸血鬼の少女が立ち上がり俺に向かって魔法を唱える。


「吸血鬼の恩恵をこの者に.....」


だんだん意識が戻っていき、息も静かになった。


「私達を助けてくれたお礼です」

「ああ、助かった」


俺は立ち上がり少し休憩をとる。


しかしこれからどうしたものか。


夕焼けが沈んでいき夜へと変わっていく。

すると吸血鬼の少女達は顔を見合わせ頷き合うとこちらによって来てこう言った。


「マコト様、どうか私達の願いを聞いて貰えないでしょうか?」

「願い?」

「私達はマコト様のおかげで妹を助けれました。マコト様は吸血鬼への偏見がない」


そして少女達は地面に膝を着き、胸に手を当てる。


「この私達をマコト様のそばに置いていただきたいのです!」

「あ〜あ、まあ....ハクはどう思う?」

「マコトさんの好きにすればいいですよ」


まあ、答えは決まってる。

こんな少女2人をほおって置いてまた襲われては元も子もない。


「わかった。なら2人の名前を教えて欲しいな」

「はい、私はルナそしてこっちの妹が.....」

「えっと、フラン......」


もう元気になったのか、姉であるルナの後ろに隠れながらこちらを見ていた。

元気でいてくれればいいかな。


「じゃあ、もう遅いし宿に戻るか。ほら行くぞ」

「はーい」


と、こんな感じに長い一日が終わった。

これからも長い旅になりそうだな。


こんにちはこんばんはどうも皆さん永久光です。

今回も皆さんに気に入って貰えると嬉しいです。

そして報告があります。

次回はかなり遅れてしまうので末永く待っていただけると願っています。

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