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双子の吸血鬼(バンパイア)

「ほら、かかって来いよ」


俺は挑発がてら銃を前に構え相手を伺う。

しかしどちらも動く気配は無くこちらの出方を気にしているのだろうか。


「どうした?攻撃しないのか?」

「チっ、お前らやっちまえ!!」

「待て!相手の出方を伺うんだ!」


どうやら先程まで話していたリーダー的なやつだけは戦闘に慣れてやがる。

どんな戦闘でも相手を知らなければ不利なことを知っているようだった。

少しだけ警戒した方がいいな。


「来ないなら俺からいくぞ!」


俺は銃剣一丁を敵に叩きつける。

受けきれず地面に膝がついた。


「くそ、思ったより重い!」

「残念、終わりだ。少しだけ眠ってろ」


バンバン!


もう一丁の銃剣から放たれた睡眠弾が命中する。

すると無抵抗なまま地面に倒れる。


「不味い、スキル斬撃!!」


傭兵の剣が青く輝き重い一撃が振り下ろされた。


「くらえええええ!」

「銃撃護身術第2式、銃撃の構え!」


傭兵の剣は虚しくも俺に当たることもなく弾かれる。


「な!?」

「ちゃんとスキルの範囲とクールダウンの時間を考えた方がいいぞ」


バン!


「あ〜あ、これで最後の一人になったな」

「ヒっ、だ、誰か助けてくれぇ!!」


最後の一人は怖気着いたのかよろめきながら逃げて行く。

なんて王道的な逃げ方なんだろうか。

すると声を聞きつけた街の騎士がこちらに向かって来る。


「こうゆう時は逃げるが勝ちってね!」


俺は両脇にハクと謎の少女を抱え全力で騎士と鬼ごっこを始める。

しかし騎士達の追いも虚しく俺の迷彩身体のおかげで難なく終わった。

そして街を出て木の木陰で一旦休憩をする。


「二人とも大丈夫か?」

「私は大丈夫ですが...」


ハクは少し警戒しながら謎の少女の方を見つめる。

すると怯えた様子で丸くなっていた。


「そんな怯えなくてもいいよ。俺達は君の敵じゃない」

「........」

「あなたは私達に迷惑をかけておいて何も言わないじゃ困りますよ!」

「まあまあ、ハクも落ち着けって」

「マコトさんは落ち着きすぎです!もし仮にこの子が吸血鬼だったら.......」

「だったら?」

「殺されます」

「嘘だろ。こんな可愛い女の子が吸血鬼だなんて.......」

「それが吸血鬼のやり方です」

「考えすぎじゃないか?俺は吸血鬼でも殺す気は無いし」

「ほ、本当ですか!?」


いきなり謎の少女は驚いた様子でこちらを見つめる。

そして頭を地面に擦りつけこう言った。


「助けてください!!!妹を....妹を助けてください!!」

「マコトさん離れてください!!」


俺は頭の整理が出来ていないのにハクは魔術を唱え始める。

それを見た少女は再び丸くなる。


「待てハク。敵対の意思がない相手を殺す必要はない」

「しかし.....」


ハクは詠唱を止めた。

間一髪の所で女の子の丸焼けが出来ずに済んだ。

俺は額の汗を拭いため息がもれた。


「すまないな。詳しく教えてくれ」

「え、あ、えーと...私は貴方達の言うとおり吸血鬼なんです」

「ハク、何もするなよ」

「わかってますよ。でも少しでもおかしなことをしたら......ね?」


おお、怖わ!


初めてハクの笑顔が笑っていなかった。

まるで氷のように冷たく目の光がなくなっていた。


「君が吸血鬼なのはわかったけど妹がどうしたんだ?」

「私は双子の妹がいたのですが......奴隷商に捕まってしまって」

「奴隷商は厄介ですね」

「今何処にいるんだ?その奴隷商とやらは?」

「場所はわかっていますがすごく強い人がいて」

「じゃあ案内してもらえば助けるけど」

「待ってくださいマコトさん。その強い人ってまさかと思いますが「千切り」ですか?」

「はい」

「なんか強そうな名前だな」

「強いってもんじゃないですよ。人殺しにおいて最強の暗殺者です」


ハクから詳しく聞くと千切りはS級冒険者でありながら最強の暗殺者でもある二つ名の持ち主だ。

その異形名の由来となったのは魔王軍と人間の戦争だ。

千切りは人も魔王軍も関係なく皆殺し、その後魔王軍の幹部を一人を倒したわけのわからないやつだ。

多分だが頭のネジが外れているのだろう。

そしてもうひとつ有名なことがあるらしい。

それは千切りが奴隷好きだと言うことだ。

小さな子供や亜人種などが度々居なくなる事件が起きるがほとんどが千切りのせいだと言う。

こいつロリコンなのではないだろうか。

この世界も腐ったな。

そして俺は断れずに結局助けることを約束して、場所に案内してもらう。

ロリコンの隠れ家は以外にも街の中心に立っている豪邸だった。


クソ野郎なのにこんないい場所に住みやがって!!」


「俺とハクは未だに野宿なんだぞ!」

「そんな!?じゃあハクさんは毎日.......」

「勘違いしないでくださいよ」

「そんでこれからどうすんの?」

「敵の気を引いて貰えばその隙に私が妹を助けます」

「そんじゃ、ハクと暴れ回るかな」

「しょうがないですね」


「「そんじゃあストレス発散に破壊する!」」

「「それでは派手にやりましょう!!!」」

こんにちはこんばんはどうも永久光です!!

今回は新キャラも登場し、ぼちぼち進んだ感じですが正直なところこれでいいのかと思ってしました。

ですので皆さんの感想を糧に改善していきたいと思います。

次回の投稿が少し遅れるかもしれないのでご了承ください。

読んでいただき誠にありがとうございました。

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