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悪は悪を討つ④

次の日、俺はハクに会いに行くと昨日のことは夢だと言っていた。まあ、それがいいのかもしれない。

俺は死んだ存在としてあいつを支えるのも悪くないだろう。またいつかバレるだろうしな。

なので俺は今日も鎧を着ていつも通りのアカツキを演じる。






━━━━━━━━━━━━━━━

王都ヨウサイに俺とハクは仕事をしに訪れていた。

仕事の内容はもちろん悪に天罰を与えることだ。

ターゲットは王都内にいる貴族のアルデルバと言う者だ。

こいつは亜人を捕まえては奴隷にし従わない亜人は心が折れるまで拷問を重ねるなど最低最悪な奴だ。

そしてこの仕事は魔王様や他の幹部達も見ているらしい。なんせハクに模擬戦で勝ったことが幹部達の中で広まっているらしくどうやら期待されているようだ。

期待に応えることが出来るように頑張ねば。


「仕事の開始は明後日です。それまでは自由でも構いませんよ」

「そうか......しかし何をすればいいのかわからない」

「私は孤児園に行ってきますがアカツキさんも来ますか?」

「行きたいのは山々なのだが。怖がれないだろうか」

「そう言えば何故鎧を着ているのですか?」


その質問はいずれ聞かれると思っていた。

一応ソフィアさんと話し合い設定は考えてある。


「火事に巻き込まれて重度の火傷で体が爛れてしまっているのだ。それで鎧を着ている」

「そうだったんですか!?すみません聞かな方がよかったですよね」

「いや構わない。特別気にしてはいない」

「そうですか.........では仕方がないのでそのまま行きましょう」


そう言って着いたのはボロボロの小屋が一つ建っている町外れの荒地だった。

そこには水もなく土も乾きっぱなしでろくに生きていけないような場所だ。しかし小屋の中には数人の亜人の子どもが住んでいた。


「あ!アリス先生だ!」

「おかえりアリス先生!」

「先生!またお話聞かせて!」


ドアを開けると五人中三人がハクに飛びついていた。

二人はハクと同じ犬系の亜人でもう二人が猫系の亜人そして残りの一人がよくわからない。それは頭に角のようなものが二つ生えており頬には赤い爪痕のようなものがついていた。そしてその子どもは人間に近い肌の色をしている。


「先生この人だれ?」

「なんかかっこいい!!」

「先生の婚約者?」

「ち、違いますよ。今日は私のお友達を連れて来たですよ」


ハクがお友達と言ってくれたお陰で俺への警戒心は解けたようだった。興味深々の子ども達は俺の鎧をペシペシと叩いて遊んでいた。


「お兄ちゃん名前なんて言うの?」


と、一人の子どもが聞いてくる。

しかしよく俺が男だとわかったものだ。


「名前は......アカツキだ。でも何で俺が男だってわかったんんだ?」

「だって匂いでわかるもん。お兄ちゃんからは太陽のようなぽかぽかした匂いがしたから」


いや、全然わからん。

俺は取り敢えずそうなのかと言って頭を撫でてやる。

すると子どもは笑顔で喜んでいた。

その姿を見て他の子ども達も俺に質問をたくさんしてくる。これはこれで悪くはない。と言うか久しぶりに心が和んだ気がする。

そんな俺に一人だけは話かけて来なかった。

角が生えた子どもだった。

俺に子どもを任している間にハクがその子どもに何か話していた。

どうやらハクには警戒していなかったが俺には敵意をバリバリ出していた。

そしてやっと質問の嵐が終わり子ども達は昼寝をしている。

その間に俺は外に出て人目のないところで武器のチェックや技の再確認をする。


「ふんっ!!!」


俺は思いっきり殴るとその場に爆風が起きる。

以前より拳の威力が少し上がっていた。

次にスキルを試して見る。

確認したいのは「宝石」と「太陽」だ。

二つともまだ使ったことがないので何が起きるかわからない。がスキルの概要欄を見る限り爆発したりはしないだろう。


「宝石」

強欲から生まれたもう一つの能力。強欲は武器のステータスアップと共に相手のアイテムを奪う能力だがそれと対になる宝石は人の心を奪う能力。有効時間1分


「太陽」

傲慢から生まれたもう一つの能力。傲慢は身体のステータスアップと共に相手に恐ろしい位の威圧感を感じさせる能力だが対になる太陽は相手の能力全てを無効化する能力。

有効時間----


これを読む限り相手がいないと発動できないみたいだ。

仕方がないがハクに手伝だってもらうか。


「そうゆう訳で少し付き合えるか?」

「はい!もちろんですよ!」


俺はハクを連れて先程の場所に戻って来る。

そしてお互いちょうどいい位置に立って俺はスキルを発動する。


「宝石よ我が意志に応えよ!!」


俺の手から魔力の糸のようなものがハクに巻き付く。

するとハクはガクリと意識をなくし俺の思うがままだった。

俺が右を向けと命じれば右を向き質問に答えろと言えば素直に答えてしまう。

これは確かに強いスキルだが何故か背徳感がすごいな。


「解除」

「は!?何かしましたかアカツキさん」

「ああ一つは終わった」


俺は次のスキルを試す。


「それじゃあ、いくぞ」

「はい。どんと来いです!」


手の平をハクに向け魔力を集中させる。


「太陽よ我が意志に応えよ!!」


そしてものの三秒程で効果が出はじめる。


「はわわわわわわ!!!」


ハクの服が謎の石に変わってしまう。どうやらハクの服は魔法具らしく能力を失って元のアイテムに戻ってしまったらしい。

いや問題はそこではない。

ハクが今.............全裸なのだ。

しかも滅茶苦茶怒ってる。


「ああああ、アカツキさあああああああああん!!!!!!」

「すんませんでした!!!!」



━━━━━━━━━━━━━━━

その後、俺はハクからの説教を2、3時間程され気力がほとんどなくなってしまった。

それに今はハクに話しかけずらいので街に散歩に来ていた。

すると広場に謎の人だかりができていた。

こんにちはこんばんはどうも皆様、永久光です!!

今回はどうだったでしょうか?最近戦闘が少ないかもしれませんが暖かい目で見てもらえると嬉しいです。

<ネタバレ注意>



次回は新キャラが登場します!!

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