表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

旅する者

作者: YAMADA


コレア村は、ジェラーリ森林につくられたエルフが住む村である。


今日のコレア村の朝は早かった。何故ならこの村の特産品物である赤ジンニンは早朝に収穫しないと味と色が落ちてしまうからだ。


太陽が顔を見せ始めた頃にそれはやって来た。それに触れた物は音も立てずに腐れ果てる。


それは、8メートル近くの赤紫色の体をしていて、4足歩行のトカゲのような生物は、その体と同じ色の毒々しい体液を撒き散らしながら足音1つ立てずに近づいて来る。


それが止まると何かを吐く動作をし始めた。


コレア村の特産品物である赤ジンニンを収穫するために、朝早くから起きて準備していた村人達は、近づいて来るそれに気づいた。


「あれはなんだ!魔物か!」


「雇っている冒険者を早く起こせ!」


「警報の魔道具を鳴らせ!」


「私の子供がいない!」


「あの姿まさか……」


「八大災害の腐蝕のヴァルデェッグ…」


「八大災害だとォ!?皆ァ!寝ている奴を叩き起こして逃げるぞォ!」


「何か吐こうとし…………!」


しかし、もう遅かった、


音もなく発射されたブレスでそこにいた生物や物が腐り果てていく。


「…………ッ!」


「…………ァ!」


すぐ近くの山で声も出せずに腐っていく村の人々を見ていた少年と少女がいた。


そこにいた、少年はその村にいた友人や家族の名前を叫び、少女は恐怖して泣き叫んだ筈だが、声は出なかった。


二人ともヴァルデェッグの姿に恐怖して体が動かない。


ヴァルデェッグは、ナニカを貪ってから、足元から出た魔法陣とともに姿を消した。


そして、霧が晴れてから彼らは、急いで山を下っていった。


村には腐り果てた人型のナニカと瓦礫しかなかった。


彼らは、自分の家へと涙を流しながら向かった。


家があった場所に着いた彼らは家にいた筈の弟を探すため、無属性魔法で瓦礫をどけていく。


しかし、瓦礫をどけてあったものは、グチャグチャになって腐っているナニカだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ