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ちゃんと話しを聞きましょう2
あかんあかん。俺が冷静にならなければ、ずっとこのままだ。それはそれで嬉しいし、呪いで半径1メートル以内でしか離れられないみたいな感じになりたい。違う、そうじゃない。あれだ、継人のことで過剰に反応し過ぎだ、俺。まあ、夫の事だし違う。考えるな。
(いや、あんたが可笑しいから。女神ちゃん悪くないから)
あー電波受信されたわ。帰れ。
(今度あんた縛って目の前で継人とやってやるからな)
声音が若干低くなり、俺を脅してくる電波を尻目に継人の声に集中する。
「とりあえず、まあ、和解したし、行動するか」
「そだね、継人」
「…こいつら頭可笑しい」
俯きながら忌々しめに呟く女神を横目で見た後、継人と手を繋ぎながら歩きだす。
トボトボと後ろからついて来たかと思ったら急に追い付く女神。