怪我には気をつけて遊びましょう
風景は俺らの世界と一見変わらない様な気がしなくもないなと思いました。
とりあえずどうしようかと継友の手を握ると、隣から聞こえる唸り声に気づく。
そちらに視線を向けると女神様が座り込みながら、頭を掻き毟っていた。
えぇ…。
「こんな筈じゃなかった…。私は女神らしく部屋でたまに助言をしたり、魔法使って手助けしたり導いたりしたりする役だった筈なのに…。 え? なんで? は? おかしい、これは夢。そう夢を見なのよ」
そんな女神いてたまるか。ほぼほぼニートかなんかだろそれ。
俺は軽く溜息を吐いた後、継友とアイコンタクトをとった後女神の肩を軽く叩いた。
「まあ、お互いこんなことになっちゃったんだしさ、お互い思うことあるかも知れないけどさ、協力しよう? な?」
「へっ、誰があんた達下等種族と協力するもんですか! 特にあんたみたいな俺女みたいな奴なんかと考えただけぇひでぶっ!?」
気づくと俺はこの女の顔面を笑顔で殴っていた。
だれが俺女じゃい。職場ではきちんと私に統一してるわ。
地味に継友に取り押さえられて、身動きは取れないが、睨むことはできる。
「落ち着け、馬鹿。いくらなんでも殴る奴があるか! 恵子さん、本当にすみません! バックに多分湿布とか冷やす物あるんで今出しますね!」