表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖花学園の蝶々  作者: 月宮蛍
蝶々就任奮闘編
9/27

約束は守る

今回は、お留守番組の魔王様とキラキラ様のターンです。

~VIPルーム~

 一人の男子学生が黙々と何かを書いたり、PCのキーボードを素早く打っていると、扉が開いた。その男子生徒は扉を見向きもせずに作業を続けた。


「おはよう、貫。相変わらず早いなぁ」

「お前は、珍しく早いな。文人」


 黙々と作業していた男子生徒は、貫で。扉を開けたのは文人だった。貫は文人の挨拶を軽く受け流す。文人はそんな貫を横目にソファーに座った。


「まあね。蝶々誕生の日だしねぇ。でも意外だったな~、貫が迎えに行かないなんて」

「・・・。やらなきゃいけない仕事は山ほどあるからな」

「ふ~ん。なんだかわかんね~な。もっとご執心なのかと思ってた」


 どこか挑発するような文人の口調に貫は、今日初めて視線を紙とPC画面から逸らし、ソファーで寛ぐ文人に移した。


「・・・。美波未海を選んだことは、何度も言うが・・・」

「はいはい。彼女の能力と俺らに対する考えでしょ?でもさ、あの子、大丈夫かな~。上花の派閥のどこにも入っていないらしいじゃん?いじめられちゃうかもよ」

「必要なら対処する。・・・まあ、ひとり、そんな状態をみたら黙ってないのがいるがな」


 貫は、その人物を思い浮かべ、はぁ、とため息をつきながらペンを置いた。そんな貫を横目に文人はクスクスと小さく笑った。


「ああ、太一のこと?まあ、確かに、何故か、あいつ、すぐに未海嬢に懐いたし、かなりご執心だよな~。珍しいこともあるもんだな」

「まったくだ。少し目に余るな。まあ、もともとアイツの票は当てにしていなかったから、全員一致で蝶々が決まるなんて願ってもないことだったが・・・」

「なぁ、そこなんだけど、確かに、あの子、面白い子だったけど、よく桃矢まで納得したな?」

「ああ、そのことなら簡単だ」


 太一のことでため息をついていた貫だが、桃矢のことに関してはさも当然のように文人にそう言い、手元に置いておいた2枚のプリントをソファーの方にひらりと飛ばした。


文人は、飛んできたプリントを床に落ちる前にキャッチすると、さっそく読んでみる。1枚目には、未海の過去の受賞歴が書かれていた。速読甲子園というものがあるらしく、そこで小学校・中学校とすべての部門で優勝している。2枚目は、思いっきり個人情報だが、未海の成績だった。学年末テストの総合順位は、廊下にいつも貼りだされるが、各教科ごとの順位は公開されないため文人は初めて、未海の成績を目にして驚いていた。


「世界史、満点一位?・・・え、お前は?」

「・・・99点。二位だ」

「うわ・・・しかも現国、同立一位!?・・・いや~。理数系はもっぱらダメダメだけど、確かにこの結果見たら、実力主義の桃矢も頷くかぁ」


 貫は、しみじみとプリントを見つめる文人の傍らに立つと、先ほど用意したA4の用紙を手渡した。


「そうゆうことだ。彼女の才能は本物だ・・・で、お前は、これを貼ってこい」

「なにこれ・・え?まじで、こんなんですますの?」

「約束は守る」

「へーい」


 そして、未海が目を覚ました頃、学園の昇降口の掲示板にA4の高級紙が張られた。


― 2年E組 美波 未海を本日付で聖花学園の蝶々と任命する。 極花一同 ―


次回から未海の波乱の学校生活が始まります。展開が遅くてすみません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ