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豊臣ハーレム『豊臣秀吉、愛と政の合間にて──天下を取ったらハーレムがついてきた件』  作者: 《本能寺から始める信長との天下統一》の、常陸之介寛浩
第2章 『清洲の乱舞──わし、モテ期来たかもしれん』

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第十二話『小姓の試練──第一回お勤め力測定合戦』

清洲城の朝。


 日吉丸がいつものように草履を抱えて準備していると、廊下の向こうからバタバタと誰かが駆けてきた。


 「おい、日吉丸! 大変や! 信長さまがまた変なこと言い出しとる!」


 前田利家だった。目をギラつかせて、興奮ぎみに叫ぶ。


 「また……? 今度はどんな無茶ぶりやて?」


 「『小姓たる者、ただの飾りではつまらん。真に仕える者を見たい』ってな! 今日一日、“小姓力”を試す合戦やと!」


 「……“小姓力”? なにそれ?」


 「つまり、草履の扱いから掃除、女中からの好感度まで、全部勝負や! トップには、信長さまからご褒美があるらしいぞ!」


 「ご褒美って、まさか……」


 「“信長さまと一緒に昼餉をとれる権利”やと!」


 その瞬間、日吉丸の中で火がついた。


 「やったるわ! わし、天下人目指す男やでな! 草履でも女中でも、なんでも勝負したるで!」


 こうして始まった──

 『第一回 小姓お勤め力測定合戦』


 ■第一種目:草履並べ選手権


 「草履をどう温め、どう配置するか」

 小姓たちは皆、自分なりの工夫をこらす。


 利家は火鉢であぶった草履を手ぬぐいでくるみ、計算された角度で並べた。


 だが、日吉丸は違った。

 

 「草履は主の心と一緒やて! まっすぐ揃えて、鼻緒はちょい前!」


 まさかの「笑顔での手渡し」を選択し、信長の笑いを取ることに成功。


 信長「……おまえ、ほんま面白いな。点数、二倍つけとけ」


 ■第二種目:掃除力・磨きの極意


 畳磨きで競う小姓たち。

 だが、日吉丸は箒で埃を集めたあと、布で“花の絵”を描くという奇策に出る。


 女中たち「かわいい〜〜っ! これ誰がやったん!?」「日吉丸さま!? やるう!」


 利家「おまえ、そういうのどっから思いつくんや……」


 ■第三種目:女中からの人気投票


 「日吉丸さまに一票です〜!」

 「日吉丸さま、笑顔が素敵で……」


 利家「おまえ、いつのまにアイドル化しとる!?」


 最終結果。

 草履部門:日吉丸と利家が同点。

 掃除部門:日吉丸。

 人気部門:日吉丸、ぶっちぎり。


 総合優勝──日吉丸。


 信長「ふむ……まさか、本当にこやつが取るとは」


 その晩。

 信長との昼餉を終えた日吉丸は、月明かりの下でぼそりと呟いた。


 「わし……もしかして、モテとる……?」


 利家「おまえ、あしたからまた女に刺されるで」


 日吉丸「それ、怖い予言やて!!」



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