【百合】短パンガールズがウェディングガールズになるまで
むかしむかし、ある異世界に
女神に食われている聖女がいました
女神「聖女うめぇぇぇ」バクバクバクバク
聖女「いやぁぁぁ、やめてください女神様〜」
バリバリ
ボキボキ
グッシャー
……聖女はしんだ!
勇者が魔王を倒した後
なぜか荒ぶり始めた女神様
人々は、女神の機嫌を治すべく
毎年聖女を生贄に捧げるように
なりましたとさ。
そして100年後
〜〜〜〜〜〜〜〜
◯業務用ダンジョン
私はタン子。短パン大好き女の子
相方はパン子。白シャツ大好き女の子
二人は短パンガールズ
オーガにヤクザキックをかますの
タン子「はい肉」
パン子「今日も作業だねぇ」
ステータス画面にモンスターの肉を吸わせる。ギュイン。
あとはマンドラクサを採取して
帰宅
タン子「帰ったらどうする?」
パン子「仕事さ」
タン子「だるいね」
パン子「おや、君はだるい仕事をしているのかい? 嘆かわしいねぇ」
タン子「まさか。低気圧でだるいって言ってるの」
パン子「おお、えらいえらい」ナデナデ
タン子「あう♪」
はう。タン子はナデナデが上手だな。
タン子「パン子は本当にすごいなあ」
パン子「私にはナデナデの法則が見えるの。あなたがデレデレするのはもはや宇宙の法則なのよ」ナデナデ
タン子「えへ、えへ、えへへへへ」
ああ、今それなりに満たされてるな私
〜〜〜〜〜〜〜〜
幼い頃、白馬の父はこう言った
白馬「ヒヒーン。筋トレして肉と草食っとけば人生なんとかなるッッッ!」ᕦ(ò_óˇ)ᕤ
私は筋トレして肉と草食った。
本当に人生なんとかなった。
食料と安全が手に入る。これほど素敵なことはない。
だがしかし、愛が足りなかった。
私は長期間一人で肉を狩り続けてきた
一人でダンジョンにもぐり、
オーガを蹴る
オークを蹴る
ミノタウロスを蹴る
ケンタウロスを蹴る
こうして肉を稼いできた。
腹は満たさせたけど、
心臓は冷たいままだった
だから友達は大切
偶然であったパン子
私を満たしてくれるパン子
胸が暖かくなる
この関係を壊したくない
〜〜〜〜〜〜〜〜
◯次の日
ベッドの上で5時起きしたとき。
パン子「結婚しよう」
タン子「ファッ!?」
パン子「まずは結婚指輪を装備してもらう」
スッ
私の薬指に結婚指輪が挿入された
タン子「え、え、え?」
パン子「夢を見た」
タン子「夢?」
パン子「私たちがウェディングドレス姿でキスをして、国中が祝福してくれる夢」
タン子「結婚式……いいじゃん」
想像すると、いつもより胸の温度が
2℃上がった気がする
パン子「それが世界のあるべき姿よ」
タン子「いや何で?」
パン子「だからまず、国中に私たちのイチャイチャを見せつけなければならないの」
タン子「いやだから何でだよ!」
パン子「よしよし」ナデナデ
タン子「はうう❤︎」モジモジ
パン子「行くわよ」
タン子「はう?」
パン子「行くわよ」
タン子「あ、はい」
天地が90℃傾いた
私はお姫様だっこされていた
脳がピンク色になった。
もしかして、このまま街一周
だったり
タン子「え、えへへ」ニヤニヤ
パン子「ここから先は歩きなさい」
タン子「あっはい」
パン子「手」
タン子「手?」
左手を出した
指がからまった
恋人つなぎになった
にぎ、にぎ、にぎ
タン子「はう……」
パン子「あなたは私に好意を抱いている
友人の延長線としての強い親近感を
それを恋愛感情へ高めるには……
もっと攻め続けなければならない」
確かに!
私は、タン子に好意を抱いてるし
それは友情の延長線でもある
そして激しく攻められれば堕ちそうでもある
タン子「すごいね」
パン子「あなたは何も言う必要はないわ
あなたの恋愛感情も宇宙の法則の一部なの
あなたの返答に関わらずあなたは私が好き
確定事項、確定事項、確定事項……
暴走モードに入った
宇宙の電波を浴びすぎているようだ
ちょっと静かにさせてみよう
タン子「パン子、大好きだ」
パン子「!?」
タン子「ありがとう。私の気持ちに気づかせてくれて」
パン子「!!?」
タン子「愛してる。ずっとずっと、一緒だよ」
ちゅっ❤︎
パン子「!!!!!!!!」
パン子はオーバーヒートした
顔が真っ赤なゆでだこ状態
タン子「えへへー」
パン子「…………」
タン子「…………」
パン子「…………」
タン子「…………」
パン子「悪くない。悪くないわ。いえむしろ
良い。とても良い。すごく良い。
もう一回、もう一回やって!」
タン子「いいよ。大好き!」チュッ
パン子「あう!」
タン子「大好き!」チュッ
パン子「はうあ!」
タン子「大大大好きー!」チュパ
パン子「あう…………❤︎」
ああ、そうか
私は好きだったのか。
こんなにも愛していたのか。
と、私が感傷に浸っていると
パン子がシャツと短パンを
脱ぎ始めた
タン子「ちょちょちょちょちょー!」
パン子「……何かしら」
ちなみにまだ、自宅である
自宅の玄関
社会的にはまだセーフ
タン子「あの、どういうおつもりで?」
パン子「好きにして。
煮るなり焼くなり好きにして
私、あなたの選択に運命を委ねるわ」
タン子「はあああああ?」
うそ!
なにこれ
パン子が完全にメスの顔で
全身脱力して
全体重を私に預けている
タン子「考えろ、考えろ、私!」
パン子「んふ❤︎」
パン子にとって何が幸せか?
わかんねえよ! でも、
パン子自身も幸せを
これっぽっちも分かってない
いや、本当にそうか?
私の告白には喜んでくれた
つまりある程度は答えが出ている
私たちが結婚することだ。
問題は私の行動。
パン子に対して何をするべきか
うーん
考えろー
考えろー
考え……
タン子「ひらめいた!」
私はパン子をテーブルに乗せて
ステータス画面で
ウェディングドレスを2着購入した
そして
ウェディングドレスを2着
ステータス画面から召喚して
違いに脱いで
着替えた
タン子「じゃじゃーん」
パン子「最高だわ。これが2人のあるべき姿」
タン子「これで街を歩こう」
パン子「ええ。私たちがバカップルである
証明をしましょう」
こうして私たちは
短パンガールズ改め
ウェディングガールズと名乗り
純白のドレス姿で
オークやケンタウロスへ
ヤクザキックをかます冒険の
旅に出た。
一年後結婚した。
めでたし めでたし