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 夜行喫茶  作者: 朔々
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 10月1日


 10月1日 晴れ


 今日から心機一転、読者を意識した「見せる日記」を書いていこう。

 かといって今日1日、特別なにかあったわけでもない。だから今日はまず私の事を書く。初日と言うのもちょうどいい。

 私は喫茶店「月見台」のマスターで、私自身も夜型の28歳だ。夜型は樹上に3割程度と言われながらも店はそれなりに繁盛している。

 昨日の話も、実は客がしていたのをひろった話なのだ。カップル客だったのだが、案の定いちゃつき始め、追い出すのが面倒だった。

 勘違いしている人が多いのだが、夜行喫茶は決して不健全な類いの店ではない。店内が薄暗いのも、我ら夜型のためである。夜目が利くのでこれくらいでちょうどいい。なので昼型の客が、店の隅やテーブルの陰に隠れようとも丸見えなのだ。

 特に私はコウモリ型で耳が良い。つまり店内に死角など無く、淫行などしようものなら、1発で分かる。もちろん私だけではない。客の大半も夜型で耳が良い方が多く、時には私より早く気付かれる方もいる。それに鼻が利く人も多い。

 不快な臭い、音、雰囲気を排除するのも私の仕事だ。

 恥態を晒すのも結構だが、うちの店ではやめてもらいたい。よそでやれ。


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