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序章5

Gガンダム見ながら書いた

今日も町は慌ただしい、王国内での奇襲から1ヶ月が経ち帝国と王国の関係は一触即発状態になっていた。


母さんは父さんの戦死の報告以降体調を崩してしまった、姉ちゃんも元気がない……僕は学校が休みの今何もしていない、何をすれば良いのか分からないでいた。


お父さんは死に兄ちゃんも行方が知れない今僕がしっかりしないといけないのに、母さんは寝込んでしまい姉ちゃんも元気がなくお店も休業してしまっている。


何とかしないと……何とかしないと……今日もそんなことを考えて1日が終わった……


アルフ「もう日が暮れた……家に帰らないと……いつまでも町をウロウロしてちゃいけないよな……」


今日は僕がご飯を作ろう……大した物は作れないけど何もしないよりは……そんなことを考えながら家に帰った。


アルフ「姉ちゃん……今日は僕が晩御飯作るよ」


アニス「なに言ってるのよ、ろくに作れもしないのにそんなことを言わないの…」


アルフ「でも……何かしたくて……」


アニス「だったらせめて手伝って、卵くらいは割ってかき混ぜられるでしょ?」


アルフ「うん、わか……」


その時だった、突然の外から大きな音がした


アルフ「なに?今の音?」


アニス「ちょっと外見てきて、私は母さんの様子を見てくる」


外に出ると兵士達が大慌てで町の東門に向かっていた、入り口の方からは煙が上がっている。


「早く迎撃に出ろ!動ける者は東門へ行き戦えぇぇ!!」


「馬車を西門へ集結させろ!町民を避難させるんだ!」


アルフ「戦う?避難?」


「おい君!早く西門へ行くんだ!馬車が用意してあるからそれに乗り込むんだ!」


アルフ「一体何が起きたんですか!?避難ってどういう事ですか!」


「王国軍が攻めてきたんだ!上層部との交渉の最中だっていうのに!」


アルフ「攻めてきたって……また王国が奇襲を?」


「とにかく早く西門へ!家族がいるなら急いで連れて来なさい!」


母さん……姉ちゃん……


僕は急いで2階へ上がった、母さんと姉ちゃんを連れて行くんだ


アルフ「母さん!姉ちゃん!王国が攻めてきたんだ!早く起きて!」


タニア「うぅ……王国が……?」


アニス「嘘でしょ?王国が?」


母さんがゆっくり体を起こす、僕と姉ちゃんは母さんを手を引っ張って外に出た。


アルフ「うわぁ……そんな……」


もうすぐそこまで王国軍が攻めてきていた、50m先で戦闘している。


アルフ「母さん!無理にでも体を動かすよ!姉ちゃんも引っ張って!」


アニス「行くよ母さん、辛いけど頑張って!」


タニア「二人ともごめんね……あ!」


母さんが急に僕と姉ちゃんに覆い被さった、倒れて上見たら大量の矢が降ってきた。


ドスドスドスドス


母さんの体に矢が刺さった、何本も刺さった。


アルフ「母さん!母さん!!」


アニス「嫌ああああああ母さん!!!」


息をしてない、口から大量の血を流したまま動かない


母さんが死んだ……


アルフ「母さん……どう……して……」


「おい!大丈夫か!」


帝国の軍人さんが母さんの亡骸をどかした、僕たちを助けてくれた。


「この地区はもう落ちる!早く西門へ行きなさい!」


アルフ「姉ちゃん……西門へ行かないと……」


「おい!何をしてる!撤退するぞ!」


「隊長!逃げ遅れた子供がいます!」


軍人さん達が話してる、きっと僕たちの事だろう。


姉ちゃんは泣いてる、凄く泣いてる。


アルフ「姉ちゃん……うわ!」


突然手を引っ張られた


「急げ!西門まで連れていくぞ!」


軍人さん達が僕と姉ちゃんを引っ張っていった。


タニア「嫌あ!母さん!母さん!!」


「君のお母さんは死んだんだ!早く逃げないと君たちも死ぬぞ!」


アルフ「姉ちゃん!早く走って!」


姉ちゃんは泣きながら走った、僕も走った、途中で息が出来なくなっても手を引っ張っていたから休む事なく走った。


「この二人を乗せてくれ!」


「あと一人が限界だ!これ以上は乗せられない!」


アルフ「姉ちゃん、先に乗って、僕は自力で行くから」


タニア「嫌よ……アルフまで死んだら……」


姉ちゃんはうつ向いたまま馬車の前で止まった


「早くしろ!時間が無いんだ!」


アルフ「姉ちゃん!僕は大丈夫だから!早く!!」


タニア「うん……分かった……アルフ……早く来てね……」


姉ちゃんは涙を流しながら馬車に乗った


「よし!出すぞ!」


「俺は馬車の護衛に着く!お前はその子を連れて脱出しろ!」


「了解!隊長もどうか無事で!」


姉ちゃんの乗った馬車が出発した、僕も早く町から逃げないと


「詰所の横の厩舎にまだ馬がいれば良いんだが……そこまで走るぞ!」


軍人さんと僕は詰所まで走った、いつもだったらもう動けない筈なのに不思議と走れた


「よし!無事な馬が一頭いたぞ!この馬に乗って脱出しよう、もうこの町はおしまいだ、他の部隊も各自撤退を始めてる、急がないと間に合わないぞ」


アルフ「僕……馬に乗ったことがなくて……その……」


「私の後ろに乗って背中にしがみついていれば大丈夫だ!さぁ行くぞ!」


僕は軍人さんにしがみついた、そしてそのまま西門を出ようとした


「おい!まだいたぞ!殺せー!」


「くそ!先回りされてたか!君!振り落とされないでくれよ!」


軍人さんが馬を走らせる、僕はふと回りを見た、多くの人達が死んでいた


軍人も町民も関係なく皆死んでいた


「よし!南門にはまだ敵が来てない!遠回りになるが南門から脱出するぞ!」


町を何とか脱出した僕と軍人さんは少し離れた丘から町を見ていた、燃え盛る町を


「あの町……ミームの町はもう終わりだ……あんなに燃えては復興も出来ないだろう……」


アルフ「………」


僕の家が、町が燃えている、きっと母さんの亡骸も燃えているんだと思う……不思議と泣かなかった、泣きたいのに泣けなかった。

Gガンダム面白かった

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