プロローグ
処女作です。色々な小説を読んできて自分で書きたいと思い、今回書いてみました。少しでも楽しめるような作品を作っていきたいと思っています。
魔術、魔法、現代日本に生きる者であれば、一度は聞いたことがあるものが遥か未来では一般的になった世界。魔術は現在では魔導と呼ばれ、一般教養として学園で学ぶことになっている。日本では魔術を学生のうちに学ばせるために、本島から離れた所に学園都市を建設した。学園都市の人口は学生だけで千人以上が住んでおり、商業施設等もあり生活するには困らないように施設が整っている。アミューズメントパーク等の施設もあるが、休日であろうがほとんど人が入っていることはない。それはなぜか、遊ぶよりももっと楽しむことがあるからだ。
大きな歓声の中、一人の少年が空を見上げる。そこには、剣を握った女性と拳を握った男性が空を駆けていた。
「久慈川選手、残りライフ少なく絶対絶命のピンチ。対する大川選手はライフ残り50%、これはもう決まってしまったかー」と実況の声が響く。女性の方が剣を握り直し、そして……笑った。男性の方が詰め寄ってきていたが、拳は空を切る。全ての攻撃をまるで踊っているように避け、攻撃を畳み込んでいく。
決着はついた。「決まったーーー!!!勝者トワイナイト・ナイツ」と会場を揺るがすような今日一番の歓声が鳴り響く。
学生達が熱中しているものは『マジックゲーム』と呼ばれ、身体に影響を及ぼすことなく、戦い、互いに切磋琢磨している。
試合を見ていた少年が放心しているように試合の余韻に浸っていた。そして「いつか俺もあんな風に空を駆けめぐりたい」といい女性の方を見ていた。
この物語は一人の少年が小さな勇気を武器に成長、挫折を繰り返し成長していく物語である。