私の攻撃。
そろそろ、アナタの帰宅時間。
〈ただいま〉
ほら、きたきた!
待ってましたとばかりにすぐに既読をつけ返信。実際待ってました。スッゴク待ってました。
《おかえりなさい》
〈お風呂入ってくる〉
《はーい。ごゆっくり》
帰宅するとアナタはすぐにお風呂にはいる。
いつも行動パターンが同じ。
わかりやすくっていいんだよね。
ふふふ。
5分たった。これで、服も脱いで絶対にお風呂にはいったでしょう。
今がチャンスの時!
さっき友達にやられたことをアナタに試してみたい!!!
アナタはシャワー派だから制限時間は5分ぐらい!
ひとつスタンプを送ってみる。
よし。見ない!!
もうひとつ。もうひとつ。もうひとつ。もうひとつ…
よく分からない関連性のないスタンプを10個ぐらい適当に送って
《ねぇ》
一言送る。
また10個ぐらい適当にスタンプを連打して
ひらがな一文字送る
今度は結構スタンプを連打して
もう、一文字ひらがなを送る
そしてまた、スタンプを連打し…、連打し…、連打しまくって
スタンプの間に言葉が入ってることがばれないように?誤魔化すように?適当に何でもばらばらだったり同じだったり、かわいかったり、きもかったりガンガンスタンプを連打する。
アナタの好きな漫画のあのキャラになったつもりで
オラオラオラオラオラー
言いながら連打します!
どーだ!
そして時間をみればやりだしてから制限時間5分経過。
《スタンプ攻撃してみた!何個たまった??》
最後にこれを送って様子を見る
自分からは何個送ったとかわからないのがちょっと残念。
でも、100個以上は絶対に送った!送れたと思う!!!
はやく見ないかなー
まだかなー
ワクワクしながら携帯画面をずっとみていたら、
既読ついた!!!!
どんな反応するかな??
おとなしく待っていたら
〈114〉
やった!100個以上送れてた!!
速攻で電話をかける
『ねぇ!ビックリした?』
「お風呂中に着信音がすごかったから何やってると思えば」
『私、すごい?』
はーってため息が聞こえた。
あきれられちゃった?
「すごいすごい。メッセージがこんなにくるなんて思っても見たこともないよ。」
『初体験おめでとう!』
なにがツボに入ったのだろう。めずらしく大笑いされてます。
「それいいね。」
『いいね。いただいちゃった。』
「いいね。あげるよ。」
わーい、とよろこんでいたら
「俺が風呂に入るの狙ってたの?」
『はい』
今日ずっとどのタイミングでやろうかと考えて待ち構えてました。
「送っていたときのお気持ちをどうぞ。」
んー。なんだろ。
『オラオラオラオラオラー?』
あ、ふって、鼻で笑った!
「もしかして、声だしながらやったの?」
『連打攻撃したのですよ!掛け声はこれでしょ?』
「まぁ、連打ですね。」
今日はいっぱいアナタの笑い声が聞けてうれしいです。
『いいね。いただけます?』
「あげちゃう。あげちゃう。」
『わーい。2個目GETだぜ!』
「送り終わってドヤ顔したでしょ?」
『なっ!!』
「したでしょ」
『…たぶん』
してたかもしれません。でも、
『はやく、お風呂から出てこないかワクワクして待ってました。』
「かわいいね。」
いきなり何を言い出すのですか。
びっくりして、恥ずかしくって嬉しくってあたふたしていたら
「ありがとね。俺も同じ気持ちだよ。」
あれ?
『ばれた?』
「はい」
はやくないですか!?
『気づかれないかと思ったのに』
私はやられて気づけなかった人です。
「ちゃんと確認しましたから。」
『残念なような、嬉しいような。
…恥ずかしい。』
「ちゃんと、言って?」
そんなこと言ってもさ
『ばか』
読んだならわかるでしょ
「あれ?違うよね?」
『意地悪。きらい』
「俺も同じ気持ちでいいの?」
『やだ!』
絶対にやだ!
「だったら?」
言います!
『すき』
私が送った言葉は一文字づつで<すき>でした。
「よくできました。花丸をあげましょう。」
『いじめっこなんだから。』
今日は、いいねを2個と花丸を1個もらった私でした。