ひとつぶの星(2)
2年後、大輔は7歳になった。
彼は地元の少年野球チームに入っていた。
「ダイスケ!キャッチボールしよーぜ!」チームメートの中田勇に声をかけられる。
「よし!いくぜ!」大輔が勢いよく球を投げ込む。
今ではこのように明るい表情を見せているが、最初の頃はなかなか内気な性格で、チームに馴染めなかった。
(成長したな…)この桜橋シャークスの監督を務める中根良樹は思わず微笑がこぼれる。
(最初はびっくりしたけどな)
去年、大輔が父親に連れられて初めてきた時、
(こいつは大丈夫か?)と思ってしまうほどのスペックしかなかった。
身長は115センチ程度、体も細く、とてもスポーツ向きではない。だが、良樹は大輔の好奇心に満ちた顔をみて、チームに入れようと決心した。
希望のポジションは外野だというので、下級生同士の紅白戦に使ってみた。
(まだちゃんとバットを振れてないが大丈夫だろうか…)大輔が左打席に入るとき、少し不安になった。
カン!
大輔の打球は振り遅れてボテボテのゴロになる。
(うーんまだまだか)
そう思いながら打球を見つめていたが……
(えっ?)
打球を処理したサードが唖然としている。一塁に投げようとした頃にはもう駆け抜けていた。
(ま、まさか)良樹もびっくりして思わず怒鳴っていた。
「こ、コラァ!何やってんだサード!」
(これは使える…!)心の中で良樹は確信した。




