神下学園
次の日、
「おーい、むっくーん」
「あ、会長おはようって、むっくん?」
「おはよう、むっくん」
「その呼び方固定ですか…」
「何か問題でもある?」
「別に無いけどさ」
朝からあだ名をつけられてしまった。
まあ嫌ではないけどさ。
「そういえば、今日から本格的な授業が始ま
るね。」
「ああ、今日からかこの学校の特別授業。」
「楽しみだね~、むっくん。」
そういうと彼女は、唐突に、何の前触れもなく、いきなり、急に……消えた
何かの比喩でも無く普通に、
当たり前のように、消えた。
僕はそれを見て、少しも驚かず、
「もう、会長いきなりスキル使わないでくださいよ。」
と言った。普通の高校生なら、
彼女が消えた時点で驚き、取り乱しているだろう。だが、生憎僕は普通ではない。
「えへへ~」
すると、なにもない空間から会長が現れた。
まだ陽炎のように色が薄く不安定だ。
「全く、折角今まで、学園物風にやって来たのに、台無しじゃないか。」
「いいじゃんむっくん、嘘は良くないよ。」
「別に嘘はついてないよ、ただ、偽ってる
だけだよ」
「それを嘘をついているっていうんだよ。」
そうかな、全然違うと思うけど?
「会長のスキルは透明化ですか?」
「うーん、まあそんなところ。」
とりあえず、もうスキルについて
隠す必要も無いし説明しよう。
僕達の通う神下学園は、スキルを持った
特別な高校生が集まった学校だ。
だから、今日から始まる授業も、
特別な事をするらしい。
まあ、なにをするのかは知らないけど。
「会長は、今日の授業なにをするのか
知ってる?」
「うーん、さすがの会長もわからないよ。」
「会長もわからないか。」
そんな事を話しているうちに学校についた。
まあ、授業が始まればわかるし、
気にする必要はないよね。
「じゃあ会長、今日一日頑張りましょう。」
「うん、むっくん頑張ろうね。」
さーて、なにをするのかなー?