episode2 ~旅の始まり~
どうも、こんにちは。
前回、CBR1000RRとの出会い。そして旅にでる準備。
今回はどうなるのでしょうか?
ピピピッ、ピピピッ
心地良い朝。時計の針は6時を指している。
「なにが心地良いんだか・・・。」
あたりはまだ暗い。
「さて、準備しよう。それより前には朝飯かな」
パンを焼く。今日の朝飯はそれだけ。
「このサクサク感が堪らない」
これに、マーガリンが一番上手いと思う。
さて、ご飯も食べたし。
「まず、届け物がくるからそれまで遊んでよう」
と、PCを広げる。画面には文。
「やっぱ可愛い」
オタク全快。これはどうしたものか直せない。
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ピンポーン
「お、来た来た。はい、ちょっと待ってください」
PCを閉じる。
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「さて、届いた♪ 楽しみだったからなぁ・・・」
まず箱を開ける。いっぺん、全部出してみる。
「おお、これがライディングギア」
覚えた。
「で、これが靴で、これがグローブ」
よく見ると、白黒ばっかだ。パンダが好きなわけではない。
よし、と一言言った後で、
「着てみるか」
着てみた。自分で鏡の前に立って見る。
「・・・誰だこのイケメン」
ものすごく似合っていた。(自分的に)
こりゃ気に入る。長く使おう。
「よし、そろそろ時間だ。袁の場所まで行こう」
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「おはよう、1000RR。今日からよろしく頼むな」
エンジンをかける。やはり、エンジン音はいい。
ナビも買ったんだ、ついでだし付けていこう。
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袁「おお、隼人」
「よう、ご無沙汰」
袁「またカッコいいの乗ってんなぁ?高かっただろこれ」
「いや、貰った。っていうより譲り受けた」
袁「!? ・・・世の中広いねぇ」
袁が悔しそうに自分のバイクを見る。
袁「ま、コイツと走るのが楽しいから、後悔はしてないんだけどな」
・・・袁が格好よく見えた。
「じゃ、よろしく頼む」
袁「あいよ。って、なんだそのキャラ」
「俺のてん・・・いや、好きなキャラクタだよ」
じゃっかん袁に引かれた。
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袁「終わったよー」
「おう、サンキュ」
袁「親友のよしみだ、無料でいいぜ」
「え、マジか。じゃあ、そうしてもらおう」
袁「にしても、ライディングギア格好いいな。あの頃のお前が嘘みたいだ」
何故か、昔の自分は気持ち悪かったのだろうかと考えた。
「それはほめ言葉か?」
袁「おうよ」
まぁ、ここは有難く思っておこう。
「ありがとな」
袁「じゃ、旅頑張ってな。ばいばい」
「おう、また会おう」
手を振って、袁と離れる。
「(そういえば、ガソリンがあと少しだ・・・)」
ついでに、入れていくことにしよう。
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道に隣接しているガソリンステーションに入る。
「えっと、セルフかな」
そこへ、もう一台バイクが入ってくる。横に止まったかと思うと、
???「あんた、誰?」
と、聞かれた。女の人の声だ。
「え、あ、隼人って言います。」
???「やっぱ、隼人!?」
・・・?この女の人、自分を知っている。もしかして、
「香織か?」
香織「覚えてくれてたんだー。そ、香織だよー」
しばらく合っていなかった。ちなみにクラスメートだったヤツだ。
どうでもいいが、自分の初恋の相手。
香織「どうしたの? バイクなんて乗っちゃって」
「いや、旅に出ようかなと思って」
香織「え、貴方も? 私は、親に裏切られて」
「裏切られた?どういうことだ」
香織「ま、うんざりきたから旅に出ようと思ったの。だから、自分のお金でバイクの免許とってバイク買った。あんたはなんでバイク持ってるのよ」
「譲り受けた。心優しい老人にな」
香織「へぇ。ねぇ、どうせなら私と一緒に旅しようよ♪」
「いいぞ。人数は多いほうがいい」
香織「!?」
「どうした?」
香織「一人だけじゃないの?」
「いや、香織とあわせて僕とだけだけど」
香織「良かった・・・」
何がいいんだ?ま、香織と一緒だ。嬉しいこと限りなし。
「一応ガソリン入れてくから、待っててくれ」
香織「うん、待ってる」
香織のバイクにはカワサキと、Ninjaというロゴがあった。
「忍者・・・か」
なにか、思い当たるものがあった。
香織「どうかした?」
上目遣いで見てくる。
「いや、そのバイク。格好いいなと思って」
香織「有難う♪」
「いえいえ」
とりあえず、ガソリンを入れ終わった。
「さて」
香織「行く?」
「ああ。どうせだ、香織。僕の家まで来てくれ」
香織「わかった~。ついてくね」
「おうよ」
二人同時にエンジンをかける。
少しばかり空ぶかしして、
「いくぞ相棒」
走り出した。
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ブレーキする。
「ふう、到着」
・・・なんか、家につくたび到着って言ってる気がする。
香織「おお、ここが隼人の家か。じゃ、失礼します~」
「まて、勝手に入ろうとするんじゃない」
襟をつかむ。
香織「くぇっ。少しばかり首が絞まった」
おっと、やり過ぎたか?
「すまん。じゃ、はいるぞ」
香織「親は?」
「どっか行った」
うん。間違えでは無い。
香織「そっか」
「じゃ、準備してくるから。香織、今日中に出発するけど大丈夫か?」
香織「大丈夫よ。もうガソリンスタンドで会う前から始めてるわ」
「そうか」
親がうざったいからねぇ。自分にはよくわからない。
「(親が、まともに接してくれなかったからな)」
香織「どうしたの?(隼人が今悲しそうな顔した・・・)」
「いや、気にしないでくれ」
香織「涙出てるけど?」
「気にしないでくれ」
香織「(心配だわ・・・)分かった」
目から涙がボロボロと零れてくる。親は、勝手だったからな。
「だが、こうして旅させてくれるのは有難い」
香織「どうしたの?」
おっと、心で言ったつもりが口に出てしまった。
「いや、寝言だよ」
香織「寝言は寝て言いなさい!」
二人とも笑った。
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1000RRのエンジンをかける。
「さて、香織。出発するぞ」
香織「ええ。どこまで?」
「どこだろうな」
香織「え?決めてないの?」
「旅だからな」
そう旅。目的地なんてない。
香織「それもそうね」
そして、二つのエンジン音は走り出した。
さて、出発しだしました、隼人選手と香織選手!
隼人、親に余り可愛がられたことがないことになっておりますが、
作者はそうでないです。はい。
次回は、走るのをメインに書いていこうと思います。どうぞ、温かい目で見てください。お願い致します。