車イスバスケットボール
「こんにちは。よく来てくれたね。泉堂です。どうぞよろしく。」車イスを器用に動かしながらにっこりと微笑んだのは、車イスバスケットボールの代表、泉堂 匡だ。
「香川 拓磨です。今日はよろしくお願いします。」
「青山 浩介です。よろしくお願いします。」それぞれ挨拶をし、車イスバスケのルールや、説明を受けた。ルールは基本的に一般のバスケットボールと変わらず、ゴールの高さも同じだ。違うのは、選手1人ひとりに持ち点があるということ。障がいの重さによって、各選手に持ち点が設定され、コート上の五人の合計点が十四点以内で編成することがルール。障がいが重いほど点数は低い。
「じゃあ、中に入って一緒にプレーしてもらってもいかな?楽しくやろう~」
「え、いきなりっすか…。分かりました。」
二人は、マジかと心の中で思った。いや、顔に出ていた。ボランティアってこんなこともするのか。点数審判とか、車イス押したりそんな感じかと思っていたのに。
「なんだこれ、やべー。すんげえ、面白れ~。」とは、言えなかった。なぜなら次元が違っていたからだ。この人たち、本気でやってる。目が本気だ。甲子園に賭ける高校球児みたいなそんな感じ。でも、だからこそ応援したくなるし、僕自身もその輪の中に入ってみたいと思った。
皆様にとって素敵な1日となりますように。