プロローグ4
「あなたには旅に出てもらいます。」
これまでの話の流れと上の言葉の繋がりがなさすぎて意味がわからなすぎた。
「ええっと...異世界転生の類か何かか...?」
「話が早くて助かります。」
合ってた。死ぬ→女神降臨→異世界へ...という流れは確かに小説やアニメなんかではよくある話だ。
しかし、それが今現実に起ころうとしているとは...。
「実際にはその姿のまま異世界転移して頂きます。」
「ん...?これって今日の格好だよな...?」
改めて自分のダサ半袖半パンを見る。
「格好というか...あなたは死んでるにも関わらず自分の体があるということがおかしいと思わないのですか?」
「え...あー確かに。というかてっきり精神世界的何かかと思ってたので...」
「馬鹿なんですね。」
正直なところを話しただけでdisってきた女神。だんだんこいつの性格分かってきたぞ...。
というか、死を経験した俺の精神状態的にはまだ混乱中なんだよ!
なんて考えてると女神は続ける。
「あなたの体はこちらの世界で新たに再構築されました。死ぬ直前のあなたの体の状態と全く同じです。」
なるほど...。確かにこいつが女神だなんていうのであれば、あり得ない話ではなさそうだ。
と、ここで試しに自分の頬を思いっきりビンタしてみると、まあ痛い。うん。現実なんだと再認識する。
女神はそんな俺の行動にドン引きし、その目は言いたいことが手に取るようにわかる。「こいつヤバい。」だ。
「でもこの丸腰のお一人様状態、なおかつ向こうの世界の情報のない状態で異世界に送られるのは心許無すぎるんだが...」
「では、まずあちらの世界についての説明をさせて頂きます。あちらの世界では魔法が主流となった世界です。そして人間や元の世界にいた動物などの生物以外の生命体が多数確認できます。」
「おー...。」
やっぱり魔法のある世界か...。ありがちだな。
「他の情報については自分で確認して下さい。」
「え...もう情報なし?!もうちょいくれてm...」
「では、特典の方に移りますね。」
俺の話を遮って次の話に行こうとする女神。もうちょい優しくしてくれよ。
「まず、武器を進呈します。頭の中で欲しい武器を思い浮かべてみてください。そうすれば上から降ってきますよ。」
上から降ってくる...まあ気にはなるが置いておいて、女神の指示に従ってみよう。
「武器...武器...」
目を瞑り、頭の中で必死に武器のイメージをはっきりさせる。
強そう...大きい敵にも太刀打ちできるような...
............。
ガッシャーーン!!!!!!!
「な...なんだ?!」
自分の体スレっスレをでかい何かが通り過ぎたと思ったら響き渡った重いものが地面に落下する音。
驚きで目を開けると、前には鞘に収まった大剣が落ちていた。そう、まさしく自分がイメージした大剣が...!
「うおおおお!すっげぇ!本当に出た!」
想像したものが目の前に現れる衝撃と興奮。なんだか久しぶりにテンションが上がっているような...。
と同時に聞こえる微かな笑い声。
女神ベルスースは後ろを向きながら肩を振るわせながらクスクスと笑っている。
「どうした?何笑ってるんだ?」
「いや...w大剣って...wガキ...www.」
よし決めた。こいつはぶった斬ろう。
そう勢いのままに自分のイメージした軽く1m以上はあるであろう大剣を持ち上げようとした瞬間...。
「うわああ...!おっっも!!」
その剣は、自分が持てる力を全てを使ってやっと持ち上がるほどの重さであった。
「www...剣が持ち上がらないってwwwwww」
誰かこの女神に天罰を下してくれ。