プロローグ1
「う...ん...」
カーテンの隙間から差し込む光から既に外が明るくなっていることが確認できる。
「朝か...」
ベッドの近くにある小さな棚の上にあるスマホ。手に取り時間を確認すると10時45分。
「昼じゃん...」
大きなあくびをかましながら、そろそろ一旦起きるかと思い腰を上げる。
男の一人暮らし。そんなものだろうと言う部屋の荒れ具合。ワンルームの床には物だのゴミだの物かゴミか区別がつかないものだの色々落ちている。
足で掻き分けながら洗面所に向かい、歯を磨こうと歯ブラシを手に取る。
小さな置き鏡に自分の姿が写る。酷い有様だ。ヒゲは伸び、髪もボサボサ、目も開いてるのか分からないぐらいに顔が起きてない。
「なぁぜ、こうなったかねぇ。」
振り返っても仕方がない。最低限の身支度を整えて、とりあえず理由をつけて外に出ることにした。
時期的には半袖でも十分なため、半袖半パンの軽装備。
少々の近視のため、普段はメガネをつける。まあ、あってもなくてもいいんだけど。
家の鍵をかけて、駐輪所にある俺の愛機(原付)に跨がってエンジンをかける。
ついさっき決めたとりあえずの理由、適当に漫画を漁りに書店に行くだけだ。とりあえずね。
「あ、ガソリンねえじゃん。」
良かった。予定が増えた。まずは、ガソスタへGO。
愛機は順調にガソリンスタンドへ向かっている。ガソリンは残り少なくともガソスタまでは余裕だ。
それにしても平日の昼にガソスタと書店。用事が終われば、飯食って昼寝なんて考えている。
元号が令和になって久しいが、この令和で俺は中学卒業、高校入学卒業、大学入学まで来ている。
大学は特に行きたいところもなく、適当に決めた地方のFラン大学。そこへと通うために、一人暮らしを始めて早半年以上が過ぎた。
ガミガミ言う親もいない。自分にもやる気はない。単位を落とさない程度でしか授業に出ない俺は、絶賛只今サボり中だ。
「ほんと...どうしてこうなっちゃったかなぁ。」
なんて言ってはみるものの、実際頭の中ではそんなに罪悪感なんてものは湧いてこないのである。