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ドガッッッッッッッッ


「?!」


急に何かを抉るような爆音に、カリーナは目を見開いた。

……恐らく中庭からだ。

迷わずに駆け出す。何かがあってからは遅い。



「なんだ、あれ…っ?!」


分厚い結界に小さな穴が開いている。

と、何か黒いものが穴を通って空から降ってきた。



ドゴッッ




そして地面に埋まった。


「………?

こ、これは害のある物…?なのか?」


恐る恐る近づくと、それは小さなコウモリだった。

落ちた衝撃からか所々擦りむけて痛そうだ。


「とりあえず手当て…」


触ろうと手を伸ばすと、羽で思い切り払われる。

動けたのか。とりあえず大丈夫そうだ。

空を見上げると、もう結界は元に戻っており、何事もなかったかのように涼やかだ。


「何ぼーっと上見てるんですか」

「?!」


突然の声に驚いて振り向く。

そこには、金髪に翡翠の目をした美青年が立っていた。



「だから王宮に戻ってきてくださいって言ってるじゃないですか!」

「嫌だ俺は絶対に戻らない!」


この幼稚なやり取りが続けられて、かれこれ15分が経過した。

あれから様子を見にきた陛下に美青年は目をつり上げて怒り出し、この押し問答を続けている。


とりあえず害は無さそうだと判断し、私は陛下を見捨てて自分の部屋へと戻った。




「ダイス様が戻ってこないと国家が不安定なんです!」

「そのくらいで不安定になる国家なんて潰れてしまえ!」

「ダイス様!!!」


「…………まだやってたんですか、」


なんと夕食時にまで続けられていたらしい。

なんだこいつら。仲良しかよ。


「2人とも話し合いはそこまでにしてご飯食べてください。冷めちゃいますよ」


そう言うと、2人は渋々食事に手をつけ始めた。

そのとき、何故か美青年にきつく睨まれる。


…なんだ?

どうやら、この美青年は陛下だけでなく私のことも気に食わないらしい。



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