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ボーダーライン

どーも。

この小説は本来ステータスも出そうかなと思ってたんですけど、正直ステータスだけ出されても強さなんてわかるのかなと思いやめました


だって、攻撃力1万と言われてもどれくらい強いのかよくわからなくない?

だったら、拳で岩を砕くみたいな表現の方がわかりやすくない?

「あぐぅ!」


 全身に鋭い痛みが走る。

 まるで声を出し、白目を剥きかける。しかし、ここで倒れたら間違いなく死ぬ。

 倒れまお歯を食いしばり、激痛に耐える。


「ぐあぁ!」


 そして、我武者羅に剣を振るい、群がるキラービー達を退ける。

 しかし、戦況を立て直す暇はない。神経毒が周り、体に電流を流されたような痛みに襲われる。まるで体の内側から釘を打ち付けられたようで今にも気を失いそうだ。

 体は麻痺し、指一本すらまともに動かせない。視界も段々とぼやけていき、ただでさえ大群のキラービーがまるで師団規模に見える。


「死んで……たまるか!」


 剣を杖代わりにゆっくりと立ち上がる。

 瀕死の状態の俺をキラービー達はしっと凝視している。


「ノブトモ様! 助太刀に入られてはどうでしょうか! ここで恩を売るのも!」


「拒否する。あいつがここで終わるなら所詮、そこまで男。それに……何か隠し玉を持っているな」


 後ろで外野が騒いでいるが余計なお世話だ。


「さぁ……使えるか……スキル」


 朦朧とする意識の中、俺は瞳を閉じる。

 そして、精神を統一し、無我の境地に入る。

 泉から清らかな水が吹き出るような感覚が体の中に感じる。やがて清水(せいすい)は血管や神経を伝って全身に流れる。体を蝕む毒を解毒し、溜まった疲労を流す。


「本当に……命を危機に瀕すれば……使えるようだ!」


 力が漲る。今まで受けた傷や痛み、疲労は綺麗さっぱりなくなり、体が羽毛のように軽くなる。

 逆境のスキルが発動したのだ、


「あれが……隠し玉か」


「光の……一閃!」


 俺は剣に魔力を込める。

 魔力が込められ、青白く光る剣を横一線に振るう。光を纏った斬撃はキラービー達を一瞬で飲み込む。

 直撃した個体は最早塵一つも残らず文字通り、消滅。斬撃の余波ですら粉々に砕く威力であった。

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