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呪縛②

 四時限目が終わり、昼食が済むと三木と本田は森村直美に呼ばれて、例の阿久津俊介と秋月穂香のことで屋上に上がった。


 俺は未だ自分の取るべき態度が決まらずにいたので、そちらは放って置いて気持ちを落ち着かせるために読書をしていた。


 取り出した本は古いライトノベル創世記の作品『おたくの恋の物語』だ。


 この本の主人公は同級生の女子が好きになり、あの手この手で気を引こうとするのだが、考える事がおたく過ぎてどうにも旨くいかない。


 見かねた同級生たちが応援するために偽のグループ交際を仕掛けるという、言って見ればありきたりのドタバタ恋愛コメディーだ。


 本の主人公と自分が似ていると思い、彼の行動を真似て秋月穂香の気を引こうと一年の時に買った本だが、本の中ではある程度成功した事がどうしてか俺には一向に成功しなかった。


 三木たちが屋上でどんな話をしているのか分からなかったが、もしもこれで同級生たちが俊介と秋月穂香のために偽のグループ交際でも仕掛けようと言い出したら、主人公が急に変わる事になり笑い話にもなりゃしないと思いながら読んでいた。

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