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あの子と文庫本⑥

 その日、俺は部活をサボって、図書室で秋月穂香が借りた本を四冊借りた。


 今迄、読書感想文の宿題でもない限り本を読む事もなかった俺にとって秋月穂香の読書ペースは速すぎてついていけない。


 少しでも追いつきたい一心で、今日は部活を休んで読書に没頭する日に決めていた。


 部活をサボるのには読書の他にも理由があった。


 高校に入って部活を選ぶ際に、ずっとゲームが好きだったので昔の人たちが楽しんだゲーム。


 つまり将棋に挑戦してみようと思い、この棋道部に入ったのはいいがレベルとの格差がありすぎて全然面白くない。


 日頃のゲーム機やパソコン相手にアイテムを取得してレベルアップを勝ち取っていたものが、全て自分の実力でないと解決できないジレンマもあった。


 同じ一年生部員の中でも一番背が低くて少しぽっちゃり系でおとなしくて如何にも弱そうだと思っていた三木や、女子だから弱いだろうと高を括って対局した榎田さんのふたりに秒殺されてしまったことも堪えた。


 棋道部の新入部員の中でも突出して弱いことも最近痛感していて、最近は辞めるタイミングばかり考えている。

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