来なくなった友人⑤
「これって普段何につかっているの?」
「ネットを見るくらいかな、もともと死んだお父さんのだし」
「結構高性能なやつだよね」
「ああ、お父さん自慢していたから」
確かにこのパソコンの性能は充分自慢できる。
しかしこのパソコンでネットサーフィンしかしていないのは宝の持ち腐れだ。
俺は、いや俺ならこのパソコンをもっと有効に使ってみせる。
そう、もっと高度なコミュニケーション・ツールとして。
「俊介ってゲーム好きだよなぁ」
「ああ」
「PCオンラインゲームって知っている?」
「聞いたことがあるけど、周りにやっている奴いないし」
「やってみない!?」
「なにを?」
「俺とオンラインゲーム」
もともとゲーム好きの俊介は直ぐに興味を示して、その日のうちに二人で一緒にやるオンラインゲームを選んで、LINEとあわせて設定して帰り、家に戻って簡単にテスト運用したら旨く繋がった。
次の日から、俊介とゲームしながら色々話をする日々が始まる。
本来なら外へ連れ出して学校に来させるのが普通だと思うが、面倒くさがりの俊介にはそんなこと逆効果に決まっているので先ずインドアから繋がりを強化する作戦っていうか、実は俺自身も知った友達と一緒にこんなことしたかっただけなのかも知れない。
たまに、お母さんの車で俊介の家に行っては次のステージの打合せを兼ねて、学校で配られたプリント類の説明もした。
そして帰り際はいつも
「早く学校来いよ。待っているぜ!」
と格好をつけて帰った。




