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来なくなった友人③

 しかし俺の知っている阿久津俊介という男は、他の生徒とは全く違う。


 目の前を走っているのが秋月穂香であろうが人気タレントやグラビアアイドルであろうが、自分に関係ないものには興味を示さないから見もしない。


 それがなぜか秋月穂香を見ていて、そしてそれを見ている事に俺が気づいた瞬間に見なくなったのか。


 何故?


 何故、見なくなった?


 そのまま見続けていてくれたなら


『あの子可愛いだろ、秋月穂香っていう名の子で俺がいま一番夢中になっている子なんだ』


 なんて話もできたかも知れない。


 けれど俺は、その姿を俊介に捉えられることを恐れていた。


 俊介がグランドを走る秋月穂香を見ている事に気が着いたとき俺の心の中には黒い雲が沸き起こった。


『見つかってしまった』


 以前から勝手に思っていた俊介と秋月穂香との出会いが、俺の恋心に終止符を打ってしまう恐怖をそのとき感じてしまった。


 そして、それから俊介は休みがちになり結局学校に来なくなった。

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