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学園祭⑧
秋月穂香が店に出ている間、客が殺到して瞬く間に店内の全部の席が埋まっていた。
アイスコーヒーを飲みながら、どこかの父兄が連れてきた小さい子の世話をしている彼女に目が吸い込まれる。
まるで実のお姉さんか従兄妹のような明るい笑顔で、しかも優しく接するその光景は、何かの青春映画での夏祭り回想シーンを目の前で見ているようだ。
山岡沙希の咳払いが聞こえ時計に目を移すと、ここに来てもう直ぐ三十分が立とうとしていた。
完全な時間オーバーに慌てて店の外に出ると、C組の展示室から丁度俊介も出てきたところ。
「喫茶、どうだった?」
「ああ、面白かったよ。C組の展示のほうはどうだった?」
「あぁ、結構内容が濃くて面白かったよ」
そんなに時間が潰せるほど面白いのかと少し窓越しに覗くと、中には三木がまるで古本屋の店主みたいに本を読みながら番をしていて似合い過ぎて笑える。
そのあと体育館で二年生の演劇を見てから教室に戻りお化け屋敷の準備をした。
俺はお化け役で俊介は道具係。
当番の間に秋月穂香が来る事を期待していると、暫くすると本当にあの浴衣姿の秋月穂香がやって来た。




