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ネカマの吸血鬼が異世界転生しました。  作者: 隣の斎藤さん。
第一章 ネカマの吸血鬼が異世界転生しました。 

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4/120

第3話/可愛い女の子がぐっと我慢する姿は、グッとくる……よね?

 今回はちょっと短めです(;´・ω・)

 ちなみにこれ予約投稿なのですが、先日(9月24日現在)PVを見てみたら500PVに100ユニークを達成してました。

 よく他の作者様方が「励みになります」「嬉しいです」とか書いてるのを見かけますが、、、やばい、なにこれクセになりそう。超嬉しい!

 まだスタートラインから進んでませんが、これからもがんばりたいと思います。

 よろしければ乾燥(◀一発変換)、じゃなくて感想や評価、ブクマ等を頂けるとさらに励みになって嬉しくてヒャッハーいたしますので、よろしくお願いします!(*‘ω‘ *)



 手を繋いで歩くミールちゃんに「いまお店が広場にいっぱい出てるから連れってってあげる!」と案内されながら、オレ様は元の世界とはまるで違う町並みにあちこち目を向けながら感動していた。


「おお。まさにファンタジー」

 

 外からの景観もファンタジーだったが、門をくぐって間近に広がるファンタジーな光景に思わず声が漏れる。


 お昼頃だからか真上にのぼる太陽に照らされた町並は、影も少なくその色彩がはっきり見て取れた。


 ゲームで似たような町並みはあったが、リアルは全然違う。


 石畳で出来た道の左右には石造りの家々が並び、おばちゃんが洗濯物を取り込んでいたり、野菜が乗った荷車を押しているおっちゃんとすれ違ったり、すぐ側を子供が元気に駆け回っていく姿など、ゲームのようにただ表示されているものとは違って全てに活気があって息づいている。


「そういえば、お姉ちゃんって冒険者になるの?」


 歩きながら手を繋いだミールちゃんに上目遣いで聞かれたけど、実は目下の悩みどころなんだよなそれ。


 実際お金がないので稼がないといけないのだけど、冒険者になるってことは魔物と戦うことにもなりつまりは命がけだ。


 いくらレベルがカンストしているからといって、リアルになった今は怪我もすれば痛みもあるので楽観視するわけにはいかない。不意の一撃で致命傷、なんてこともありえそうだし。


 なによりも可愛い我が子の身体を不用意に傷つけてなるものか!


 なのでお金を稼ぐのは必須だと思うものの、自ら危険に身を置きたいとも思っていない。どうしたもんか。


「んー、ちょっと考え中。ミールちゃんは冒険者ってどう思う?」


「冒険者さんはかっこいいと思う! でも友達のお姉ちゃん達も冒険者なんだけど、たまに怪我して帰ってくるから心配」


 怪我をしてきたことを思い出したのか、キラキラした憧れるような表情から一転して落ち込んだように顔を曇らせる。


 相変わらずミールちゃん優しくて可愛い。抱きしめたくなる。


 ちょっとくらいならいいかな? なんてちょこっと邪な気持ちが沸きあがりかけた時、なにやら香ばしい匂いに鼻をくすぐられた。


 さっきまでは人とすれ違っているばかりだったけど、少し先にある開けた場所では多くの人がとどまっていて、賑やかな雰囲気に囲まれている。


 香ばしい匂いもあの場所から漂ってきているっぽい。


「あそこが町の広場だよお姉ちゃん!」


 駆け出しそうな勢いのミールちゃんに手を引っ張られながら、広場の中へと入っていくと、そこはさながら市場を彷彿とさせるように人々が集まっている場所だった。


 広場の中央に鎮座する剣を頭上にかざす騎士の像の周りに木のベンチが並べられ、さらにそれを囲むように所狭しと様々な屋台が四隅に展開していて、店主達がこぞって声を張り上げて客を呼び込んでいる。


 客の方も様々で、足を止めて品定めをしている冒険者風の人や、店主と値段交渉をしているような商人風な人、野菜や肉を買い込む主婦等の姿があり広場の喧騒に一役買っているようだ。


 遠目でも見てわかる肉汁が溢れ散る肉の串焼きや、ビーフシチューのようなとろみがあるスープ、したたる程のタレで炒め煮された野菜や肉を惜しげなく挟んだサンドイッチのようなもの。


 どこの店も行列が出来ていて、購入した人は木のベンチに座ってかぶりつき、おいしいのだろういい笑顔を見せている。


 やばい。お腹減った。と、思いながら屋台を眺めていた時、きゅるるる~っと可愛らしい音が聞こえてきた。


「………………?」

 

 オレ様じゃないぞ。


「………………(ちらり)」


 さりげなく隣を見ると、手を繋いでいない手でぎゅっと服の裾を掴んだまま無言で俯いているミールちゃん。


 うわぁ、耳がすごい真っ赤。多分お腹が鳴った恥ずかしさでその顔も真っ赤になっている事だろう。…………これは、萌える!


 そんな可愛らしい姿を見せられて何もしない男、いや漢がいるだろうか。いやいない。反語。


 つーかさっきからこっちをチラチラ見てる男共はあれか。可愛いミールちゃんといる俺が羨ましいのか? ふははは、もっと羨むがいい。


 しかしここでミールちゃんに「お腹空いた?」と聞くのは野暮というものである。


 せっかくお腹が鳴ったことを隠そうとしているのに、それを暴くような真似はミールちゃんを傷つけてしまうかもしれないので、俺はあえて独り言のように話した。


「なんだかお腹空いたなぁ。でもおいしいお店知らないし一人で食べるのも寂しいなぁ。ご馳走するから誰か教えてくれる人いないかなぁ…………(ちらり)」


 ばっ、とこちらを見上げるミールちゃん。ちゃんとオレ様の独り言は聞こえたらしい。

 

 そしてなぜか、ばっ、と同じようにこちらに振り向くチラ見していた男共。


 いやお呼びじゃねーんだよお前ら。しっしっ。


「お姉ちゃん! 私、おいしいお店知ってるよ!!」


 くいっくいっと繋いだ手を引くミールちゃんの仕草と輝くような笑顔がたまらなく可愛い。口の端にも輝く涎さんがチャームポイントかもしんない。


「じゃあミールちゃんお願いします。おいしいところをよろしく。もちろんご馳走するから!」


 ご馳走する、を強調してサムズアップして見せると、もし尻尾があるならはちきれんばかりに荒ぶってそうな程に嬉しそうな顔を見せてくれるミールちゃん。


 もうその笑顔だけでなんでもしてあげたくなっちゃうのは仕方ないと思います。


「はーい! まかせてお姉ちゃん! えっと、串焼きのお店はまだいっぱいあるから…………こっち!!」 


 待ち切れないと言わんばかりにぐいぐいと手を引っ張るミールちゃんに、オレ様は娘を持つ世のお父さんはこんな気持ちなんだろうか? と思いながら屋台が並ぶ場所へ向かったのだった。


 ちなみにチラ見していた男共はというと、


「くっ、もう少し勇気があればあの隣にいたのは俺だったのに……!」


 なんて嘆いていたのが聞こえたけど、一生その機会はないから安心しとけバカ野郎共。


 ミールちゃんの隣はオレ様の物だ……!!



 こんな素直な子がいたら作者はきっと血迷ったように貢いでいると思います。

 しかしなぜだ。プロット作成してから書いてるはずなのに、書きはじめると思いっきり脱線しているのは……。

 あ、たまに活動報告も更新しております。そちらもよかったらどうぞご覧ください<(_ _)>

 

※コーヒーに牛乳を入れたと思ったら、実は苺牛乳だった三時のTタイム。

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