第19話/いじる楽しさ。からかう可愛さ。
最近、仕事の終わりの時間が不安定でなかなか執筆時間も不安定な作者です。
なんか関東が寒いようで、朝なんか通勤で使う自転車のサドルが凍り付いてて座るとまるで石の上に腰を下ろしてる感覚という。
それでは続きをどうぞΣd
『ありがとうございます!それじゃお嬢様!これで失礼いたしやす!!』
冒険者ギルドまで案内してもらい、そのお礼にと三千ゴール渡すと、三人のチンピラ達は頭を下げて去っていく。
案内には助かったんだけど、頭を下げるチンピラとの絵面に正直周囲の視線が痛かった……。
そんな視線から逃げるように、俺は冒険者ギルドの扉を開けて足早に中へと急ぐ。
中へ入るとやはり夕方時だからだろうか、右側の酒場ではもうほとんどの席が埋まりかけている。
「あっ!やっときたのね!こっちよこっち!」
と、反対の左側の受付けの方に振り向こうとしたら聞き覚えのある声があがった。
そちらを見ると、それほど混んだ様子のない受付けの一角で、マルガリーゼがソファの前で立ち上がり手招きしていた。
なんだか招き猫みたいだな。
その横ではメルナリーゼが座っており、こちらに手を振ってくれている。
俺も手を振り返しながら二人の元へ行くと、なぜかマルガリーゼが合わせた手をもじもじさせながら、目を泳がせはじめた。
「ん?どうしたんだマルガリーゼ」
「え?あ、あう……えっとね、その……」
目が合うとさらにしどろもどろになる。
「ああ、姉さまはアビゲイルさんに心配してたことを伝えたいんですが、恥ずかしくてうまく言えないんですよ」
なにその可愛い生き物。
「ちょ、よ、余計なこと言わないでよメル!」
顔を赤くして慌てて抗議してるけど、しっかり聞こえましてよマルガリーゼさん。
そんなあたふたした可愛い姿を見たら、ちょっといたずら心が沸いてしまうじゃーないですか。
「ふーん、心配してくれてたのか。ありがとうマルガリーゼ。
それで?なんて言おうとしてたか教えてほしいなぁ?」
かがんで下から見上げるようにこてんと首を傾け、わざと猫なで声でお願いしてみる。
「ふえ!? だからその……あなたが可愛いから、連れ去られたりして、ないかとか、心配して、たのよ……」
そっぽを向きながらも、マルガリーゼはたどたどしく話してくれた。
あ、そっか。俺って今、女の子な我が子の姿なんだっけ。
そっち方面の心配とか考えてなかったよ。
会って間もないのにも関わらず心配してくれたのは正直嬉しい。嬉しいので、
「心配してくれてありがとう。じゃあ今度は目を見て話してみようか」
ふふふ、人と話すときは目を見て話すもんだよ?
「はふっ!?」
驚きに染まるマルガリーゼの顔を挟むようにそっと両手を当て、こちらへと向き直させる。
ぷにぷにの肌が気持ちいい。なんか捏ねたくなるなこれ。そんな誘惑に抗いながら、
「はい、わんもあぷりーずマルガリーゼ」
「ひ、ひにゅううう……」
「そこまでにしましょうアビゲイルさん。そろそろ姉さまがのぼせちゃいますよ」
マルガリーゼが目を回し始めたところで、メルナリーゼからやんわりとストップがかかった。
いやうん、マルガリーゼの顔が耳まで真っ赤になっていくのは気づいてたんだけどね?
反応がおもしろ可愛くてつい。
「それで今から報告すんの?」
「はい。それについてなんですが、私達と一緒にギルド長へ直接報告してほしいそうです」
おお。ギルド長か。ファンタジーじゃ定番ですな。
「ほら姉さま、しっかりしてください。ファンナさん、アビゲイルさんが到着しました」
「はい、ただいま伺いますね」
メルナリーゼが声をかけると、受付のカウンターから何枚か書類を抱えたファンナさんが、ゆるふわな三つ編みの淡い金髪を揺らしながらこちらへ歩いてきた。
あ、白と青のセーラー服っぽい下は膝上スカートの白タイツなのか。
スカートから伸びる細すぎないその脚線美が素晴らしい。
「えっと、私の足になにかついてますか?」
いかんいかん。見とれていたら気づかれてしまった。
しかしここでどもってしまうのはかえって怪しまれる。ここは素直な感想を言うべきだろう。
「いえ、好みな綺麗な足なのでつい見とれてました」
……素直すぎたなかもしんない。
「あ、あらまぁ、そうですか?ふふふ、ありがとうございます」
照れてはにかむファンナさんとの間に、ほにゃっとした空気が流れる。
よかった! 引かれたりしてなくてよかった!
それにしても美人の笑顔って最高ですな。
「むぅ。イ、イチャイチャしてないで報告に行くんじゃないの?」
「ふふふ。姉さま、構われないからって拗ねないで下さい」
「そ、そんなじゃないわよ!」
「え?なに?マルガリーゼもしたい?ほーら、おいでおいでー?」
「バ、バカ!こんな公衆の面前でするわけないでしょ!?」
両腕を広げてカモンしたのだが、マルガリーゼに拒否られてしまった。
というか公衆の面前じゃなければいいのか。よし頭の片隅にメモっとこう。
「ん、んんっ!それではギルド長の部屋にご案内しますね。
詳しい話はそこで行いますので」
空気を変えるように咳払いしたファンナさんから、こちらですと促されてようやくギルド長の元へ行くことになった。
どうやらギルド長の部屋は二階にあるようで、ファンナさんを先頭に酒場と受付の間にあった階段を上っていく。
俺は最後尾で、目の前に広がる三者三様に揺れる尻を愛でながら着いていくのだった。
「あの、なぜか後ろからお尻あたりに視線が注がれてる気がするのですが……」
くっ、これだから勘のいい美人は……!
というわけで今回もなかなか進んでませんな。
やはり細かい会話やシーンが増えてしまうという作者ですね。
ええ、さっくり進めようかと思うんですが、女の子キャラをからかったり脚線美を描いてみたりと回り道が多いのは自覚しております。
過去にさくさく進めようと意識して書いた小説があるんですが、5話くらいで三ヶ月くらい経つという暴挙になりました。
なんか細かい無駄というかそういうのが好きみたいです作者。
「細かすぎてぐだってない?」という感想もあるかと思いますが、、、ええ、そこはぬるい目で見てやってくだっさい(;´・ω・)
ちなみに作者は白より黒が好みです(*´ω`*)