第14話/これがラッキースケベというものだろうか?
ふ、ふふふ、ようやくデスマーチが緩和されたぜ……(終わったわけではないorz)
お待たせしました! 少しずつ書き綴ったのがようやく出来たのでご覧ください!!
気づけばブクマが100件達成! 13,000PVと4,300ユニークを頂きました!! ありがとうございます!!
これからも暇つぶしにどうぞ立ち寄っていって下さいΣd
「はいはい、もうやめとこうな」
遊びに夢中な子供に言い聞かせるように言うと、影狼達はじゃれつきをやめてオレ様のもとに寄ってくる。
そのまま姿を見せてると怯えられるかもしれないので、影狼達はオレ様の影の中へと還ってもらった。
あとに残ったのは、じゃれつかれている間も剣士っぽい少女をずっと離さず、息も絶え絶えに肩で荒い呼吸をする魔法使い風の少女。
髪が乱れていたりスカートがはだけていたりして、なんだかエロゲの事後みたいなシーンになっていてご馳走様です。
「はぁ、はぁ、もう、あんなとこまで舐められて…………ぐすっ……」
どんなとこまで舐められたのか気になるけど、ここは優しい言葉をかけるのが紳士というもの。
オレ様は魔法使い風の少女に近づき、少しかがんでなるべく警戒されないように優しい口調で尋ねる。
「気持ちよかった?」
あ、やべえ、紳士間違えた。
「うん、少し…………って、そんなわけないでしょう!?」
つっこみと同時に魔法使い風の少女が起き上がるが、目が潤んでて頬が赤いのは羞恥のせいにしておこう。
「あ、あれ?さっきの黒い狼はどこに……」
「えーっと、追っ払ったよ?」
「くっ、あとで魔法でぶっ飛ばそうと思ったのに……」
あ、やばい。なんか怒ってらっしゃる。ちょっと話を逸らさねば。
「だ、大丈夫か? 怪我とかあったら治癒魔法で治せるけど?」
「ほんと!? お願い! 妹が私をかばってさっきの魔物の攻撃受けて目を覚まさないの……」
おっし。どうやら作戦は成功した模様で、うまく話を逸らせた。
妹さんという剣士っぽい少女は、魔法使いの風の少女の腕の中で外傷は見当たらないものの青白い顔をしてぐったりしている。
もし内臓系に損傷があったりしたらヤバイかもしれないし、早急に手当てしておこう。
「ハイヒール」
<治癒の指輪>の魔法が発動して淡い光が妹さんの身体を包み込み、染み込むように消えていく。
光が収まるとどうやら怪我は治ったようで、青白いかった顔にゆっくりと赤みが戻ってきた。
心配そうな魔法使い風の少女と一緒に様子を見ていると、しばらくして妹さんのまぶたがゆっくりと開かれる。
「…………!? 姉さま! あの魔物は……って、姉さま!?」
「よ、よかったあああっ! メルが生きてよかったにょおおお……!!」
「???」
歓喜のあまり語尾がおもしろいことになりながらも、魔法使い風の少女がメルと呼ぶ妹さんをぎゅっと抱きしめる。
困惑する妹さんに、よかったを連発して喜ぶお姉さんの魔法使い風の少女。
どうやらこの二人は姉妹らしい。
しかしなんて感動的な光景だろうか。
特に抱きしめている妹さんに押されて、お姉さんの胸が服の上からでもわかるほど盛り上がっているのが素晴らしい。
今まで気づかなかったが、どうやらお姉さんのバストサイズは意外と素敵サイズのようだ。
「ね、姉さま落ち着いて。それより一緒にいるこの方はどなたなんですか?」
頬ずりまでしてきた姉ハグを逃れたメルさんが俺に気づいて尋ねると、はっとした表情でお姉さんがこっちに振り向く。
「あ、そうだった。この人がメルを助けてくれたのよ! ほんとにありがとう!」
お姉さんの言葉に妹さんもこちらに振り向かれ、軽く頭を下げられる。
「そうとは知らずにすみません。助けていただきありがとうございました」
なにこのツーショットで見つめてくる可愛い生き物。
ゲームなら即座に動画とスクショに残しているのに、その機能がないのが無念すぎる。
しかしとりあえずは無事でよかった。
「成り行きでしたことだし。気にしないでいいよ?」
まあ目の前で女の子の丸焼きとかみたくないしな。
それにしても改めて見ると二人とも可愛いな。
お姉さんは背中まであるゆるふわな長い金髪に、くりっとしたリスのような表情がとても可愛いし、妹さんのメルさんは肩が隠れるくらいの内巻きボブな茶髪に、物静かでどちらかと言えば美人系で大人っぽい印象だ。
そんな二人の格好は、お揃いの細工がされた濃い紫色の学生服と黒いタイツに茶色の靴で、違いと言えばお姉さんが長いマントに妹さんが皮の胸当てと帯剣をしているところくらい。
んでもって二人とも大体十六、七歳前後だと思われるのだけど、
「ところで二人が果樹園の護衛してる冒険者さん?」
少しふらつきながらも立ち上がった二人は、オレ様と同じくらいの身長で、どちらも女子高生みたいな細い体つきをしている。
これで冒険者稼業とかちょっと心配になるくらいだ。
「そうよ。あたしはDランク冒険者のマルガリーゼよ!」
「私は妹で、姉と同じくDランク冒険者のメルナリーゼと言います」
そんな心配もよそに胸を張って元気に答えるマルガリーゼさんと、ぺこりと頭を下げて答えるメルナリーゼさんは冒険者でした。
しかし見れば見るほど可愛い二人はとても冒険者には見えないなぁ。
ともあれ、こちらも自己紹介は必要だろう。
「オレ様の名前はアビゲイル。旅の剣士やってて、ここへはアリシャちゃんに頼まれて来たんだ……けど……」
名乗りながらも可愛い姉妹をさりげに愛でていた時、気づいてしまった。
気づいたらそこについ目がいってしまうのは仕方ないと思うんだ。
「どうしたんですか? …………ああ」
途中で言葉が途切れたのを不審に思ってか、俺が見つめる先に視線を向けたメルナリーゼさんも気づいたらしい。
「あれだけの魔法使えて剣士って……。って、二人ともなによどうしたのよ?」
気づてないのは当の本人のみ。
これはあれか。本人の為にも教えてあげた方がいいんだろうか?
そんな視線をメルナリーゼさんに送ってみると、なぜかいい笑顔で小さく頷きを返された。
まあ確かに教えてあげた方がいいよな。アレをそのままにしておくにはまずいだろう、エロエロじゃなくて色々と。
「え、えーっと、マルガリーゼさん?」
「急に改まってなによ? それとあたし達のことは呼び捨てで構わないわ。あなたには助けられたし、見たところ歳もそんなに変わんなそうだし」
ね? とマルガリーゼさんが言うと、メルナリーゼさんも異論はないようで頷く。
「じゃあ、マルガリーゼ。………えーっとな?」
オレ様はどう言えばソフトかつ相手が傷つかず自然に気づいてくれるのかを言葉を考え、
「股下が濡れてマス」
思いつかなかったのでそのまま伝えてみました。
「は? なに言ってんの……よ…………」
マルガリーゼが視線を自分の下半身に向け、それを見て固まった。
これ、原因は多分アレだな。影狼がスカートの中に顔突っ込んでフンカフンカしてたの。
あの時に匂いを嗅ぐだけじゃなくて、じゃれつきの一環で舐めていたのだと思われる。
それがマルガリーゼが立ち上がったことにより、付着していた影狼の唾液が足を伝って垂れて来たんだろうけど、うん、これは見た目が十八禁な気がしなくもない。
「あ、あうぅ…………」
自分の股がそういうことになっていたことに気づき、ゆっくりとこちらを見るマルガリーゼの表情は涙目で羞恥に小さく震えていた。
これは少しでも刺激を与えれば爆発(大泣き)しそうな予感がする。
その肩にそっと手を置いたのは、メルナリーゼだった。
メルナリーゼは諭すような優しい声で、
「大丈夫ですよ姉さま。これは姉さまのせいではありません。結果として、姉さまがエロ恥ずかしいことになってるだけですから」
妙にいい笑顔とサムズアップで爆弾を落っことした。
「……い、いやあああああっ!!」
次の瞬間、真っ赤な顔をして内股でスカートを抑えたマルガリーゼが悲鳴を上げたのだった。
合わせた膝からキラリと光る唾液がてろーんと垂れながら。
最近、ちょいちょい感想を頂けました。
他の作者様の感想欄とか見てましたが、実際に自分が貰うと嬉しいもんですね!
まだまだ未熟で拙い小説ですが、感想やご意見等もお待ちしてます!
とりあえず作者はチキンハートなのでそこのところを考慮して生暖かい感じで頂けたら幸いです!
※乾燥した部屋で起きたら指の関節がひび割れて血塗れだった今朝。