隣の芝生は青すぎた
女の友情なんて薄っぺらい。
ハムよりも、紙よりも、ティッシュよりも。
もしかしたら、薄さを売りにしているコンドームと変わらない程薄っぺらいんじゃないかとも思う。
すぐに破れそうでいて、意外と破れなくて。だけど、破ろうと思えば、針で突けば、いとも簡単に破けてしまう。
それがあるとないとじゃ、安心感が違う。
だから、私はそれが欲しくて、ずっと手に入れる努力をしてきた。
偽りでもいい。
集団の中で、快適に過ごす為の居場所が欲しいだけ。
***
私は昔から、どうやったら男女問わず、周りに好かれるのかを考え努力してきた。
環境が変われば勿論人間関係も変わる。
それに合わせ、服装やメイクだけでなく喋り方や仕草、趣味まで変えて、みんなに好かれる『紅野 カンナ』というキャラクターを作り上げる必要がある。
現在の自分は、大学入学を機に、2年かけて作り上げたキャラクター。
ちょっぴりだけ天然の妹キャラ。常に笑顔を心がけ、相手の喜びそうな言葉をいつも探している。天然キャラというのはなかなか便利なものである。いき過ぎるとただの変わり者のレッテルを貼られてしまうが、少々であれば憎めないとか放って置けない、相手の庇護欲をくすぐる様な武器となる。
相手がウザいと思わない程度に甘え、頼る。例えそれが出来る事でも、「出来ない〜」と甘ったるい声を上げれば、友人は「仕方ないなぁ」と嬉しそうに手伝ってくれる。
もともとの顔立ちは幼いし、我ながら整った顔立ちをしていると思う。天然キャラは同性に嫌われがちだけれど、同性と異性に対する態度が違わなければそんなに叩かれない。
嫌われる女というのは、同性に対してと異性に対しての態度があからさまに違うから嫌われるのだ。
むしろ、異性に対しての甘え方を少し控えて、同性に対してちょっぴり大げさに甘えるようにすれば可愛がってもらえる。何事も匙加減が大事なのだ。
ガーリーな服は派手にならないようにシンプルなものと合わせると男ウケも女ウケも良い。落ち着いたブラウンのセミロングの髪のセットと、ナチュラルに見えるメイクには毎朝1時間以上の時間を費やしている。
趣味兼特技は料理。手作りのお菓子を時々女友達に振舞えば、一目置いてもらえるし、自分の評価が高まる。敢えて男には振舞わない。そんな事すれば、あざといだの何だの言われて同性からの自分の評価を下げるだけ。
料理教室に通うのはそこそこお金がかかるし面倒だったけれど、それに見合った効果を得られ満足していた。
だけれど、やっぱり異性の目は気になるし、モテ過ぎては嫌われるが、モテなさ過ぎては馬鹿にされる。
女として周りより少しだけ優位でいたい。あくまで少しだけ。
上手く立ち回る為の処世術。
そう言ったら聞こえが良いかも知れないけれど、結局は相手を利用して自分の価値を維持しているだけ。
自分が大事で可愛いから。
ただ、自分の居場所を確保したいだけとも言える。
喜んで慕ってくれているのだから、相手を利用する事を悪いことだなんて思わない。
同じように相手だって居場所を確保しているわけで、つまりは利害関係の一致。
中学生の頃も、高校生の頃も、そうやって上手くやってきた。ちょっと天然な愛されキャラというベースは同じだが、喋り方や外見、趣味は周りに合わせて変えている。
そんな努力があっても、万人に好かれていない事くらい知っている。だが、一部に嫌われても、クラスとかグループ内で嫌われる事はない。
今まではむしろ人気者だった。自分を嫌うその一部ですら皆に好印象を与えている私に表立って楯つく事はない。そんな事すれば彼女たちの立場が悪くなるからだ。
それが快感であったのも事実。もしかしたら誰かを見下す事で満たされていたのかもしれない。
今だって友人も多い方だし、歳上の彼氏もいる。成績だって悪くないし、毎日がそれなりに楽しい。
だけど、「それなり」。
中学・高校時代と変わらない位、むしろその頃よりも充実しているというのに…。
満たされない原因はなんとなく分かっている。
大学に入って出来た「親友」の花純のせいだ。
私にとっての「親友」は文字通り、親しくしている友の事。
「親友」を「心友」と書来たがる輩もいるが、有り得ない。
自分の心の内を打ち明けられる友達?馬鹿馬鹿しくて反吐が出る。
薄っぺらい友情でしか繋がっていないんだから、そんな事したら、弱味を握られて足を掬われるだけ。
親友とは、お互いの利害関係の上で特に仲良くしている友人の事。それで充分。
だけど、何故。
こんなに満たされないのだろう……。
***
白井 花純とは、大学に入学してすぐ親しくなった。
花純は大学生活における親友となる条件を満たしていた。
まず、外見。自分よりも華やかであってはいけないが、地味過ぎてもいけない。少し劣る位が丁度良い。あからさまな引き立て役じゃあ嫌味になってしまうし、自分自身が地味なグループの一員として周りに認識されるのは耐え難い事。
シンプルな服をサラリと着こなし、普通っぽいけれど、垢抜けている。髪も流行りをそこそこ抑えているし、顔立ちもそこそこ美人。化粧っ気がなくて華やかさに欠けるのも都合が良い。身長が170cm近くてボーイッシュな花純と並ぶと、150cmしかない私の可愛らしさがより引き立つ。
そして、サバサバしながらも面倒見が良く、お人好しな性格も魅力に感じた。言い方は悪いが、出会ってすぐの頃は「利用するには最適」と思っていた。
実際、花純は望み通り、いやそれ以上の人物であった。人懐っこくてサッパリした性格の彼女にはたくさんの友人がおり、彼らも皆、私の友人となった。花純は自らの事をガサツだと言い、私の事を友人達の前で可愛い可愛いと褒め称えてくれたし、面倒見の良い花純は甘やかしてくれる。
その空気はあっという間に他の友人達にも広がり、皆がお姫様扱いしてくれるようになった。花純の彼氏で共通の友人であった慶太もそうだ。
初めは不純な動機で仲良くし始めたものの、花純が大好きだった。
「人を好きになるのに理由なんてない」なんてしばしば聞く話。恋愛においてだけでなく、友人に対しても本当にその通りだと思う程に。
思った事を割とハッキリ言う花純は今までいないタイプの友人だ。
多少口は悪いけれど、裏表のない花純といるのは心地よかった。基本は甘いのだが、間違った事をすればちゃんと向き合って注意してくれた。
気付けば、彼女に対して「シンユウ」という言葉を多用していた。
今思えば、彼女と「心友」になりたい私の願望が、無意識の内に表れていたのだろう。
だけど、なれるはずなかった。
だって、彼女に心を開こうとしなかったのはむしろ私の方だったのだから。
私は花純に好かれようと必死だった。花純が自分から離れてしまう事が何よりも怖かった。
自分が花純にとっての1番でありたかった。
いつの間にか、花純に対する好意は執着へと変わっていた。
それは、ある日を境に明確に切り替わったのではなく、ジワリジワリと。
「広がる」と言うよりも「蝕む」と言った方が適切かもしれない。
***
大学生活に於いて、花純と花純の彼氏である慶太、そして慶太の友人の狭山 博己と過ごす事が多かった。
慶太は愛想が良くて優しくて、花純同様に私を甘やかしてくれる。
身長が高く、中性的で整った顔をした慶太と花純は本当にお似合いだ。
私は慶太に嫉妬していた。2人が親しくするのが気に入らなくて、空気を読めない子を装って間に割って入ることも多々あったのに、怒るどころか笑顔で受け入れ、休日も3人で頻繁に遊ぶようになった。
もちろん、自分には年上の彼氏がいるのでそちらの相手もしなくてはならず、四六時中一緒にいるわけにはいかなかったし、ずっと花純にベッタリでウザいと思われるのも嫌だったので、多少は気を遣っていたつもり。
私は慶太の友人の狭山が苦手だ。
慶太ほど長身ではないものの、平均よりもやや高い身長の狭山は大変整った顔立ちをしていたし、顔だけで言ったら好みのタイプだけど。
背も低くなくて、顔の良い狭山がモテないわけない。
だけど、狭山はいつも無表情で、ほとんど笑わない。
しかも毒舌。
何を考えているか分からないし、周りが私をチヤホヤしてお姫様扱いしてくれるのに、狭山だけはそうではなかった。時々、冷めたような目で見られると、自分の心の中を見透かされている様な気さえした。
狭山は苦手だが、花純と慶太とは一緒に過ごしたかったし、女子学生の憧れの狭山と仲が良いと周りに思われる事は決してマイナスではない。むしろ優越感を得られる。
それに、狭山の態度は私に対してだけでない。基本は皆に対してそうなのだ。
慶太や花純相手だと、時々頰が緩む事もあるが、普段は2人に対しても狭山は塩対応だ。
花純なんてそんな態度の悪い狭山にしばしば一言申しては「ウザい」と彼に一蹴されている。
狭山に対し特別苦手意識を持つ必要はない。
頭でそう思えても、苦手なものは苦手だった。
嫌悪と言ったら大げさだけれど、遠からずと言ったところ。
その原因は……嫉妬だった。
花純の狭山に対する態度は、慶太に対するものとは明らかに違う。
花純の狭山に対する態度とか好意は、明らかに恋愛感情を含まない。
なのに、もっと深くて、もっと密な何かを含んでいる様に思えた。
勿論、花純の自分に対するそれとは比べものにならない。
花純の気を引きたい一心で、花純にもっとよく思われるであろう自分を演じた。
周りに親密さをアピールしたりもした。
だが、努力とは裏腹に、物理的な距離は縮まっても、心理的な距離は離れてゆく。
それと反比例するかの様に、狭山と花純の関係は深まってゆく気がした。
悔しくて、妬ましくて。
何故私じゃないんだろう……。
私は歳上の彼氏と別れた。
もともと見栄で付き合っていた相手だ。そんな人を相手にしている暇があったら、花純の気を引きたい。
高校時代、周りでは歳上の条件の良い男性と付き合う事がステータスである様な風潮があった為付き合い始めた。所詮都合の良い相手で、上辺ばかりの私を溺愛する馬鹿な男。
アクセサリーとしての価値としての付き合うメリットはあったけれど、今となっては、そのメリットすら無いに等しい。
勿論好意は無いし、身体の相性だって良くは無い。
求められれば仕方なく身体を重ねていたけれど、苦痛でしかなかった。
恐ろしく身体の相性の良い男を知ってしまった後でなければ、彼ともそれなりに楽しめたのかもしれないけれど。
そちらの欲求を満たしてくれる相手は1人居れば充分だ。
弱点を掴まれている相手ではあるが、それ故にもう何も繕う必要もない。そんな心地良さもあって、元彼の龍太とは別れてからも時々関係を持っていた。
女誑しの最低な男ではあるが、思い切り愉しませてくれる。自分が深入りしてしまったせいなのか、彼に依存性があるのかはわからないが、なんだかんだで別れてからも離れられない、腐れ縁のような存在。
私が唯一、感情をぶつけられる相手。
思い通りにならない事を愚痴れば、悪魔の様に囁く彼の言葉の通りに行動してしまう。
悪魔の囁きに唆されて、手始めに慶太に取り入った。
執着する相手の恋人を共有するのは刺激的でなかなかオツなものである。まるで、自分が花純の代わりになった様な感覚は快感ですらあった。
だが、あっという間にそれにも飽きてしまった。刺激なんてものは慣れてしまえば麻痺するもの。より強い刺激を得られなければ満たされる事などない。
より強い刺激を、快感を得る為にはどうするべきか。
だから、私は敢えて痕跡を残す事にした。
それに気付いたら、彼女はどんな反応をするのか、考えるだけでゾクゾクする。
だが、期待していた様な反応は得られなかった。
反応が得られなければ、面白くないし、満たされることもない。
ならばどうするか。答えは簡単だ。もっと刺激的なことをすればいい。
***
私は、慶太と花純を別れさせようと考えた。
慶太はすっかり私の虜で、迅速に別れ話をする場を設けてくれた。
彼はいとも容易く拍子抜けするほど簡単に、花純に別れを切り出し、私を守りたいとのたまった。
花純は、別れ話を切り出されるなどと思っていなかったのだろう。慶太好みの服装で、彼からプレゼントされたアクセサリーを身につけ現れた。たまたま駅で遭ったという狭山を連れて。
花純には泣いて喚いて、取り乱して欲しかった。真正面からぶつかった上で、許しを乞いたかった。
根拠は無いけれど、そうすれば花純と深い仲になれる様な気がしたから…。
結局、花純が泣くことも、取り乱すこともなかった。それどころか、冷静沈着な狭山によって、丸く収められてしまった。
ただ、話がまとまってからの花純は、明らかに気落ちして泣くまいと必死で堪えているようにも見えた。それで僅かながら満たされた気がした。
とはいえ、それも一瞬で、あっという間にまた満足出来なくなってしまう。
親友ごっこには、もう飽きた。
笑顔を取り繕っても、慶太を手に入れても、彼女は私に見向きもしない。
私が欲しいのは、狭山のポジション。
だけれど、それを手にするのは難しいだろう。
私は、狭山が花純の隣にいるのが面白くない。
ならば、どうするか?
花純から狭山を取り上げてしまえば良いだけ。
もういっそ狭山のポジションが手に入らなくとも、構わない。
彼女との距離はどんどん広がるばかり。
私は、忘れられてしまうのではないか?
そうなるくらいなら、彼女が私を忘れられないようにしてやりたい。
自分がどんな形でも、花純に認識されればいい。
「好き」の反対は「無関心」。「嫌い」ではない。
とにかく、彼女の気を引きたかった。嫌われても構わなかった。どんな形であれ自分に興味を持って欲しかった。もはや嫌悪でも、憎悪でも構わなかった。
***
苦手な狭山を手っ取り早く花純から引き離すため、猫撫で声で近づいた。やはり手っ取り早いのは色仕掛け。弱っているフリをして、相手の優しさに付け込めばどうにかなると思っていた。
ところが狭山には全く効かなかった。
効かないどころかそれを逆手に取られてしまった。
詰んだーーそう思った途端、笑いが止まらない。笑いながら涙も出た。悔しかった。まさか狭山と龍太が繋がっていたとは。2人が従兄弟だなんて知らなかった。
気が付けば、狭山に本音をぶちまけていた。
「言っておくけど、私が花純を好きなのはあくまで親友としてよ?そっちの気は無いから。花純が初めてだったのよ、私とちゃんと向き合ってくれた『友達』って。なのに…何で花純は私を避けるの?何で段々距離を置く様になったの?慶太のせい?慶太の存在が邪魔だったのよ。邪魔だったから花純から取り上げたの。だけど、上手くいかなかった。あんたがいたからね。だから、今度は花純からあんたを取り上げようと思ったの…あんたも慶太みたいにバカだったら良かったのに…。あんたにバレたら花純が知ってしまったも同然。花純に合わせる顔がないじゃない!もうどうしてくれんのよ!?」
女の友情なんて利害関係の下に成り立っているもの。
必要な時は媚を売って、いらなくなったらポイッと捨てる。
嫌われないように努力したのに、それが報われない人達を沢山見てきた。
嵌めるか嵌められるか、蹴落とすか、蹴落とされるか。
うまく立ち回れるか、立ち回れないか。
そうやって、ずっと過ごしてきた。
相手にとって耳触りの良い言葉をかけて、満足させる。
その見返りが、自分の居場所の確保。
そうやって、持ちつ持たれつやってきた私にとって、花純のような悪意のない本音をぶつけてくれる友人は初めてだったから。
厳しいけれど、優しくて。
距離が遠くなってからも、彼女の眼差しは私を気にかけてくれているように思えた。
だけれど、もう。
彼女に会わせる顔がない。
何故、狭山にあんな事を言ってしまったのだろうと後悔した。
私は逃げた。
ひたすら逃げた。
携帯電話を解約し、学校は休んだ。
幸い、真面目に授業は受けてきたので、多少休んでも単位には困らない。
そのまま年末年始になったので、実家へ帰って何をするわけでもなくダラダラと過ごした。
自分のやってきた事を恥じた。
自分の考えの浅はかさや愚かさに嫌気がさしても、いくらそれらを恥じても私は私。
現実から目を背けても、時間だけが過ぎていく。
いつまでも実家へ居座るわけにもいかず、仕方なく一人暮らしの家へ戻ったけれど、学校に行く勇気はない。
新しい携帯を買ったけれど、電話帳に登録したのは家族の番号だけ。
着信もメールも、家族からのもの以外はない。
誰にも教えていないのだから、当たり前。
なのに、何故。
私の携帯に家族以外からの着信があるのだろうか……。
***
「もういっそ付き合っちゃえば良いのに……。」
「だから、酔った勢いでだから!」
「そう言ってさぁ、結局のところ何年彼氏いないんだっけ……最後に付き合ってたのが慶太じゃん……あれが大学3年の時だから……かれこれ5年?」
「お願いだから、慶太を彼氏にカウントしないでよ〜!」
「いやいや、私から寝取っておいてカンナがそれ言う?」
「……本当その節は申し訳ありませんでした。」
「もう、そんなの気にしないでよ!結果的に慶太とは別れて正解だったわけですし。……それは置いておいて。カンナがずっと彼氏作らないのって、好きな人がいるからでしょ?」
「別にそういうわけじゃないし……」
「なんだかんだ言って、結局のとこ龍太くんが好きなんじゃないのー?」
「だから、酔った勢いなだけで……別に付き合いたいわけじゃないし……ましてやあんな女関係がフリーダムな人とは結婚したら苦労しそうだから嫌だし……」
「龍太くんが好きだから色々考えちゃってカンナは悩んでるというわけだ!」
「もう花純ったら! 違うから! ただ、龍太以上の人が現れないだけで……」
「ってさ、龍太くんより素敵な人がいないってことじゃん? それはつまり、龍太くんが好きって同義だと思うけど? 意外とさぁ、龍太くんって結婚したら変わるタイプじゃないかな?」
「もう、花純ってば……自分が結婚して幸せだからってそれを押し付けるのは辞めてくれる?」
「本当にカンナって素直じゃないよねー? 良い加減認めなよ、龍太くんが好きだって。あーあ、年の近いハトコとか憧れるんだけどなぁ…もういっそ既成事実作っちゃえば良いのに……」
そう言って、彼女は愛おしそうに目立ち始めたお腹を撫でた。
出会った頃から割とハッキリ思った事を言うタイプだった親友は、結婚してから更にその傾向が強くなった。
多かれ少なかれ、毒舌な彼女の旦那の影響だと思われる。
彼女は輝いていて。そんな彼女が羨ましくて、憧れで。
5年前の私にとって、隣の芝生は青すぎた。
そして、手に入れたくて、なりふり構わなかった当時の私も青かった。
彼女と心から笑いあえる今の私があるのは、過去の私を見捨てずに向き合ってくれた彼女がいるから。
ありがとう。
こんな私を見捨てないでくれて。
ありがとう。
こんな私を親友だと言ってくれて。