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 幽霊屋敷でさまよった?

 気が付けば男の娘でした。

 あの親父の遺伝子から、良くもこんな出来た息子が生まれたものだ。

 母親の方の血筋かね? お母さんほんとにありがとう。

 ぶっさいくなのは正直ごめん被りたいからね。

 もしかしたら将来、超絶美形になるかもしれないし、モテ期祭りかも♡


 それは兎も角、今日の寝床を探さねば……何処にしましょうかね?

 森は魔物がうようよ、茂みに隠れるのもどうかね?

 雨風が防げれば何とかなりそうな気が知るんだけど、こんな場所にあんのか?

 疑問ばかりだな、せめて魔物の位置関係も知れたらいいのに……


『神眼』で何か見えんかねぇ~・・・・・


『スキル獲得したか……お前もこれで一人前だ。どこへなりともレベルアップして来い!』


 ・・・・・・目の前に地図が出て来たよ。

 マップ機能搭載ですか、至れり尽くせりですな。

 何か建物があるみたいだし、そこに向かてみましょう。

 あ、魔物に発見されたら厄介なので、静かに行動したいと思います。


『スキル獲得、アンタ……これ以上そんなスキル取ったら犯罪者よ? レベルアップも程ほどにね』


 犯罪スキルって?! そんなにヤバいスキル獲得したのっ!?

 地味に傷つくんだよなぁ~、脳内アナウンス……。

 まぁ、今は寝床の確保が優先だ。他の事は後回しにしよう。


 てくてく歩く美少年。

 何か森の中をスムーズに歩けるようになってきてます。周りの気配は・・・・・


『スキルばかり集めて、お母さんが泣くわよ? ちゃんとレベルアップしてるの?』


 してますよっ!? あんたが教えてるんでしょ!

 つーか、別の意味でオカンは泣かされてますよ、今頃……

 あの親父には借りを返さんといかんし……。

 このアナウンス、どうにかならないですかね? 変なサービスが多すぎる。

 探索続けます。


 この辺りに建物の様な反応が地図で分かるんだけど……。


『げっ?!』


 いかにも何かが出て来そうな洋館が……発見できて良かったのかが分からん。

 見事なまでに怪しい。

 気のせいかもしれないけど……仮に出て来ちゃったら、どうしましょ。

 浄化魔法なんて……使えるわ…。回復魔法もいつの間にか覚えてたよ、どゆこと?

 外にいるよりは安心かもしれないし、入りますかね。


 壊れたフェンスの隙間から正面へと回り込むと、ツタの絡まった古びた扉が出迎える。

 かつては装飾が施され、品の良い……いや、何故か地獄絵図のような装飾が施されてるよ。この屋敷の持ち主は相当悪趣味のようで、やけに胸や尻が強調された彫刻がドアの横に飾られてるよ。

 入るのを躊躇わせるような如何わしい趣味の持ち主だったのだろう。ドアノブから窓枠に至るまで何かを剥ぎ取った形跡があるんだが、まさか以前は金細工で飾り立てていたのか?

 だとすると、内部も相当下品な趣味の調度品で飾られているの可能性も否定できん。


『なんか嫌だなぁ~、凄く不安だ』


 だが、魔物がうろつく森で野宿するよりはましだろう。男は度胸だっ!

 女は愛嬌。じあぁ、男の娘は何だろね? 萌えでしょうか?

 馬鹿やってないで入るか・・・・・・


『イィヒヒヒヒヒヒッ!』

『うふふふふふふふふふふふ』

『いきなりかいっ!』


 ドアを潜って直ぐに出くわしちゃいましたよ。

 半透明の不気味な姉妹に・・・・・手に斧を持ってるし、明らかに悪霊じゃん。

 首が取れ掛かってるし、もう片方は頭に斧が……ホラーです。

 わーい、手にナイフを持って襲う気満々ですよ。


「ーーーーーーーーーーー」

「-----------」

『何言ってんだか分かんねぇ!』


 ゴブ語は分かるけど、人間……て言っていいのか分からんが、言葉が通じねぇよ、正しい意味で。

 この国の言葉なんて知らねぇし、さっさと始末するか?


『スキル……覚えたよ。あの、レベルも上がったから頑張って、変態さん』


 ぐはっ!? 俺、別に裸族じゃないんだけど? 

 アナウンスさんは俺をそんな風に見てたのっ?


『早く殺して魂をコレクションに……』

『直ぐに殺しては可哀そうよ。ここは少しずつ恐怖に怯えさせて……』

『生かしながら少しづつ皮を剥いで行くのもいいわ♡ あんな可愛い子が泣き叫ぶのを考えると、ゾクゾクしちゃう♡』

『きっと愛らしい声で泣き叫んでくれますわ、お姉さま♡』

 

 何か、好き勝手言ってやがりますけど、こいつら随分と元気だな。

 ゴースト系統てこんなに自己主張が強いもんなのか?

 ウザいんで、さっさとケリをつけたいと思います。


「浄化」『『ぎゃああああああああああああああああああああああっ!!』』


 ステータス? 見たくもねぇよ。

 悪霊はさっさと浄化するに限る。


『スキル、コピーしたっスー! スキル獲得おめでとう、レベルアップっスー!』


 俺、奴等のステータス見てないんだけど、何でだろ?

 いったい何をコピーしたの?

 でも、結局エラーで見れないんだよね……自分が怖い。

 他に悪霊関係者もいるかもしれません。

 気を付けないとやられます、サーチ・アンド・デストロイ!




 目の前に紳士が出ました。

 悪い方の意味です。


 ====================


 種族 ・マン 名称 スッポンコンチョ


 Lv80 ランクMax 職業 変態紳士


 スキル

『隠密』LvMax 『追跡』LvMax 『鷹の眼』LvMax

『高速離脱』LvMax


 特殊スキル

『果てしなき幼女愛』LvMax 『瞬間着脱(衣服のみ)』LvMax 

『見られる悦楽』LvMax 『超絶倫』LvMax 『女性限定攻撃耐性』LvMax

『紳士の心得(別の意味で)』LvMax 『冒涜されし境地』LvMax

『滾る性欲』LvMax 『黄金の指(性的意味で)』LvMax

『永遠の美少年愛』LvMax


 進化 Max


 ====================


「お巡りさぁああああああああああん、この人ですっ!!」


 やべーよこいつ! 常習犯どころかプロですよっ!?

 何でホーンテッド・マンションに出没してるのっ!?

 しかも何気に『永遠の美少年愛』て、俺、マジでピンチじゃね?

 目元を仮面で隠してるけど、口元がスゲー笑みを浮かべてますよっ!?

 狙われてるっ? 俺、マジで狙われてるっ!?

 興奮しているように見えるのは俺の気の所為じゃないよね?!

 奴は、俺を別に意味でやる気だっ!

 つーかさ、変態紳士て職業なのっ?! 驚きだよっ!!


 バッ


 奴がマントを広げると……


「スゲェ――――――――――――事になってるぅっ?!」


 何処がッて? 股間の紳士に決まってるじゃないですか!

 奴は本気だっ!!

 殺らなきゃだめだ、殺らなきゃだめだ! 殺らなきゃだめだっ!!

 バイオフィードバック、戦う意思が俺を戦士に変える。


『レベルアップ、スキル獲得、スキル統合、アイテム獲得しました。おめでとうございます』

 

 気が付けば斧で殺してました。

 何か屋敷の廊下が酷い事になっていますが、どうなってんの?

 何で斧を持ってるかって?

 ゴースト姉妹を倒した時に手に入れました。

 気が動転して何をしたのか分かりません。


 奴が落したアイテムはと言うと、


 ====================


【別の意味での紳士装備セット】

 これを装備すれば誰でも紳士になれます。


 精力剤×50

 傷薬×50

 救急箱×3

 

 ====================


 紳士装備はいりません。

 ステータス見たら『絶倫』が『超絶倫』に変わってました。

 職業が野蛮人に……ちくしょう・・・・・。


 そう言えば、お金はどうなってるのでしょうか?


 ====================


 所持金 5億3千8百60リル


 ====================


 何でこんなにお金があるの? 俺、あんまり戦闘してないよね?

 見る事が出来ないスキルに、何かあるのかも知れません。

 とりあえず探索続行します。


 一階の使用人の部屋で『執事服セット』を手に入れました。

 着たら職業が『美少年執事(見習い)』となった。

 野蛮人よりはマシだよね?

 鏡で見たら、執事の少年が斧を持っている姿です。

 場所が場所だけに怖ぇーよ。



『『『『『ぎゃああああああああああああああああああああああっ!!』』』』』


 厨房でゴーストの群れを浄化しまくりました。

 一体どんたけ群れてんの? ここが殺人の現場ですか?

 調理台の上には何やら鉄錆の臭いが……血液らしきものが固まった染みも……。


『レベルとスキル、ついでに溜まった進化、行くぜ?』


 へっ?


「ふんぎゃああああああああああああああああああああああああああっ!!」


 溜まった進化って、進化できるのに後回しにしてたのっ?!

 ステータスさん、アンタ、何してくれちゃってんのっ!?

 遊んでるの? 俺で遊んでるの? 楽しい? 僕をいじめて楽しい?


『もういっちょ、行くぜ?』

「ほにゃあああああああああああああああああああああああああああっ!!」


 楽しいんですね? 俺をいじめて楽しんでますね?

 完全に弄ばれております。酷い……

 どうでも良いけど、進化すんの速過ぎね? 

 特殊スキルの所為でしょうが、法則性が分かりません。

 恐らくランダムで倍率が変わるのでしょう。


 この後、鍋と包丁と俎板、フライパンなどの調理器具を手に入れました。

 意外に綺麗です。何故に?


 忘れていた身体能力ゲージを見てみました。

 全て埋まっていましたが、ゲージの色が黄色から緑に変わっていました。

 そして半分ほどが紫で埋まってます。均一に。

 これがお約束通りなら、『力』『防御力』『速さ』『精神力』『運』だと思うんだけど、全てが均一になるって在りえるの?

  てか、俺って今、どれだけの強さなのかが把握できないんですけど?


 まぁ、いいか。考えても仕方が無いので探索続行。




 地下に降りたらスケルトンの群れの襲われました。

 全てが名前持ちで、生前は冒険者だったらしいです。

 やっぱりあるんだ、その職業。


「浄化」

『『『『『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ』』』』』


 スケルトンを浄化したら、死んだ人の魂が浄化されて天に召して逝きました。

 何故か地下牢があるところを見ると、余程の権力を持っていた人物のようだ。

 ところで、俺はいつ眠れるんでしょう?


 何かこの屋敷、異常にゴーストさんが群生しているんですけど?

 何か荒んで来たので、例の紳士セットの中にある『シルクハット』と『マント』を装備してみました。

 別に紳士になりたかった訳じゃないからね?

 職業が『マーダー怪盗執事(見習い)』に変わりました。どんな職業だよっ!

 スケルトンの武器を回収しているんだから、むしろ墓荒らしじゃね?

 お墓じゃないけどねっ☆


「地下牢っポイね? やっぱり誰か有力者の屋敷なのかな?」


 ところで、俺は何故か変な知識を持ち合わせているのですが、何故なのか?

 もしかして、転生チートと言うやつじゃないでしょうか?

 今更ですか? 

 まぁ、それに気づいたからと言って何が変わるもんでもないですし。

 あれ、何かマップに青い点が出てますけど?

 オートマップ、マジ便利です。


「誰かいませんかぁ~?」


 俺は青い点の反応がある牢屋の前に来て中に声を掛けた。


「やったー! 助けが来たよっ!」

「待て、ここは化け物屋敷だぞっ? さっきのは子供の声じゃねぇか!」

「え? まさか俺たちを喜ばせて於いて……」

「その可能性が高い」


 むっ? 失礼な。俺をゴースト共と一緒にするとは……。


「何かお楽しみの様なので、先に進みますねぇ~。大人達はこれだから……」

「「「「なんか変な事しているみたいに、勘違いされてるっ!?」」」」

「いえいえ、大人達には良くある事です。乱交とか、乱交とか、乱交とか」

「「「「ねーよっ!! どんな大人だよソレはっ!!」」」」

「バレたら皆そう言うんです。全く、こんな埃臭い所でいやらしい。これだから大人は……」

「「「「違うって言ってるだろぉ――――――――っ!!」」」」

「そうやって否定する所が怪しい。大人はみんな汚いです、俺の親父がそうだったから」

「「「「どんな親父だぁ――――――――――っ!!」」」」

「ゴブリンキング。今日生まれた俺は、そいつに捨てられた」

「「「「はぁあっ!?」」」」


 そんなに驚く事かね?

 まぁ、見捨てるのも何だし、扉だけ破壊しておいてやるか。


「えい」


 ゴバァ――――――――ンッ!!

 

 アレぇ~? やけにあっさり粉砕しちゃいましたよ?

 軽く振りかざしただけなあだけどねぇ~?

 古い建物だし、老朽化の所為かな?

 それじゃ、先に行きますか。


 何か後ろから視線を感じましたが、今は無視。

 ゆっくり寝るためにも此処の魔物は残さず殲滅だ。

 


 地下室の下には地下室がありました。

 何と言いますか、拷問部屋のようですよ? 如何わしい道具が山ほどありやがります。

 そんで出ちゃいました。ラスボス……


 ====================


 種族 転生悪魔 名称 ドエスフスキー


 Lv80 ランク6 職業 精神異常な拷問官


 スキル


『ヤバいので表示できません。悪い意味で最悪なくらい18禁です』


 特殊スキル


『エログロ過ぎて表示できません。良い子には教育上悪すぎる! 社会的にヤバい』


 進化 0


 ====================


 どんだけぇ――――――――――――――――――っ?!

 表示できないくらい社会的にも抹消されるような自主規制スキルって、何っ?!

 かなりキマッちゃってますよね? イッちゃってますよねぇ!?

 敵は敵でも、社会の敵でした。

 職権乱用して趣味を満喫する犯罪者ですよ!


 あ、身体能力も調べておこう。

 Ohー、ゲージは緑、結構な物ですが、隙間が目立ちますね。

 ・・・・・・・結論から言えば、俺の敵じゃねぇ!!

 殺れるっ!!


「ぐふふふ……これはかわいらしいお嬢さんが来たもの『オラァッ!!』ぐべらっ!?」


 社会の敵は抹殺する。

 いきなり先制で殴ってやったぜぇ!


「オゴゴ……良くも儂の美しい顔に……」


 嘘です。ヒキガエルを潰した百倍悍ましくしたような顔ですよ? マジで。


「俺が安心してぐっすり寝る為に、お前を抹殺する……」

「おのれ、たかがオーガの小娘の分際で・・・・・」

「あ、俺、ごぶりんだから」

「・・・はっ? ゴブリン?」

「違う、ごぶりん」


 何か呆然としてやがりますが、ここで潰しても良いんじゃね?


「・・・・・どこが違うのだ?」

「ぷりちぃーだろ?」

「「・・・・・・・・・・・」」


 ごめん、自分で言っといて恥ずかしい。


「ふざけおって、死n「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」」


 口を出す前に連続で殴りつけてやりました。

 魔力を籠めての連続ですよ。

 正直、話をするのも時間の無駄だし、敵と長々と談笑する気は全く無いので。

 あっ、何か形が無くなって来た。

 悪魔ってこんなに薄っぺらになっても生きているんだね、凄い生命力。


 ドバァ―――――――――――――――――――ンッ!!


 今までに無い程の輝きを放って消滅しましたねぇ~、悪魔のくせに生意気な。


『はぁあ~い♡ お楽しみの時間はこれからよぉ~ん。し・ん・か♡』


「おにゃぁああああああああああああああああああああああああっ!?」


 まさかの不意打ちっ?!

 ステータスさん、どSです。


 ====================


 種族 ごぶりん・鬼神(神の雛形) 名称 レン・オーガ

 

 Lv1 ランク8 職業 マーダー怪盗執事(見習い)


 スキル


『いい加減諦めたらぁ~? どうせ見えないんだからさぁ~」


 特殊スキル


『成長促進・神』LvMax 『経験値倍加・神』LvMax 『真・神眼』LvMax

『超絶倫』LvMax 『次元超越』LvMax 『森羅万象』LvMax

『戦神乱舞』LvMax


『いい加減にしろよ、本気で殴るぞ?』


 進化 60/60


 ====================


 鬼からいきなり鬼神ですか?! どんたけの出世?!

 つーか、これ、鬼神の領域を逸脱してるよな?

 一日でどんたけ進化してんのよ! 進化って、どんな条件で変わるのさ!

 特殊スキルが増えてるけど、これって種族固有の能力?

 つーか、既に親父の領域を超越えてない?

 ステータスゲージは白一色になってるし……。

 それよりも神の雛形って?


『種の極致に到達しました。これよりは限界突破条件を満たさなければ、レベルアップも進化しません。スキルの獲得と統合は可能です』


 あ、そうなの? これ以上あの痛みが無くなるならいいや。

 所で、ドロップアイテムは何かな?


 ====================


 劣化した紅魔石。

 錬金術や武器や防具など幅広く使用が可能な魔石。

 魔力や魔法を付加させる効果がある。

 また、魔法薬などにも使用されるが、純度が高い程に効果が上がる


 貴族の豪華な杖

 悪趣味なまでに煌びやかな装飾が施された杖。


 霊子結晶

 多くの霊魂が凝縮されるような狭い空間に生まれる結晶。

 死者すら生き返るエリクサーの素材として有名。


 宝石類

 袋に詰められた高価な宝石。

 他国に亡命した時に当面の資金としての役割がある。

 一国分の年間予算に匹敵する金額。


 ====================


 大まかなのは、こんなもん。

 しかし、一日で種族の極限値に来ちゃいましたよ?

 魔王にでもなれんじゃね? チョーヨユー。

 でもさぁ、殺伐とした生活なんてなんか嫌だよね?

 親父をぶっ飛ばしてからでも考えますかねぇ~。


 さて、寝床はあるかなぁ~……。



 

 この屋敷、甘く見てましたよ。

 ボスが消えてゴーストはいなくなったみたいだけど、別の意味で最悪でした。

 二階から上が手つかずだったので色々物色した見たのですがね? 何と言いますか、高価な物をゲットできるのですが、どれも全て趣味が悪いんでございますよ。

 何ですか、貴族は成金趣味の集まりなのですか? ちゃんと仕事をしましょうよ。

 あの潰れヒキガエルの肖像画は叩き割りました。見ていて非常に不愉快。

 ゴースト姉妹の肖像画もありましたが、あまりに美化しすぎで逆に嗤っちまいました。

 全く似てねぇ――――――――っ!


 二階は落ち着かないから駄目ですな。

 使用人の部屋当たりで寝ますか。



 階段から降りてくると、少し気になる箇所がある事に気づいた。

 どうもこの階段と真下に部屋があるみたいなんだよね。何だべ?

 部屋の至る所は見て回ったけど、ここにドアらしい物は無かったし、隠し扉がありそうです。

 何処にあるのかなぁ~? ちょっち俺に見せてみぃ~?


『スキル獲得しました。スキルレベルが上がります 合成するぞ?』


 統合でなく合成?

 隈なく探しましたが、入り口が無い。う~ん、やはり怪しいのが柱時計ですかね。

 今いる部屋の隣で見かけたんだけど、壁と一体化して凄く怪しい。

 多分、柱の針を回してカギを開けるタイプなんだと思う。

 挑戦してみます。


『スキル獲得、スキルレベル・・・・・疲れた。しばらく休むわ』


 おいっ、脳内アナウンス……。


 苛ついてきた。壁、破壊します。 

 大きく振りかぶって、前へ


 どごぉおおおおおおおおおおおおおおん!!


 壁を破壊されて大量の粉塵が舞い上がる。

 この先には何があるのかねぇ~、さぁ~みせてごらぁ~ん?




 ====================


【聖剣 ボドルカイザー】 ランク8


 聖属性の力が込められたミスリル10% オリハルコン20パーセント

 ダマスカス鋼70%の大剣。

 魔王ブンドルベルグを倒すために鍛えられた聖なる剣である。

 闇属性を払い、聖属性の魔力を纏わせ斬り裂く魔を討つ剣。

 オーフランス公国の国宝である。

 

 ====================


 何で国宝の剣がこんなとこにあるの? 盗まれた?

 他にも色々と力を秘めた武器がある事ある事、ついでだから全部貰っちゃえ!

 これが全て盗品だとしたら流石に不味いが、屋敷の状態から見てもだいぶ前のようだしなぁ~大丈夫だろ。

 それよりも、オーフランスて……何か、懐かしいような響きが……何故?

 それより、俺が使うような武器は無いかなぁ~?

 血塗れの斧なんて潰して鉄に戻した方が良いだろうし、おっ、これなんか……


 ====================


【大斬刀 獄煉丸(通称ゴーちゃん)】ランク7

 刀を無理やり大剣にした試作の武器。

 不死鳥の羽毛を素材として使われており、聖属性と炎属性が付加されている。

 魔王マッシブオンを倒した流れの英雄の愛用していた大型の刀である。


 ====================


 ゴーちゃんの見た目はでっかい包丁なんだけどね。

 武骨でいかにも飾り気のない見た目なのが良いんですよ。

 もしかしてだけど~これって卍解、できそうなんじゃないのぉ~? が特に。

 まぁ、無理だろうけど。

 ついでに俺には少し大きい。背中に背負う感じ? 引きずるね。


「良い武器を手に入れた。うんうん……そうなると職業は……」


 俺の職業が『執事代行』になっていました。


 何かヤバそうなので装備を変えよう、何かいい装備ないですかね?

 お? ミスリルの手甲? いいねぇ~♪

 他には無いかなぁ~? 『ミスリル繊維ベスト』? 執事服のベストと取り替えますか。

『竜皮の革靴』……ダマスカス鋼の鉄板入り? 安全靴じゃね?

 後は『シャドウエイプのマント』こちら素材の革に鋼線で補強された物らしい。

 職業が『戦闘執事(見習い)』になりました。


 取り敢えずこの辺にしておいて、今日は休もうと思います。

 長い一日でした。 


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