44.メル・レーグエン・ダーシュタルト
タヌ子さんと同じタヌキ型人形のタヌリーゼは俺たちを見渡しながら話を続けていく。
『この三十日間、本当にお疲れさまでした。皆様が競い合うようにアウトレット品を販売する姿にタヌマールは大変満足しております』
満足、か。
未だにタヌマールって人の目的は読めないけれど、彼の望み通りに俺たちは動いたってことになるみたいだね……いや、彼女かもしれないけれど。性別すら分からないからね。
『それでは早速ではありますが、この部屋の皆様の『第一回・異世界商売ゲーム』における最終順位を発表させて頂きたいと思います。まずは水上様、売上総額9982万1156リリル、第三位となります』
まずは水上さんの結果が発表された。
いや、もう凄過ぎて言葉が出ない。あまりの額に高宮さんもあんぐりと口を開けるしかない。大和田さんが凄過ぎて目立たなかったけれど、水上さんもかなり売上叩きだしているんだね。
最終結果は堂々の三位。前にお店に来てくれた時の順位は四位だったから、大和田さんの分がそのままそっくり上にあがったってことかな。
ぱちぱちと手を叩きだした高宮さんにつられて拍手をすると、水上さんは優しく笑ってありがとうと返してくれた。紳士だ。糸目のイケメン、それで優しい、これだけ商才もある、弱点なんてないんじゃないのかな。
『続きまして高宮様』
「おう! 結構頑張ったから、三百位は行っただろ!」
『売上総額51万3320リリル、第三百十二位となります』
「あー、くそ! 三百位切れなかった!」
悔しげに叫ぶ高宮さん。高宮さんは目標を三百位以内に設定していたようだ。
さっきの拍手といい、今みたいに大袈裟に振る舞ったり、高宮さんはきっと大和田さん関係の重苦しかった空気を払拭しようとしてくれているんだね。良い人だ。
そして、タヌリーゼは視線を一人離れた場所に立っている紅一点、黒髪ポニテ剣士の早野さんに向けて彼女に順位を伝えた。
『次に早野様、売上総額0リリル、第七百五十三位となります』
その発表を聞いて、俺と高宮さんの表情が硬直してしまう。
彼女が売上ゼロだろうなっていうのは、以前の態度から予想はできていた。だけど、問題なのはその後の順位だ。
七百五十三位。最下位であるはずの早野さんが、その順位にいる意味。それはつまり、既に異世界で二百人以上もの死者がでてしまっているということ。
……増えている。一月前が八百二十位だったことを考えれば、七十人近く死者が増加している。
これで、この世界につれてこられた千人の日本人の内、四分の一が何らかの理由で退場させられてしまったということだ。
その事実に俺たちは言葉を失うけれど、早野さんは動じない。表情一つ変えずに受け入れるだけ。きっと、早野さんは俺たちなんかよりも遥かに『この現実』を肌で感じているんだろうね。
そして、最後に俺たちリリネコ商店の順位発表の番になる。
タヌリーゼが俺の方を見つめ、抑揚のない声で俺たちの結果を告げた。
『最後に神楽様。売上総額1025万7900リリル、第百十三位となります』
「うわあああ! 惜しいいいいい!」
タヌリーゼの口にした最終結果に、高宮さんから悲鳴が上がる。
そうだね、俺たちの商売で貯めた貯金額はタヌリーゼの言う通りだ。この結果だけなら、俺たちは百位に届いていない、負けということになる。
だけど、勝負はまだ終わっていない。ここからが本当の勝負なんだから。
心を強く持ち直し、俺はタヌリーゼに対して声をかけた。さあ、交渉開始だ。
「すみません、ちょっといいですか」
『はい、どうぞ神楽様』
「俺の最終結果、売上総額なんですけれども……その額を見直してもらえませんか」
俺の言葉に、この場の全員の視線が俺に集まる。
興味なさ気だった早野さんですら俺をじっと見つめている。ちょっと緊張するな、でも、頑張らないと。
俺の言葉の意図するところが掴めないというようなタヌリーゼに、俺は話を続けた。
「タヌリーゼさんは俺たちの売上総額が1025万リリルだと発表したんですが、それはあくまで手元に残したお金の額のことですよね?」
『そうです。皆様の所持金額は全て把握しておりますので、額の間違いは決して……』
「でも、それだとゲーム開始時の説明と齟齬が生まれていると思うんです。ゲーム開始時にタヌ子さん……じゃない、説明係のタヌレットさんは俺たちにこうルールを説明しましたよね?」
――終日の正午までのアウトレット品販売取引締結の収入と実際の出費を対象として判定。それがタヌ子さんの口を通じてタヌマールが俺たちに提示した条件だったはずだ。
つまり、実際の所持金額で判断される訳じゃない。あくまで収入で決まるのは、アウトレット品の販売取引締結の収入なんだ。
「アウトレット品の販売取引締結の収入、という表現を使っていた、このことに間違いはありませんよね?」
『ええ、間違いありません。ルールはそう定義しています』
「でしたら……アウトレット品の販売取引の契約を締結し終え、『未来の収入が約束された契約書』も収入の内に入るのではないでしょうか」
「リツキ君、まさか」
驚く水上さんに頷いて返し、俺は手に持っていた契約書の束をタヌリーゼに突き出した。
そう、俺たちの考えた最後の手段は『売掛金』だった。この手に持っている契約書の全てはまだ商品を納めてもいなければ、お金も貰っていないものなのだから。
メルの分析したデータをもとに営業を行い続けた俺たちだけど、どうしても今日までにお金を集めるということができなかった。
その一番の理由は、『大きな金を前払い一括で払えない』というものだった。大きな額の金が動くだけに、相手も慎重になり、契約を即断できない。そして俺たちには時間の期限が迫っていて、それを待つ余裕もない悪循環だった。
そこで、俺たちは契約の内容を変えた。それは値下げではなく、納金の方式の変更。
前払いで大金を一括にもらうのではなく、一カ月後の後払い、もしくは月に何回かの分割といった支払い方式だ。これなら相手は金を今すぐではなく後から工面する余裕が生まれる。
相手は自分の懐具合に応じてどういう風に支払うか決められるという訳だ。俺たちとしては、最終的にお金が入るならそれで問題はないのだから痛くもなんともない。これで大金の問題が解決した商人たちの多くは喜んで契約に同意してくれた。
つまり、俺たちが選んだ手段は元の世界でよくある支払い手法だった。大事なのは手法じゃなくて、これを『売上競争』にて使ったことだ。
言い換えるなら、この今はお金になっていない手形のような契約書をタヌマールに売上金として認めてもらえるかどうか、ここが勝負になる。
「これらは商品取引の契約こそ結んでいますが、全て後払い方式を取っています。つまり、俺の手元にこれらのお金は一リリルもありません。ですが、ゲーム開始時の説明の仕方では、こちらも売上の収入に加算されるようにも取れると思うんです。そのあたりの見解はいかがでしょう?」
『……少々お待ち下さい。私では判断がつきません』
「それでは上の方、タヌマールさんに判断を仰いで頂けませんか。よろしくお願いします」
俺の話にタヌリーゼが困惑している。そりゃそうだよね、発表して終わりのはずがまさかこんな話になるなんて思ってもみなかっただろうね。
だけど、俺だって簡単には引き下がれない。この契約の全てはメルの頑張りの結晶なんだ。メルがどの店がどの商品を欲しているか、どの値段なら手を出しそうか、それこそ寝る間も削って、倒れるまで頑張ってくれた結果なんだ。
メルの頑張りを形にするまで、メルの自信を取り戻すまで、簡単に負けを認めてなんてやれない。
沈黙を保ち続けていたタヌリーゼだが、やがてその沈黙は破られることになる。
俺の方をじっと見つめ、声を発したタヌリーゼ。だけど、その雰囲気は先ほどまでとは全く異なっていて。
『――なるほど。面白いことを考えたものだね。レティシアを持ち帰った時、どうするつもりかと思っていたんだけれど、まさか私の発言の裏打ちするための証拠として使ってくるとはね』
「あ、あの、タヌリーゼさん?」
声はタヌ子さんのものと同じ。同じはずなのに、明らかに話し方の空気が変わった。
まるでタヌキ人形の中に別の誰かがいるような……そこまで考え、俺は一つの予測が頭をよぎる。先ほど、タヌリーゼは自分では判断がつかないと言っていた。つまり、この人は……
「もしかして、タヌマールさん、ですか?」
『さて、どうだろう? タヌマールかもしれないし、タヌマールじゃないかもしれない。一つだけ言えるのは、私は先ほどの質問の答えに回答するためにここに来たとだけ言っておこう』
……タヌマールじゃないのかな。
きっぱりと言い切られたけれど、それはつまり、俺の契約書が売上金に入るかどうかを判断する以外のことに回答する気はないってことだ。なぜ、異世界に連れてきたのかなんて質問も駄目なんだろうね。
というか、早野さんが凄い形相でタヌリーゼを睨みつけている。もし、この中身がタヌマールだったら、俺たちをこんな目に合わせた張本人だからね。
だけど、今は俺の用件を優先してもらおう。回答を待つ俺に、タヌリーゼは少し考えるような仕草を見せながら声を発した。
『ふむ、確かにこれは私の落ち度だね。私の用意した文面では、実際に手にしたお金だけではなくこれらの契約書も当然利益に入ってしまう。いやいや、これは失態だ。全く予想すらしていなかった、こんな手を使われるなんてね』
軽い口調でそう言って笑うタヌリーゼさん。
……本当に、予想外なのだろうか。俺にはどうしてもそうは思えなかった。
まるで、誰かがこんな風にルールの盲点を突くのを待っていたかのようにすら思える。この方法を使う人間がでてくることを初めから予期していたかのように。
自分の用意した迷路に迷い込んだ人を上から眺めて、ゴールまでの道筋を発見してはしゃぐ人を見てほくそ笑むような、そんな嫌な感じだ。
以前、早野さんが俺たちをガラス張りのケースの中の働きアリだと表現したことがあったけれど、それはあながち間違いじゃないのかもしれない。もし、これがタヌマールだとしたら……タヌ子さんの言う通り、性格はちょっと問題ありそうだぞ。
そして、タヌリーゼは俺に近づいて結論を伝えた。
『いいだろう。リツキ少年、今回は君の言い分が正しい。あくまで私のミス、今回限り君の取った手法を認めることにしよう。だけど、あくまで今回だけだよ』
「あ、ありがとうございますっ」
『お礼を言うのはまだ早い。君だけを認めるという訳にもいかないから、そのルールは全ての人間にも認めることになる。つまり、売上が君だけ伸びる訳じゃなくなるけれど、それでもいいのかい?』
「もちろんです。この手元にある契約書が俺たちの全て……よろしくお願いします」
認めてもらわなければ、俺たちは百位に入れないままだから当然了承するしかない。
『分かった。それでは全ての人を同条件にして順位を見直した。まず最初に言っておくと、他の三人に順位変動はない。あるのはリツキ少年、君だけだ。さて、リツキ少年、君の手に持っている契約書を全て売上に加算したとき、君の最終売上額と順位は――』
俺は息を飲んでタヌリーゼの言葉を待つ。
この三日間、みんなで頑張ってきた。メルの力になりたい、その一心で力を合わせてここまできた。
大丈夫だ。きっと届く。もう一度またメルが笑顔になれるように。またメルが楽しそうに働く姿を取り戻すために、どうか結果を。
じっと答えを待つ俺に、タヌリーゼは審判を下すのだった。
『総売上は1206万7900リリル。順位は――百二位だね』
百、二位。
その最終発表に俺は言葉を失った。百位、ではなく、百二位。
届かなかった。百位に、届かなかった。
メルの頑張りに、応えてあげられなかった。結果を出してあげられなかった。
「お、おい、神楽! 大丈夫か!」
ふらつきかける俺の背を高宮さんが支えてくれた。
……駄目だ、しっかりしないと。結果は出てしまったけれど、この姿はちょっと情けない。これではメルに怒られてしまう。
結果は既に出てしまった。そして俺たちは勝負に負けた。
この結果を受け入れるしかないし、受け入れなきゃ進めない。
ただ、勝ちたかった。
メルのために、なんとしても勝ちたかった。
メルの喜ぶ顔が、見たかったんだ。リリネコ商店のみんなと喜び笑いあう、そんな笑顔をもう一度見たかったんだ。
必死に足を踏ん張って立ちつくす俺に、タヌリーゼは言葉を続けた。
『これで今回の勝負は終わり……と、言おうとしていたんだけど。人が悪いね、リツキ少年』
「……へ?」
『君はさっき、その手元に残っている契約書が全てだと言っていたけれど、まだ君には隠し玉が残っているみたいじゃないか。君のサインこそ入っていないけれど、相手側のサインが入った契約書が後二枚ほど残っているようだよ』
そんな馬鹿な。タヌリーゼの言葉に、俺は頭が混乱せずにはいられなかった。
俺たちが獲得した契約書はこれが全てのはずだ。この三日間、俺とタヌ子さんがかき集めたものは全てここにまとめてある。いくら袖を振っても、俺にはもう他の契約書なんて何もないのに。タヌリーゼが何のことを言っているのか、俺には見当もつかなかった。
困惑する俺に、タヌリーゼはその場でくるんと一回転して楽しげに説明してくれた。
『その様子だと、もしかして君はこの存在を知らなかったのかな? 二枚の契約書全て今日の午前中に結ばれた契約で、君の経営するリリネコ商店の店員が話し合いを行い、相手との合意を得て正式に作成された契約書だ』
「そんなまさか……俺とタヌ子さんが取ってきた契約はこの手持ちで全部の筈なんです。他に契約を取ってきたなんて、いったい誰が……」
俺とタヌ子さんは外回りに行っていたけれど、手持ちの分を取るので精いっぱいだった。
ネーナとルシエラは店のことを任せっぱなしだったし動けるはずもない。
そう、誰もいないんだ。こんなことができる人間なんて、本当に誰も……
「――あ」
その瞬間、一人の少女の笑顔が俺の脳裏を横切った。
確か、彼女は今日午前中外出しているとネーナは言っていた。彼女の力ならば、全てにつじつまが合う。
そんなことがありえるのか。彼女の心は本当に傷ついていて、働くことに未だ恐怖を感じてしまっていて。
頭では絶対にあり得ないと否定してしまう。でも、心がどうしても抑えられない。
それはきっと願望。それはきっと期待。激しい心臓音が抑えられない俺に、タヌリーゼは俺の願った彼女の名をはっきりと告げた。
『店員の名はメル・レーグエン・ダーシュタルト。彼女が午前中に勝ち取った契約書は相手側のサインがしっかり入っているね。これは有効だと私は判断するよ』
「メ、ル……」
彼女の名前が告げられた時、俺の目の奥が酷く熱くなるのを感じた。
あんなにボロボロになっていたのに、あんなにも働くことを怖がっていたのに、メルは最後の最後で立ち上がってくれたんだ。
怖かったと思う。本当につらかったと思う。それでも、メルは立ち上がってくれた。弱い心を振り切って、俺たちに最後の一押しの力を貸してくれたんだ。
『お初にお目にかかります、メル・レーグエン・ダーシュタルトと申しますわ』
『構いませんわ。私は働くために、自分の夢を叶えるためにこの店に来たのですから』
初めて店に姿を見せた時は、凛とした意思の強そうなお嬢様だと思っていた。
俺たち一般人が触れることすら憚られるような、孤高の花、そんなイメージすら抱いた。
『どうして人形が動いていますの!? 喋っていますの!? 何なんですのあなた!?』
『入って下さい。な・か・に、入って下さい』
『リツキさん、やりましたわっ!』
だけど、蓋を開けてみれば、メルはとても接しやすい女の子で。
驚いたり怒ったり、笑ったり。沢山の表情を見せては輝いてくれるメルを、店の誰もが好きになっていった。彼女に心惹かれていった。
『悔しいんです……苦しいんです……胸が痛くて、自分ではどうすることもできなくて……考えても考えても、悪いことばかりに思考がいってしまい、悲しくなるばかりで……店に出るのも、働くことも怖くなって……動けなくなってしまって……』
『私は、怖いんです。これから先、リリネコ商店で働いて、もし同じように『商人の私』を否定されてしまったら……どうしようもなく、怖いんです。自分が他人を威圧し、脅迫紛いに商売をすることが怖い……自分の積み重ねてきたものが、ただの偽りだったと真実を突きつけられることが、本当に怖くて仕方がないんです……』
『助けて下さい、リツキさん……私、どうすればいいんですの……』
そんな彼女が心折れそうになったとき、誰もが迷わず力になりたいと言ってくれた。
ネーナも、ルシエラも、コタロも、リラも、タヌ子さんも。俺も、メルの力になりたかったんだ。メルが積み重ねてきたものが嘘じゃないって証明したかった。
この苦しみを乗り越えて、メルが再びみんなの前で笑うために。もう一度、メルが大好きだと言ってくれた商売に向きあうことができるようになるために――そのはずだったんだけどね。
『それではリツキ少年、改めて君の最終売上と最終順位を発表させてもらおう!』
メル、君は本当に強い女の子だね。
君は俺たちが思うよりもずっとずっと、強くて素敵な女の子だったんだ。
必死に走り回る俺たちの姿を見ていてくれた。ボロボロだったにも関わらず、俺たちのことを気にかけてくれていた。だからこそ、最後の最後でこんなにもとんでもないことをやってのけたんだ。
幼い頃、夢見た商人の姿。自分の理想。
その全てを否定され、心砕かれてもなお、メルはまた立ち上がってくれた。
以前、オードナさんが俺に言ってくれた言葉を思い出す。俺たちだけ頑張っても意味がない、最後に立ちあがるかどうかを決めるのはメル本人なんだと。俺たちはあくまでメルの力になるだけで、勇気を持って切り開くことを決めるのはメル自身だと。
俺たちの姿を見て、きっとメルは立ち上がってくれたんだ。苦しみを、つらさを乗り越えて、俺たちの声に応えてくれた。
『貴族』である自分と『商人』でありたい自分の葛藤に、何かの答えを見つけたんだ。
……参ったな。本当に、参った。
瞳の熱が抑えられない。嬉し過ぎて、気持ちが抑えられない。こんなの、卑怯じゃないか。視界が潤むのを我慢しながら、俺はタヌリーゼの発表を聞き届けた。
『最終売上は1241万7900リリル! よって君の最終順位は――九十九位だ!』
メルの頑張りを結果に残したかった。メルのこれまでの努力は決して嘘じゃないってことを証明したかった。それが、俺たちのこの勝負にかけた想いだった。
その最後の最後で順位を決定づけたのが、他の誰でもないメルの勇気を振り絞った一押しだったなんて――そんなの、最高に嬉しいに決まってるじゃないか。
歓声を上げ、俺に飛びかかってくる高宮さんを受けとめながら、俺は拳を握って天に突き上げた。
九十九位。それが、俺たちの――メルと、俺たちの頑張りの結果。
こうして俺たちの一カ月に渡る売上競争は決着を迎えたのだった。
次かその次で第三部は終わりとなりますー! 最後までしっかり頑張りますっ!




