戯言クラウン
いつでもどこでも仮面を着ける
色無い笑顔で固めた仮面
頬には涙を一滴
人の前では笑ってみせよう
この世に不満はないかのように
人の前では歌ってみせよう
この世に不安はないかのように
人の前では踊ってみせよう
この世に不幸はないかのように
泣きそうでいる人がいるなら
お道化て笑わせてあげましょう
恐怖に震える人がいるなら
巫山戯て安心させましょう
まるで喜びしかないかのような
そんな笑顔の花を贈ろう
まるで幸せしかないかのような
そんな優しい歌を謳おう
いつでも誰かを楽しませよう
どこでも誰かを喜ばせよう
偽らない偽りで
嘘みたいな嘘を塗り込めた
笑みのない笑顔で隠し通そう
隠したことすら隠してみせよう
いつでも笑顔で振る舞っていよう
どこでも楽しく舞い踊ろう
そうすれば誰も気付かない
顔で笑って、心は隠して
仮面の偽りに気付かない
その裏の顔を気にしない
誰にも何もわからない
色無い笑顔で固めた仮面
笑顔と言う名の無表情
頬に涙の一滴
けれど
独りどこかで音もなく
朽ち果てるようなそのときは
誰も知らない笑顔で笑おう
飾らないまま、偽らないまま
心のままに、きっと笑おう
さあ謳おうか 愛と平和を
謳い上げよう 幸いを
所詮は愚かに
孤独な道化