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うそ二回目


嫉妬と殺意にまみれた昼食を終えての五時限目

そもそも青海紅とは何者なのか?という事を俺は改めて考えていた

青海紅。くれないと書いてもみと読む変わった名前

容姿端麗。身長、体重普通。

俺の好きな子。寂しがりや。変わった口調。

何を考えてるのかわからない。

何かを強制するときはまず後ろの襟を掴む。

好きな色はみど・・・ごふっ!!

邪な思い出が脳を掠めたのであわてて追い出す

気をとりなおして・・・

島の中で多分一番のひととい。能力は神託。

なくしものは知らない。つか極秘らしい。

彼女の異能のおかげで現代科学は百年先まで進んだとかいわれてるので

ついた通り名がアカシックレコーダー。

両親は幼いころ他界。兄弟はなし。

現在は島の施設である寮で暮らしている。

趣味は不明。学校内にファンクラブあり。

ここだけの話、俺と同じ最重要研究対象。

うーむ・・・。高値の花という言葉がピシャリとはまるなぁ・・・

だがしかし!

彼女と俺は同じ寮暮らしという他の奴にはあまりないアドバンテージを有している

さらに!ゲームだったらフラグが立っているほどのイベントも消化している!

いける・・・いけるぞ八橋世橋・・・!


「じゃあここ、世橋君」


「先生、妄想してて聞いてませんでした」

「素直でよろしい、前かがみでいいから廊下に立ってろ」

未来から来たネコ型ロボットのアニメが大好きな先生の授業中の罰は

いつもこれだ・・・。


「あんたもこりないわねぇ・・・」

廊下に立っていると右隣の風紀委員長が出てきた

「どっかお出かけ?」

「ちょいと施設にね。もしかしたら格上げかも」

ひとといは、失くしたものや異能によってランクわけをされ

そのランクによって、様々な特権が与えられたりする

「そんなこと簡単に俺に言っていいのか?」

ひとといにとってのランクは自分の好きな人を知られるくらい

恥ずかしいらしい。基本的に差別にならないようにランクは

非公開になっているが、それでも、もしバレたらランクが高いと怖がられるし

低いと馬鹿にされるらしい。『ランクを公表するのは百害あって一利なし』

というのが島での常識だ。

「まぁ、格上げって言うだけならどのランクかわからないでしょ?」

「まぁ・・・なぁ」

正直いうと、かなり高いランクというのは漠然とわかっていたりする

最近教えてもらったことなのだが、高ランクに属しているひとといに多いのは

火や水といった属性系ではなく

音や光などといった特殊なものに干渉できる能力を持った者らしい

風紀委員長は音の能力を使うと聞いたので

間違いなく高ランクに属しているのだろう。

「まぁがんばってな」

「がんばってきちゃうわよー」

そういって長いポニーテールを振りながら風紀委員長は去っていった


放課後。いつもの活動に勤しむ。

内容は簡単、俺が今寝泊りしている寮の寮生を増やそうとしているのだ。

理由は簡単、今現在寮生が俺と紅しかおらず、

それを紅は寂しく思っている節があるからだ。

本人は寂しいと言ったことはないが、

俺が入る前はばかでかい寮に寮長との二人暮らしだったというのを

考えれば寂しくないはずがない。

気になるあの娘が密かに胸に秘めた願いがあるならば

叶えてあげるのが、片思いの男子が出来る最大のことだろう。


本音は紅と二人きりだと色々な事が色々妄想をかきたてて

色々やばいからなんだけどな。


しかし、内容は簡単だが難易度は偉く高い。というのも勧誘している最中にも

青海教信者、もとい青海狂信者、じゃねぇや、

青海ファンクラブとの戦闘が待ち構えているのが難点だ。

しかも青海ファンクラブを勧誘してみたところ

「お、おっ恐れ多いわああああっ!」

と断固拒否されてしまった。しかもファンクラブの鉄の掟で

「抜け駆け抹殺」

「距離を大事にしよう」

という二項目に引っかかるらしい。

更に厄介なのが、紅が島民から神格化されていることと、

寮の場所が地上にあることだ。

面積が昔と違い拡張されたとはいえ、

狭いこの島では島民の大半の住居が地下もとい海中にあるのが普通なのだ

その中で地上で生活できるのは、相当な位の高い者だけだ。

許される役職として具体例を挙げるなら、

ひとといの最高ランクに属する十二人(俺含め。”俺”含め。)や

波止場高校の校長やら研究所のお偉いがたなどだ。

しかし、今例に挙がった方々でも地下を好む方々が多い為

実際は地上に住む人間なんて一握りだ。

実際、波止場高校の校長なんて地下の深いとこに住んでるし

研究所のお偉いがたも研究室にこもりっぱなしなのに、

数少ない地上に住居をいただくのは申し訳ない、

ということで地下に住んでるのがほとんどだ。

ということで島の地上に住むというのは中々勇気がいるらしい

そんな中普通に勧誘をしてもそりゃ成功するわけねぇか

昨日までの勧誘でようやく難易度の高さを実感した俺はある結論に至った

今日からは小細工もありでいこう。


標的1

生徒会長 来栖久留美


昨日極秘入手した生徒会長の自宅の電話番号に電話をかける

「もしもし、青海紅です。」

「え!?青海さん!?どうなさいましたの!?」

「あのね、紅寂しいの、うん寂しいの。」

「何が寂しいんですの!?」

「あのね、らいかちゃんと・・・・学校でしか会えないことが・・・」

「!?!!?!?!!!?!?!」

「おうちに・・・来て?おうちに・・・」

「!!!!!!!!!!!!!!?!?!??!?!!」

「紅待ってるよ、待ってる・・・」

「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!?!?!?!!!?!?!」

ガチャッ



標的2

風紀委員長 冬野夏夜


昨日極秘裏に入手した風紀委員長の自宅の電話番号に電話をかける

「もしもし、青海紅です。」

「え!?青海さん!?珍しいねー!どうかした?」

「あのね、紅寂しいの、うん・・・寂しいの。」

「なにが寂しいの?」

「あのね、かやちゃんと・・・・学校でしか会えないことが・・・」

「ぶふあ!!」

「おうちに・・・来て?おうちに・・・」

「!!!!!!!!!!!!!!?!?!??!?!!」

「紅待ってるよ、待ってる・・・」

「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!?!?!?!!!?!?!」

ガチャッ



ちょろいな。



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