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異世界ゆうゆう戦記  作者: 奈落者
1/1

30点

奈都蔵(なつくら) 創平(そうへい)は、天才だったと思う。

奈都蔵(なつくら) 創平(そうへい)は、天才だった。

勉学は平均より高く、運動もでき、部活の総体では、全国9位と中々の記録を残している。

なにより彼を天才と言わしめたのは、それを高校を入学したてで成し遂げたこと。

少し頑張るだけで、なんでも思い道理にいった。


「おーい、創平!先に行ってるぞ!」


「おう!すぐ行く!」


友人関係も良好で、人生に何の不満もない。特に親友の卓也(たくや)は中学からの付き合いで、親友と呼べる相手かもしれない。


「ったく、ゆったりしてもらっちゃ困るぜ?今年のリレーは俺らの学校の歴代でも最強のチームなんだから、招集に漏れて欠場なんてしたら、退学になるかもしれないぞ?」


「さすがに退学まではいかないだろ、残りの学校生活肩身がせまくなるだけだろ...多分」


「あの顧問ホントに何考えてるかわからないもんなぁ、可愛いからいいケド」


「スケベ野郎が、生きてて恥ずかしくないのか?」


「そこまで言うか!?」


そんな無駄口をたたきあいながら招集所へと足を運んでいく。

ーふと、違和感に気づいた。

妙に静かで、周りに誰もいない、いくら遅れそうだからと言って、大会の招集所付近に人一人もいないというのは不自然だ。


「なんか、人いなくない?」


「ー?、そうか?遅刻しかけてるしこんなもんだろ」


「で、でも観客の一人もいないのはおかしくないか?」


「お前は緊張しすぎてるんだよ、もっとリラックスしろって」


そこで、もう一つ違和感に気が付いた。

卓也が落ち着きすぎているのだ、いつもならこんなに人がいなかったら心霊系じゃないにしても時間を間違えてるんじゃないかとか、場所を間違えたんじゃないかとか、とにかく不安になるようなやつだった


「お前、卓也か?」


ふと、口にしてしまった。


「?何言ってんだよ、ほんとに大丈夫か?」


「ー好きな女優名は?」


「...」


「中学の時、俺と初めて出会った場所は?」


「........」


「お前、卓也じゃないな」


自分で、何を言っているのか理解できなかった。

そりゃあそうだ、目の前にいるのはどう見ても卓也だ。

ーだが自分の質問に答えられなかったのは何故だ?

ーそんなの、急に言ったから理解ができなかっただけだ。

ーでも卓也が好きな女優を聞かれて即答できない訳がない。

ーじゃあ目の前のコイツは誰だ?

様々な考えが頭をよぎる中、何とかまとめた選択肢が3つ


1,卓也、言葉理解できない説、この説が当たってくれることを願っている


2,俺が言葉を理解できなくて卓也の声を聴きとれない説、...なわけないだろバカか


3,目の前の卓也が卓也じゃない説、..........


と、そんなことを考えていると、


「存外、優秀な人ですね」


その瞬間、背筋から冷汗が噴き出した。

自分の生存本能センサーがフルパワーで警報を鳴らしている。

おそらく、ライオンとタイマンを張ってもこんなに警報はならないだろう...死にはするだろうが。

そんなこの人はやばい、いや、本当に人かどうかも分からない。

人だと仮定して、どうやったらここまでの存在感を発することができるのか。

ーいや、今はそんなことよりも、


「お前、卓也はどうした?」


「お前...?」


「ーーーー!」


「一度は許します、二度はありません...分かりましたか?」


コクコクと頷く


「良い子だ、卓也とはこの身体の子供かな?」


「は、はい」


嫌な予感が当たってくれないことを祈りながら、恐る恐るその質問の答えに耳を傾ける。

しかし、現実とは無慈悲な物であり、俺の祈りは虚しく潰える。


「殺したよ、君に近づくのに邪魔だったからね」


その瞬間、恐怖も足の震えも、すべてを殺して、俺は大地を蹴っていた。


「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!」


卓也とは4年ちょっとの付き合いだったが、それでも自分を一番理解してくれていたと思う。卓也を殺したこいつだけは、刺し違えてでも殺そうと思えた。


ーーーしかし


「惜しい!30点!」


渾身の蹴りにそのような評価をしながら、何かは気が付くと目の前にいて。


「っーーー!」


築くと心臓あたりに不思議な窪みができていた。

完全に死を感じた

痛い、という感想しか出てこない、死ぬのって結構あっさりしてるんだな

そう思えるほど俺の体はあっさり失血してーー


「もし、あなたがあちらにたどり着くことができたら、また会いましょう...その時はもう少しいい蹴りを出せるといいですね」


おぼろげな意識の中、俺を見下ろしてる人物からそんな言葉が聞こえたが、そんなことを気にするほどすでに脳は起動していなかった。


そして


(あ、死んだ)


俺の意識は、あっさりと途絶えたーーーーー

これからできるだけ週一ペースの不定期投稿していきます。

よろしくお願いします!

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