お茶会とアリスの新たな目標③
「だ、そうです。歩。アリスさんの決意は堅いようだ」
「アリスちゃん。もっとよく考えてから言いなさいな」
「考えて言ってるよ。高卒資格をとってやりたいことがないもん。目的もなく惰性で通うのって、教えてくれる教師にも失礼でしょう」
アリスの言うことももっともで、そして歩も言い分もあながち間違ってはいない。
高校卒業しているか、否か。それを合否基準の一つにする会社もないわけではない。
「歩の味方をするわけではありませんが……アリスさん。高校に行くと、知識と選択肢が増える、と考えてください。患者さんの中には家庭の事情で高校進学を諦めた方もいます。中学レベルの漢字の読み書きしかできないから、難読漢字が読めない、領収書でお客様の名前を書けない……など社会に出てから困ったという話を聞きます」
「う…………。それを言われると」
実際、アリスは何度かお客様に領収書をお願いされ、漢字が分からなくてスマホで検索した。
自分はかなり馬鹿だなと、やるせない気持ちになった。
「よく考えるといいですよ。高校で勉強したことを、ワンダーウォーカーの仕事で活かせる。これはかなり大きなメリットです」
「そう、だよね。そういう考え方もあるか。でもあたし、もう何年も勉強してないから、入試受かるかな……」
「今から猛勉強しないとですねえ。わたしは数学以外なら教えられます。理数系ならネルさんのほうが得意です」
ダメ押しされ、アリスのなかの天秤がガクンと傾いた。
アリスはお茶会の後本屋に行き、参考書を購入した。高校受験のための勉強を始めることになった。
カボチャのシチュー②入れそこねてたのでついさっき差し込みました
スミマセンスミマセンスミマセン
許してください
(;´Д`)
( 八)
〉 〉





