表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/6

終わりに

 その後も、異世界ダンジョンと部屋を行ったり来たりする二重生活は続いた。


 俺のレベル上げは諦めたものの、ポチがとうとうレベル99に到達してしまったので、ダンジョン探索はあらかたポチに丸投げしてしまった。


 俺の役割と言えば、郵送魔法ポストマンを使ってポチの集めたクリスタルを換金したり、アマゾンで新しい装備を買ってあげたり、装備にスキルを付与してあげたり。


 美少女と会えるのはダンジョンの中だけ、あとは普段通りの犬と人の生活。

 こんなんじゃなかったよなぁ、と思いながら、ネットを調べてみると、面白い記事を見つけた。


「なになに、ダンジョン・マスターのダンジョン生活術……へー、召喚士って、こんな人がいるのか」


 その召喚士の人は、ダンジョンの奥を改装して自宅を作ってしまい、召喚魔法を使って悠々自適の生活を送っているというのである。


 ダンジョンの奥を改装して、自宅に……。


 俺は、こっちの世界にくるとチワワに戻ってしまうポチを、じーっと見つめて、そして、はたと思いいたった。


「そうだ……アパートの部屋をダンジョン側まで拡張すれば、美少女化したポチと一緒に住めるんじゃないか……!」


 まさに夢のような生活。

 そのためには、召喚士のスキルを上げる必要がある。

 目標到達は、召喚士レベル40か。遠い道のりだ。


「ポチ! 散歩に行くぞ!」


「ふえっ!?」


「散歩だ! 散歩!」


「しゃんぽぉぉぉぉ! いく! いく! しゃんぽ! しゃんぽ!  首輪つけて! つけて! はやく! ふわわわわ! ふわわわわ!(じょろじょろじょろ)」


 あまりに興奮しすぎて、貴重なマーキング剤を床にもらしてしまうポチさん。

 美少女との生活は、たぶん、理想とは程遠いかもしれないけれど。


 俺は、すっかり忘れ去られてホコリをかぶっていた防弾チョッキを身に着け、まだまだ元気に唸るドラゴンキラーを装備し、ポチのリードと散歩グッズをもって、ダンジョン探索へと繰り出したのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ