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□042■消え行く者

銃弾が頭の中に入っていくのがわかった。

「ユカリ…ゴメン…」

俺はその場に倒れこんだ。


空がよく見える…

「空ってこんなに綺麗だったんだ………?」

そんなわけない!

「生きてる……」

「な〜んちって…お前殺したら、俺は4人も殺したことになるから殺さねぇーよ!」

頭を触ると、どこにも傷口がない。

「いいこと教えてやる…通常ゲーム参加者は3回程度何をされても無傷でいられる。

このゲームは適当だから、全てというわけじゃないし、絶対3回とも限らない、だからお前は生きている」

「なんで、殺さない?」

「死にたいのか?…まぁ、俺は全アイテムが欲しいから、他の奴から奪ったりしてんだよ。

お前を殺したら、いい武器が手に入らないかもしれないだろう?

それに、さっきも言ったとおり、ルールどおり3人殺したから、殺さないだけ。それだけだ」

男はそういうと、命の代わりに貰うわといってハナビオを奪っていった。

「せいぜい生き残って、俺が欲しがるようなアイテムを手に入れてくれよ!」


俺はこれからどうすればいいんだ…

奴が言うとおりなら、次にやられれば死は確実。

しかも抵抗するための武器もない…

「ユカリ…会いたいよ…」


その後は何とか3人殺すことが出来た。

武器は包丁を使った。

勝手に人の家に入り込んで盗んできた。

体中に血がこびりついている。

吐き気がしてきた。

その場で、腹の中にあるもの全てを吐き出すと、気持ちが少しだけ楽になった。

「この血…消さなきゃ……」

NOAH CUBEのサイトにこれが犯罪にならないと書いてあっても、このままじゃ俺は怪しまれる。

どこかの家に入り込もうとしたときだった。

何か音が聞こえた。

それと同時に真正面から風が当たってきた。

ケータイには新着メールが来ていた。


-------------------------------------------------

あなたのゲームは終了しました。


全プレーヤーのゲームは終了しました。


    結果発表


今回獲得ポイント…180p 

 詳細

 

参加回数…2回目


獲得アイテム…包丁


消失アイテム…ハナビオ


あなたが手入れたものは全てページに保管しました。

-------------------------------------------------


気づくと、さっきまで付いていた血が消えていた。

「なっ!なんで……」


そうか…ゲームが終わると、全て証拠となるものが消える…

だから犯罪にならないんだ……



…――プレーヤー<加藤 重秋>



っち、あんなザコを逃すなんてよ…

あん時、誰かが俺を見ていた。

俺は視線ごときにビクついてるのか?

違う…まぁいい…次に殺ればいいか……

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