□037■ポイント払い
粉々になった携帯のもとにいって拾い上げると、砂のように風と舞っていった。
また後ろから何かが飛んでくる。
それに合わせ、急に視力が上る気がした。
飛んでくる物が見える。
それはただの石だった。
けれども、スピードは弾丸並。
急いで隣の塀の角を曲がった。
「何だよこれ…意味わかん――!!」
また石が飛んでくる。
ぎりぎりの所で避けると、飛んできた方を見てみた。
暗くてよくわからない、しかも、どうやら石を投げてる奴は家の中にいるらしい。
ふと、携帯のことを思い出した。
もしかして、アイテムの項目の中に、俺が有利になるアイテムがあるかもしれない。
けど、見ても何もなかった。
次にポイントを見てみても、プレゼント230pとしか書いていない。
よーく見ると、項目の下にまた新たな項目が出ていた。
買い物という項目が…
今は残金1680円しかないけど、一応見てみた。
どうやらお金は要らないらしい。
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あなたの現在のポイントは 230pです。
□素早さ 20p
□脚力 25p
□眼力 25p
□聴力 25p
□腕力 30p
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□???
□???
□3億円 10000000000p
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「3、3億円!?」
一瞬混乱したが、どっち道今の俺には関係ないので、見なかったことにする。
それにしても今買えるものは少なかった。
でもユカリのおかげで少しは助かる。
100pもする"小型ナイフ×10本"をチェックする。
すると、目の前に赤白い箱が現れ、軽く浮遊しだした。
開け方がわからず、手探りで探していると、やっと開いてくれた。
ソコにはさっきチェックしたナイフ10本が入っていた。
「常識は通用しないな…」
ナイフを取り出し、箱を押してみると、赤白い箱はスーッと消えていく。
敵が隠れている家を確認する。
敵は俺がどこかに行ったと思い込んでるはずだ。
携帯に時間かけていたし。
敵の視野の範囲に入らないように、家の入り口に回りこむ。
ドアの鍵はかかってないらしく、すんなりと開いた。
ここからが勝負。
絶対に殺ってやる!
ユカリと俺のツナガリを……奪った奴を!!