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桃太伝  作者: 南風原
 
13/106

第13話 『 真相 』


「なんか気になって戻ってきたら……」


「話は聞いたでござる。一体どういうことでござるか?」


「バレちゃ、しょうがない。ここじゃなんだから、別の場所へ移ろう」


 桃太たちは、一軒の家の中へ入った。


「じゃあ、話してもらおうか」


 男は重い口を開いた。


「オレの名前はたちばな はんぞう。オレが天間屋の用心棒になったのは、天間屋を

探るためだ」


 半蔵は27歳、身長188cm、筋肉質な体つきである。


「なんで、そんなこと」


「オレがこの町にきたとき、さっきの人を助けたんだ。そして、話を聞いた

らほっとけなくてな」


「そうだったでござるか」


「今度、取引現場の護衛がある。もう少しで、奴らを一網打尽にできるん

だ。わかったら、もうほっといてくれ」


「いや、拙者たちも助太刀するでござる」


「ダメだ」


「じゃあ、拙者たちだけで天間屋にのりこむでござる」


「止めてくれ。せっかくの計画が台無しだぜ」


 半蔵は困り、考え込んだ。


「わかった。邪魔されるよりはマシだ。だが、オレの指示にはしたがって

もらうぞ」


「わかったでござる」


 話がまとまったところで、作戦会議が始まった。


「よし、これでいいな」


「はい」


「取引は明日の夜、場所は町の船着場。あとは計画どおりだ」


「では、明日」


 そう言うと新之助たちは家を出て、宿の方へと向かった。


 

 翌日の夜。


「たしか、ここのはずでござるが」


「そうですね」


 二人は船着場近くの物陰に身を潜めている。


「誰か来たでござる」


 船着場に二十人ほどの人影がやって来る。よく見てみると、それは天間屋

たちだった。天間屋たちが来て少しすると沖の方から一そうの舟が現れた。

そして、数人の男たちが舟から降りてきた。


「さっそくだが、取引を始めようじゃないか」


 舟から降りてきた男の一人が言った。


「いいだろ。おい! 連れて来い」


 天間屋の主人が部下に命令すると、部下は数人の子供たちを連れて来た。


「では、金をいただこうか」


「取引成立だな」


 そのとき、桃太たちは取引現場へと飛び出した。


「そこまででござる」


「誰だ」


「おぬしたちを成敗しに来た」


「なにをこしゃくな。おまえたち、やっちまいな」


 しかし、部下はあっけなくやられる。そして次に、


「先生方、お願いします」


 用心棒は半蔵のほかに二人いた。


「まかせと……け……」


 用心棒の一人がそう言うと、もう一人の用心棒とともに崩れ落ちた。


 用心棒の後ろには半蔵がいて、用心棒二人に手刀をくわえていた。


「なにするんだ。裏切るのか」


 天間屋主人は怒鳴った。


「はじめっから仲間になったつもりはねぇ」


 半蔵たちは敵に詰め寄り、天間屋と取引相手を捕まえた。


「半蔵さん、これからどうするんですか?」


「ここからはオレに任せてもらおう」


 その後、桃太たちは半蔵と別れた。


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