第106話『最後の戦い』
「ダダダダダダ」
ガトリングガンで桃太を撃つカイゼル。桃太は走りながら避けている。そのうち、弾倉が空になり弾切れになると、
「今だ」
一気に近寄る桃太だったが、
「甘いわ」
カイゼルが腕を空に上げると空から鉄の塊が飛んできて、カイゼルの腕に装着された。それは、新しい弾倉だった。
「ダダダダダダ」
桃太は急ブレーキで弾をかわす。なかなか近づけない桃太。
『雷鳴剣』
刀が変化すると桃太はスピードアップして、カイゼルの懐まで近づき、
『鉄鋼剣』
刀でガトリングの腕を攻撃すると銃口が変形し動かなくなり弾を撃てなくした。
「こしゃくな」
次にカイゼルは逆の腕から剣を伸ばして出した。カイゼルは接近戦にもち込む。
桃太は刀で受け止めると、カイゼルの剣の刃が回転し始めた。剣だと思っていたのはチェーンソーだった。
桃太の刀に火花が散る。
『疾風剣』
桃太は一旦空に逃げた。
カイゼルもジェットエンジンで桃太を追う。
『水流剣』
桃太は高圧の水を刀から放出しカイゼルに当てる。
「機械の弱点の水をかければ壊せるとおもったか。しかし、この体は防水で一滴の水も中に入らないのだ」
「一体どうしたらいいんだ」
悩む桃太だが、以前Drクレイに聞いた事があった事を思い出した。
(回想)
「機械というには結露に弱いんジャ。だから気をつけて取り扱うのダ」
「そんな事を言っていたな。たしか、結露は暖められた水蒸気が急激に冷やされるとできると聞いたような。ならば⋯」
『烈火剣』
今度は、炎をカイゼルに当てた。
「火も無駄だ」
『氷結剣』
最後に冷気を浴びせカイゼルを氷漬けにする。しかし、
「フン」
氷を壊して出てくるカイゼル。
「もう終わりか。今度はこっちの番だな」
カイゼルが向かってこようとした時、
「!?」
カイゼルの動きが止った。
「体が動かん」
「やった」
桃太の作戦は成功した。
「うおおおおおお」
カイゼルは落ちていく。
『明光剣』
桃太は光の力を刀に込めるとまた刀が変形する。
「これで終わりだー」
桃太は、カイゼルに飛び込んでいき胸を貫き、風穴を開けた。
「くそーーーー」
カイゼルは爆発し木っ端微塵になった。
こうして第1回世界格闘大会は桃太チームの優勝で幕を閉じたのであった。