第104話『決勝戦』
準決勝の3日後。
とうとう決勝戦が始まる。
「1組目前へ」
ミステリアスチームからはフードの大男が出てきた。そして、フードの男は桃太を指差し、指名してきた。
「ご指名だぜ」
半蔵は桃太の背を叩き、送り出す。
舞台に上がる桃太。
「それでは始め!」
「フハハハハ。この時を待っていたぞ」
そう言うとフードの男は、フードを脱ぎ捨てた。
「!!」
そこにはカイゼルがいた。カイゼルの体のほとんどは手術によりサイボーグとなっていた。
「すると、そこにいるのは」
他の4人もフードを取ると、ドラクロ、サニー、ファング、フランクが現れる。
彼らもまた、サイボーグ手術がなされていた。
「今回、貴様らが大会に出場するという情報を手に入れ、我らは復讐のためエントリーした。来たかいがあったということだ」
カイゼルはそう言うと向かってきた。
「死ね!」
カイゼルの破壊力は以前より増している。しかし、桃太も怠けていた訳では無い。あれからも修行を続け、さらに強くなっていた。
「やー」
桃太は、刀でカイゼルの拳に斬り込むと、カイゼルの拳がグチャグチャに砕けた。
「小童め」
カイゼルがダメになった拳を切り離すと、そこにはガトリングが装備されていて、連射した。
桃太は転がりながらかわす。
「銃の使用は禁止です。カイゼル選手の反則負けです」
審判が言うと。
「試合などどうでもよいわ」
カイゼルは審判に向けてもガトリングを撃ち込む。
「お前たちもやれ」
「ハハッ」
そう言われたドラクロたちも舞台に上がり桃太を攻撃する。
「勝手に上がらないでください。対戦者以外の攻撃は反則です」
「うるさい」
カイゼルは、審判や客席に向けて小型ミサイルを撃つ。
「うわー。ミステリアスチーム全員失格。サムライチームの優勝です」
審判は、逃げながら言った。
「わー」
逃げ惑う観客。
「助太刀するでござる」
新之助たちも舞台に上がり対抗する。